任天堂のすべてが詰まった夢のミュージアム。
写真右・工場の名残を感じさせる外観
写真左・エントランスを抜けるとマリオの世界が目の前に! 記念写真をお忘れなく。
京都府宇治市に誕生した「ニンテンドーミュージアム」は任天堂にとって初のミュージアム施設。任天堂がこれまで世に送り出してきた商品の魅力と同社の歩みを伝える場所だ。
かつてトランプなどを生産していた宇治小倉工場をリノベーションした同施設。工場を思わせる外観の建物をくぐると、体験型ゲームエリアや展示エリア、カフェにショップなどの多彩な空間が、2階建て全3棟の施設内に広がる。
楽しさ満点の体験型ゲームや、天井に吊るされた巨大なコントローラーに目を奪われるが、ここはテーマパークではなく「ミュージアム」。花札の製造から始まった135年に及ぶ歴史の中で、任天堂がどういった「楽しさ」を生み出してきたのか、その軌跡を伝える場所なのだ。
展示エリアではコンピューターゲーム機以前のアナログゲームや玩具、「ファミリーコンピュータ」から「Nintendo Switch」までの歴代ゲーム機とゲームソフトが並びつつ、「体を動かすあそび」などテーマ別の変遷も紹介。多角的な軸で、任天堂ゲームの歴史と発展に触れられる。そこから体験型ゲームエリアに向かうと、先ほど展示で見てきたゲームの数々を現代の技術でアレンジしたアトラクションが。訪れた人が任天堂の「遊び」への理解を深めながら、実際にその楽しさを体験できる仕組みになっている。
豊富な選択肢からオリジナルバーガーをオーダーできるカフェも、任天堂の個性である独創性を体現した場所の一つ。また花札を製作できるワークショップや花札の体験コーナーでは、同社の原点である花札の世界に触れることができる。
多彩なミュージアムでの体験を通して、任天堂が長年生み出してきた「楽しさ」の魅力に、今まで以上にワクワクすること間違いなしだ。
【POINT 1】名作ゲームが勢揃いの展示エリア。
写真・「NINTENDO 64」の展示。市販されていた本体全色とゲームソフトが一堂に!
第1展示棟1~2階にかけて展開される展示エリアでは、これまで任天堂が作ってきた名作の数々がお出迎え! コンピューターゲームだけでなく、ボードゲームやバッティングマシンなどのアナログゲーム、アーケードゲーム、玩具などもディスプレイ。各ソフトの展示では、国内版だけでなく北米版、ヨーロッパのバージョンも並べて紹介している。一部は発売時のテレビCMやゲーム機の試作品なども展示され、豊富な展示内容に圧倒される!
【POINT 2】 8つの体験型ゲームで遊ぼう!
写真・インパクト大の「ビッグコントローラー」
第1展示棟1階には、これまで任天堂が手がけてきた遊びを現代の技術でアレンジした8つの体験型ゲームが。「スーパーマリオ」シリーズの世界を舞台に、「スーパースコープ」や「ザッパー」で的を撃つシューティングゲームや、巨大コントローラーで往年の名作を楽しむゲームなど、多彩なゲーム体験が目白押し。プレイにはコインが必要で、入館証に付与されている10コインを使って遊ぶ。どのゲームにコインを使うか悩むのも楽しい。
【POINT 3】奥深い花札の世界に触れる。
写真・花札を作るワークショップ「ちょっと、花札をつくろう」。所要時間約60分で、参加費¥2,000。当日要予約。
第3展示棟2階にある、任天堂の原点である花札のコーナーにも注目。特製キットで、1~12月から好きな月を選んで4枚の花札を作るワークショップと、画像認識とプロジェクションの技術を用いた「花合わせ」が遊べる体験コーナーを用意。これまで花札に触れたことがなかった人にとっては、その世界を知る絶好の場所だ。
【POINT 4】オリジナルバーガーを創作できるカフェ。
写真・「西京焼きバーガー」(単品¥1,350)。ふっくらとしたサワラの西京焼き、シャキシャキのレンコンきんぴら、しば漬けのタルタルソースが合わさった一品。
第3展示棟1階のカフェ『HATENA BURGER』の目玉は、27万通り以上の組み合わせから自由にカスタマイズできるハンバーガー。サワラの西京焼きや万願寺とうがらしなど、京都をイメージした具材が新鮮! ラクト・オボ・ベジタリアン用の具材があるのも嬉しい。そのほか、お店が具材をチョイスしたハンバーガーも用意。店内は、宇治小倉工場のコンテナを再利用したベンチなど、随所に歴史やカルチャーを感じるデザインに。
【POINT 5】限定グッズが充実のミュージアムショップ。
写真・限定グッズを購入できる『BONUS STAGE』
第2展示棟の1階には、ミュージアムショップ『BONUS STAGE』が。マグカップや文房具など任天堂のグッズがずらりと並ぶが、何といっても注目はこのミュージアムの限定グッズ! 歴代の商品をモチーフにしたイラストがあしらわれた小皿や帽子にTシャツ、ファミコンなどのコントローラーの巨大クッションなど、選べないほどの豊富なラインナップに目が奪われる。財布の紐が緩みすぎないようご注意を!
ニンテンドーミュージアム 10月2日オープン。事前予約必須(現在は抽選制)。詳細は公式サイトを確認。京都府宇治市小倉町神楽田56 10:00~18:00(最終入場は16:30) 火曜(祝日の場合は翌水曜)、年末年始(12月30日~1月3日)休 大人¥3,300ほか https://museum.nintendo.com
©Nintendo
※『anan』2024年10月23日号より。写真・原 祥子(ニンテンドーミュージアム)
(by anan編集部)