1日の平均睡眠時間は? 女性300人アンケートから分析する“リアルな睡眠事情”

2022.8.27
なかなか寝付けなかったり、寝ている間に何度も目が覚めてしまったり…。症状や原因がわかりにくいからこそ、不安を抱えている人もいるはず。女性300人のアンケートから分析する、リアルな睡眠事情とは?
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Q1. 睡眠の悩みはありますか?
悩みがある…42%

Q2. 悩みがある方、どのような悩みありますか?(複数回答)
朝、起きるのが辛い…56.35%、疲れが取れない…55.56%、なかなか眠りにつけない…43.65%、昼間に眠気を感じる…38.89%、何度も目が覚める…32.54%、起きた時に体に不調を感じる…20.63%

Q3. Q2で「起きた時に体に不調を感じる」と答えた方、どんな不調を感じますか?(複数回答)
のどの渇き、痛み…52.8%、腰の痛み…44.8%、頭痛…32.8%、気持ちの落ち込み…32.8%

コロナ禍の影響により、睡眠のお悩みも増加傾向に。

睡眠にまつわるトラブルを抱えている人は多く、読者アンケートでも4割以上が「悩みがある」と回答。もはや、現代人にとって避けることのできない問題となりつつあるよう。

「日本人の平均睡眠時間は約6時間といわれており、大抵の方は睡眠時間が足りていません。ただし、自身の都合で睡眠時間を削る“睡眠不足”と異なり、眠りたいのに眠れない不眠症状は“睡眠障害”という眠りの病気の一種。心理的原因がきっかけとなることが多く、最近はコロナ禍の影響で不眠を訴える方が増えています。世の中が一気に変化してしまった不安に加え、在宅勤務により生活リズムが狂い入眠困難に陥るケースも」(青山・表参道睡眠ストレスクリニック・中村真樹先生)

「リモート勤務で平均睡眠時間は増えている傾向があるのですが、一方で日中の活動量や日光を浴びる量が少なくなっている一面も。結果、寝起きをコントロールしている体内時計が乱れてしまい、睡眠障害を発症してしまう方が増加しています。とはいえ、年齢や性別を問わずに行う調査の場合は睡眠に悩む人は3割程度という結果が一般的で、今回の約4割というデータはやや多め。職場でも新人~中堅世代にあたるanan読者世代は仕事に対する緊張感やストレスが多く、恋愛や結婚といったライフステージと関連する悩みなども睡眠状況に影響を与えていると考えられます」(ニューロスペース代表・小林孝徳さん)

リアルな睡眠データ 2022

18~39歳の女性300人に、普段の眠りに関するアンケートを実施。その結果を、数多くの企業の睡眠改善コンサルティングを手がけ、社会人の睡眠事情に詳しい小林孝徳さんが分析します!

Q. 布団に入る時刻、起きる時刻は平均どのくらいですか?

【平日】布団に入る時刻…23:17、起きる時刻…6:59
【休日】布団に入る時刻…23:35、起きる時刻…8:04

Q. 1日の平均の睡眠時間は?

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【平日】2時間未満…1.67%、2時間以上~3時間未満…0.67%、3時間以上~4時間未満…3%、4時間以上~5時間未満…7%、5時間以上~6時間未満…24.67%、6時間以上~7時間未満…30.67%、7時間以上~8時間未満…20.67%、8時間以上~9時間未満…8.67%、9時間以上~10時間未満…2.33%、10時間以上…0.65%

【休日】2時間未満…0%、2時間以上~3時間未満…0.67%、3時間以上~4時間未満…1.67%、4時間以上~5時間未満…2.33%、5時間以上~6時間未満…11%、6時間以上~7時間未満…20.67%、7時間以上~8時間未満…30%、8時間以上~9時間未満…23.33%、9時間以上~10時間未満…7.33%、10時間以上…3%

平日と休日、睡眠時間の差から睡眠のツケが見える。
休日は平日に比べて布団に入る時刻は18分、起きる時刻は1時間5分遅いという結果に。また、睡眠時間は平均で約1時間、休日のほうが長く寝ていることが判明。「休日のほうが本来体が必要としている睡眠時間だと考えると、毎日約1時間の睡眠負債を抱えているといえます。体のことを考えると、平日や休日関係なく、同じ時間に寝起きすることが大切です」

Q. 布団に入ってから眠るまでの時間は、感覚ではどのくらいですか?

1分未満(すぐに眠る)…3.67%、1分以上~15分未満…24.67%、15分以上~30分未満…24.67%、30分以上~1時間未満…20.33%、1時間以上…15.33%

15分以上寝付けない人はリズムがつかめていないのかも。
約6割が眠るまでに15分以上かかると回答。「理想は3~10分。1分以下と極端に短い場合は慢性的な睡眠不足が考えられます。また、15分以上など長くかかる場合はストレスなどの心理的影響や、睡眠リズムが自分の体の特性に合っていない可能性が」

Q. アラームが鳴ってから起きるまでの時間はどのくらいですか?

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【平日】アラームはセットしない…16.33%、5分未満…38.67%、5分以上~15分未満…25.33%、15分以上~30分未満…11.33%、30分以上~45分未満…2.33%、45分以上~1時間未満…0.67%、1時間以上…1.67%

【休日】アラームはセットしない…57.67%、5分未満…14.67%、5分以上~15分未満…11.33%、15分以上~30分未満…7.33%、30分以上~45分未満…3%、45分以上~1時間未満…2%、1時間以上…0.33%

5分未満で起きる人が多数。眠い場合には注意点も。
平日は5分未満で目覚める人が約4割。ただ、スヌーズ機能を使っている場合は要注意。「目覚めを後ろ倒しにすることで、覚醒時に出るコルチゾールというホルモンの分泌タイミングがずれてしまいます。そのことで倦怠感が出て、気持ちが落ち込む原因に」

中村真樹先生 青山・表参道睡眠ストレスクリニック院長。日本睡眠学会専門医として睡眠に悩む人を月700人以上診察。著書に『仕事が冴える「眠活法」』(三笠書房)がある。

小林孝徳さん ニューロスペース代表取締役社長。自身の睡眠障害体験をきっかけに起業し、これまで130社以上の企業に睡眠改善プログラムを提供。2万人以上のビジネスパーソンの睡眠改善を実現している。

※『anan』2022年8月31日号より。イラスト・菜々子 取材、文・真島絵麻里 重信 綾

(by anan編集部)