やさしい桜色のドレスを纏い、卒業目前のある日、ひだまりのスタジオで美をしなやかに表現してくれた菅井友香さん。変わらない美肌とさらつやストレートヘア。そんな菅井さんの「カラダにいいもの大賞」を聞いてみると…?
「今年はライブや卒業写真集の撮影があったので、何より健康でいることを心がけていました。野菜にフルーツ、抗菌効果の高いカテキン…。豆乳ヨーグルトに緑茶、チャコール、コラーゲンなどのパウダーを混ぜて主食にしていました。あ、ちゃんとおいしいと思えるレベルの味でしたよ(笑)」
美肌のもとは無農薬ゴーヤ。
「祖母が育てたゴーヤを定期的に送ってくれていたので、それでスムージーを作って朝昼晩と飲んでいました」
これまでも小誌でたびたびとっておきの美活を話してくれた菅井さん。この日、テーブルに並べられたバックナンバーを見ては「懐かしい!」と目を細めた。
「欅坂46では渡辺梨加ちゃんと私が年上組だったんですけど、キャプテンに任命されたときは任せていただいたうれしさと不安とで…。メンバーの強い個性と相反する脆さは欅坂46の魅力だったのですが、その個性をまとめるとなると難しさもありました。つねに道を模索しながら、でもどこかで殻を破るチャンスが欲しくて」
2度目のアニバーサリーライブでは代表曲「不協和音」のセンターに抜擢。胸に秘めた思いを爆発させるようなパフォーマンスで会場を熱狂の渦に巻き込んだ。
「大役に戸惑いもしましたが、大事なときに逃げない人が信頼される。本当に認められるキャプテンになりたくて挑戦させていただきました。センターという立場が背負うものの大きさを経験できたことは大きかったです。結果として、一つのターニングポイントになりました。欅坂46の振り付けには普段の私ならとてもできないような強い視線や仕草も多いのですが、表現者としてやりきることで成長できたと思います」
欅坂46での一番の思い出は、夏恒例の屋外ライブ「欅共和国」。
「2017年の初開催のときは終演後みんなで涙を流して写真を撮って…。すごい達成感でした! そんな記憶があるだけに櫻坂46へ改名すると聞いたときは、受け入れるのが難しかった。でも実際変わってみると、白い衣装と白いサイリウム…。何色にも染まれる可能性のある白に包まれて、改名の現実を感じながらも、少しずつ前を向けるようになりました」
「引っ張る」から「見守る」へ。後輩の成長に、次第に菅井さんのスタンスも変化していった。
「のびのびと表現する後輩を見て『かっこいいな』と思う瞬間が増えて…去年の今頃には『みんなに託して、私も次に進もう』と思うようになりました」
卒業後は、活動中からひそかに温めていた「卒業後にやりたいことリスト」を実現したいそう。
「一番は福島の乗馬クラブにいる私が名付け親になったポニーのマーブルに会いに行くこと! あと英会話教室にも通いたいです」
生きるとは変わること。いくつもの壁を乗り越えた菅井さんの7年。一番の変化だと思うことは?
「それはやっぱり自分を好きになれたこと。前は自信が持てなくていつも下を向いて歩いていて…(笑)。それは私という人間を信用できてなかったからなんですけど。でも7年間いろんな方に応援していただいて、少しずつ自分を認められるようになって。その方たちへの感謝を忘れず、やり抜くと決めたことはベストを尽くす。そういう自分との約束を守ることで少しずつ自らを好きになれました」
成長し続ける一方、常に謙虚でやさしい。「変わらないこと」も菅井さんの大きな魅力。
「昔からの友人も『友香は変わらないね』って言ってくれます(笑)。でもそれは支えてくれる家族がいるから。帰宅したらすぐ(愛猫の)トムを探して、安心できるおふとんで眠る幸せ! 美容の面では母の力が大きかったです。今日も筋膜リリースでむくみを取って送り出してくれました」
変わらない基盤があるから、変わらない自分でいられた?
「でもライブ前は余裕をなくしてピリピリしたりも…(苦笑)。そういうときも家族が叱ってくれたから、私は私でいられたと思います。これから新しい世界に挑戦していきますが、周りへの感謝を大切に。それはこれからも永遠に変わらない自分との約束です」
すがい・ゆうか 1995年11月29日生まれ、東京都出身。欅坂46、櫻坂46のキャプテンとして活動し、11月9日の東京ドーム公演をもって卒業。卒業写真集『大切なもの』が発売中。愛称ゆっかー。
ドレス 参考商品(ジプシー gypsydress.contact@gmail.com) リボンヘアピン¥9,900 ビジューヘアピン¥13,200(共にミクシマイ/ショールーム シャルメール TEL:03・6384・5182) インナーはスタイリスト私物
※『anan』2022年11月23日号より。写真・川原崎宣喜 スタイリスト・中野ゆりか ヘア&メイク・伏屋陽子(ESPER) 取材、文・大澤千穂 撮影協力・バックグラウンズ ファクトリー
(by anan編集部)