防災識者の「一般社団法人 防災ガール」代表理事の田中美咲さんと、危機管理アドバイザーの国崎信江さんのお二人に、地震の際に覚えておきたい行動を、シチュエーション別に教えてもらいました。
料理をしているときに揺れたら、何はなくとも火から離れる。
熱い鍋やフライパンが落ちて火傷をするかも! 火はそのまま、まず火元から離れて。「割れ物の多いキッチンは家の中でも一番の危険地帯。火事の心配よりケガ回避を優先し、すぐ離れること。無理に消さなくてもマイコンセンサーシステムにより、ガスは自動的に止まります」(国崎さん)
揺れがおさまったら、火を止めて、情報収集開始。
「火を止めて、ラジオやテレビで情報収集。避難指示などが出ているかどうかチェックします」(田中さん)。揺れがおさまったあとも、時間差で落ちてくる食器や床に散ったその破片などに注意を。再度火をつけるときは、ガスが漏れていないかニオイでチェックすること。
お風呂やトイレに入っているときに揺れたら、転ばないようにバスタブを掴む。
「バスタブの中でも洗い場にいても、すぐ浴槽をつかんで体を安定させてください。トイレでは、タンクのフタが鈍器に変身。飛んでこないように、押さえます」(国崎さん)。ドアが歪むと、閉じ込められる恐れも。最中であっても乙女の恥じらいを捨て、ドアを開けて逃げ道を守ろう。
揺れがおさまったら、すぐに着替えて外へダッシュ。
お風呂の場合、揺れがおさまったら外へ出てすぐに着替える。浴槽のお湯は、断水に備えて残しておく。「普段から、脱衣所に着替えを用意しておくこと。裸のままでは救助を求めるのも恥ずかしいし、寒い季節だと体が冷えて、低体温症になる恐れがあります」(国崎さん)