大人のための劇場版『名探偵コナン』講座。
これを読めば劇場版28作目でも追いつけます! 『名探偵コナン』のキホンと映画のポイント。
実は一度もコナンに触れたことがない…。そんな人のための世界観解説と、今年の劇場版の見どころをサクッとご紹介。
【POINT1】大人顔負け! 主人公のコナンは小学生。でもその正体は、高校生探偵!
主人公・江戸川コナンの正体は、頭脳明晰な高校生探偵の工藤新一。幼なじみの蘭と出かけた遊園地で、〈黒ずくめの組織〉の取引を偶然目撃、口封じのために毒薬〈APTX4869〉を飲まされ、小学生の姿に。彼が正体を隠しながら、さまざまな難事件を解決していく。原作マンガは’94年に、TVアニメは’96年にスタート。

毛利 蘭
新一の幼なじみで、彼女でもある同級生。特技の空手は関東大会優勝レベルで、過去の劇場版でも腕前を披露。なかなか会えない新一を思いながら、日々コナンの面倒を見ている。
工藤新一
世界的な推理小説家の父と、元女優の母との間に生まれた高校生。頭はキレる上にサッカーは全国レベル。コナンになってから、蘭とはメールや電話で連絡をとっている。
主人公・江戸川コナン
見た目は小学生のため、普段は帝丹小学校に通っており、現在は蘭の父・毛利小五郎が営む探偵事務所に居候中。彼の正体を知っているのは、近所に住む天才発明家の阿笠博士など、ごく一握りの人間だけ。
【POINT2】コナンも立ち入れない大人の世界…? 事件は毛利小五郎の過去から始まった。

警視庁時代の、若く凛々しい二人。鮫谷なのになぜワニ? その疑問も劇場で解決。
もともと謎解きのレベルの高さが評判の『名探偵コナン』。特に今作は30代の警察関係者が主要キャラクターということもあり、大人世代のミステリー好きも思わず息を呑む、そんな内容になっている。事件に興味を持つコナンに、「ついてくんな! 遊びじゃねぇんだ」と告げる小五郎の横顔も、いつもとは一味違う?!
【POINT3】科学的なディテールまでくっきり! 物語の迫力を増す、風景のリアル描写。

今はのどかな天文台…。この場所でどんなスペクタクルが繰り広げられるのか。
長野の雄大な山岳景色や、空模様、気象の変化などのリアルな描写は、制作陣の細やかなリサーチの結晶。特に物語のメイン舞台となる国立天文台野辺山。自然の中に立つパラボラアンテナは、大スクリーンで観ると迫力満点。また炭焼き小屋のシーンも、実際に現地を視察したディテールが生かされ、ますます物語にリアリティが。
【POINT4】雪山vsコナン、再び。 読みきれない真っ白な大自然に立ち向かう、壮大なアクション!

上・迫力溢れる雪崩のシーンは、音にも注目を。下・雪という天候だからできる、コナンの戦い方とは一体…。
劇場版で雪に絡む場所が舞台になるのは、2011年の『沈黙の15分(クォーター)』以来。氷雪が吹き荒れる山岳、ましてや雪崩が起きれば命の危険にもさらされる。いつもは機敏に動き回れるコナン、豪雪という不自由な環境でどう事件解決を導き出す? 雪中でのダイナミックなアクションシーンから目が離せない。
INFORMATION インフォメーション

『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』
長野県の山中で、県警の大和敢助が男を追跡中雪崩に巻き込まれた。10か月後に国立天文台野辺山の施設研究員が何者かに襲われる。一方東京では小五郎が昔の同僚と再会の約束を。しかし待ち合わせ場所に行くと銃声が!! ゲスト声優に山田孝之と山下美月が出演。原作/青山剛昌 監督/重原克也 脚本/櫻井武晴 主題歌/King Gnu「TWILIGHT!!!」Ⓒ2025 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
anan2444号(2025年4月23日発売)より