東京から最短25分! 春の海風そよぐ“東京の島”伊豆大島へ

ライフスタイル
2025.04.01

東京から最短25分で行ける、伊豆諸島最大の島・伊豆大島。火山島ならではの壮大な地形や温泉、島魚、地酒など、自然からの贈り物を体感する“週末島旅”に繰り出そう。

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    近いのに、“遥々(はるばる)”感。ふらっと週末に行ける島。

    街を離れて離島で過ごしたい、でも土日で沖縄は遠すぎる…。そんな悩める“島推し”必訪の旅先が、伊豆大島。東京から南に約120kmの海に浮かぶ“東京都”の島は、中央に活火山の三原山がそびえ、温泉や砂漠といった雄大な自然の宝庫。島全体は山手線内と同じくらいの大きさで、かつ一周道路で島をひと回りできるから、絶景を見ながらサイクリングするもよし。伊豆大島産の牛乳を使って作る牛乳煎餅や新鮮な魚などの地元の味を楽しむのも、ただぼーっと海を眺めて過ごすのもよし。その時の気分でアクティブにもゆったりにも、好きなように切り替えて過ごせるのがうれしい。

    週末を伊豆大島で過ごすなら、マリンレジャー目当ての観光客で賑わう夏よりも、春から初夏にかけての今の時期が断然おすすめ。やさしい日差しと海風が心地よく、アクティビティをするにもぴったりな気候が続く。特に大きなイベント予定のない4月は穴場といえそう。「今回は砂漠で朝日」「今回は温泉だけ」と目的を絞ったリピート旅がしやすいのもこの距離感だからこそ。待望の“行きつけの島”がここにある!

    元町浜の湯

    水平線に沈む夕日を眺めながら、島の天然温泉につかる至福。
    1986年に三原山が噴火した際に湧き出た、源泉かけ流しの公共温泉。泉質はナトリウムを豊富に含み、入浴後の体はぽかぽかに。空気の澄んだ日は伊豆半島や富士山が見えることもある、絶景の露天風呂。男女混浴のため水着着用はマスト。忘れずに持参しよう。

    大島町元町字トンチ畑882 TEL:04992・2・0909 13:00~19:00(7・8月は11:00~19:00) 無休※天候により休業・時間短縮あり 入浴料は大人¥300

    西に位置する元町港付近から海岸線沿いに5kmほど続く「サンセットパームライン」。名前の通り夕日の絶景スポット。

    その「サンセットパームライン」の南端にあるのが天然温泉「元町浜の湯」。

    海に臨む露天風呂は開放感がたまらない。お湯加減は約42°C。日が沈むまで長湯できそう。

    えびすや土産店

    ミルクの甘みがふわっと広がるやさしい味わいの郷土菓子。
    初代から受け継がれたレシピで作る「牛乳煎餅」の他、伊豆大島産の唐辛子を使った柿の種「御神火の種」などの島土産が手に入る。自慢の牛乳煎餅は、水を一切使わず、大島牛乳、小麦粉、砂糖、卵、バター、白玉粉、重曹のみを使用。パリッと香ばしい歯ごたえとミルクの甘み、ほのかに感じる焼印の苦みが絶妙。老若男女、みんなが恋に落ちる味。

    大島町元町1‐17‐1 TEL:04992・2・1319 8:00~17:00 無休

    大島空港から近い北西部にある「大島牛乳」の牧場。タイミングが合えば牛たちの放牧が間近で見られる。

    「大島牛乳」を使った「牛乳煎餅」。『えびすや土産店』では3代目が一枚一枚を手焼きし、1日で600枚ほど焼き上げる。

    牛乳煎餅の発祥は大正初期。今やお土産の代表格に。16枚入り¥1,750。

    藤井工房

    あんこ人形や絵画、絵葉書から脈々と続く文化に思いを馳せる。
    島を訪れた芸術家の絵画や昔の絵葉書、風俗・歴史文献などを数多く保管、公開している資料館。なかには、水が貴重な時代に女性たちが井戸水を桶に入れ、頭にのせて運ぶ姿を木彫りした「あんこ人形」の展示と販売も。裏砂漠にラクダがいた頃の記憶をとどめた木彫りと、実際にラクダに乗ったあんこさんの写真資料などがあり、島の歩んだ歴史が息づく場所。

    大島町元町2‐1‐5 TEL:04992・2・1628 10:00~18:00 水・木曜休

    三原山の北東側に広がる「裏砂漠」。火山岩に覆われた黒い大地は日本とは思えないスケール。昭和初期にはラクダで一帯を観光していたそう。

    春の「椿まつり」には、伝統衣装を着たあんこさん(島ことばで「お姉さん」)と出会える。

    島の歴史と文化を伝える工芸品の数々が「藤井工房」に。

     

    写真・坂本美穂子 取材、文・間野加菜代

    anan 2440号(2025年3月26日発売)より

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    No.2440掲載2025年03月26日発売

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