お守りのような心地いい香りで、空間を満たして。
手軽に気分やコンディションを変えることができる香り。開運に繋げることができたら最高!
「こうなりたいと願う自分の内面に寄り添ってくれる香りを選ぶと、その香りがお守り的な役目を果たし、運気が高まることは、十分あると思います」
とアロマ調香デザイナーの齋藤智子さん。特に分かりやすい開運的な香りの力は“浄化”だそう。
「古代エジプト時代、司祭がフランキンセンスをたいて場を浄化し、煙は神と繋がる神聖なものとされていました。日本でも武士が戦の前に、お香の煙を甲冑(かっちゅう)にしみ込ませたのは、香りが自身を守ってくれると考えたから。大昔から、香りは願い、信じる気持ちとともにあったのです」
植物が持つ芳香成分も、心身にさまざまなよい作用をもたらしてくれる。
「たとえば、エネルギー不足を感じる方には香りで“活性化”を働きかけたり、逆に自分の中の乱れた軸を“調える”こともできます。知人のお坊さんは、『精油を垂らすという行為も瞑想。心を調える作業』とおっしゃいます」
目的にかかわらず大事な点がある。
「女性はホルモンバランスの変化によって香りの好みも変わり、以前は好きだったのに苦手と感じる場合も。嗅覚は脳にダイレクトに伝わるものですから、ご自身にとって心地いい香りを選ぶのがおすすめです」
浄化する
1、小さな粒に清涼感のある香りを封じ込めて。
【香十】香り粒 いろは 檜の木漏れ日
創業約450年。銀座に本店を構え、御所御用も務めていた香司の名跡で日本の香文化の伝統を現代へと受け継ぐ。香り粒は、器に移して部屋に置いたり、匂い袋にしてクローゼットで使っても。小高い林の道を散歩した時に、降り注ぐ木漏れ日をイメージした檜の清々しさを味わって。白檀や金木犀などの香りもある。
2、山中湖畔のアトリエから季節の香りをお届け。
【暮らしの香り】フレグランスキャンドル 柚子
森の中に佇むアトリエで、暮らしに溶け込む香りのアイテムを一点ずつ手作り。ソイワックスのキャンドルに火を灯すと、冬を代表するゆずの香りがナチュラルに、柔らかく広がる。炎が揺らぐのを見るだけでも心が温かく、軽やかに。ソイワックスは環境に優しいという利点も。3月27日までの販売。
3、三重県産ヒノキオイルが深みのある香りをもたらす。
【KITOWA】リフレッシャーミスト ヒノキ
ヒノキオイルを中心に、ゼラニウムやイリスを加え、華やかさをプラス。さらに、サンダルウッドがアクセントに。サトウキビから抽出したアルコールを使っており、ツンとこないのも◎。木製の蓋の凛とした佇まいが、空間を上質に見せてくれる。青森県産のヒバオイルや屋久島産のクスノキオイルを使った香りも展開。
4、ネガティブな感情を香りの煙とともに手放す。
【OPTATUM】ペーパーインセンス Cedarwood&Hinoki
韓国発のフレグランスブランドの人気アイテム、ペーパーインセンスには天然のエッセンシャルオイルがしみ込ませてあり、火をつけると香りが広がる仕組み。シダーウッド&ヒノキの香りは、森林にいるような気分にさせてくれる。ヴィンテージライクなケースも素敵。火をつけず、名刺入れやお財布に忍ばせても。
PROFILE プロフィール
齋藤智子さん
アロマ調香デザイナー、TOMOKO SAITO AROMATIQUE STUDIO主宰。HOTEL THE MITSUI KYOTOなど空間演出も手掛け、創香した香りは6000種類以上。著書に『暮らしの図鑑 香りの作法』(翔泳社)など。