いよいよジビエ料理のシーズン到来。ジビエは今や特別な素材ではない。フレンチやイタリアンのレストランでは定番の季節メニュー。とはいえ、ジビエは扱いがなかなか難しい素材で、どこで、どんな方法で仕留められたのかを理解し料理する、スペシャリストとしての知識と技術、そして経験が重要になる。
11月にオープンしたばかりの外苑前『ランタンポレル』の内藤和敏シェフは、長野県生まれのベテラン。蓼科高原にいたときはシーズンになると猟に同行していたので、今でもその季節には「気持ちがざわつく」という。「好きな組み合わせは、鹿と杏」。杏は信州ならではのフルーツだから、信州の野山を走る鹿は食べているはず。「ジビエはシンプルにロティ(フランス語で“ロースト”に相当)するのがいちばん。ソースはその動物が食べている木の実や果物を使うというのがセオリーだと思う」。
見て、見て! 鹿のヒレの清らかな肉質を。ナイフを入れるとスーッと切れて、ドリップもない。キノコとゴボウのつけ合わせからほんのりと立ち上る土の香り! 杏、エシャロットをバターで炒めてたっぷりのブランデーで仕上げる甘いソースがよく合うこと。鹿のフィレがまた、赤身ならではのすっきりした後味。これぞジビエ・ド・ジャポネ。未体験の方、絶対に挑戦してみて!
(by anan編集部)
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