映画『のぼる小寺さん』で初主演を務める工藤遥さんに、作品に対する思いを聞きました。

まずはやってみる。それは私のベースでもあります。

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「初主演映画が決まったと聞いたときは“ドッキリ”かなと思ったくらい。しかも、憧れの長澤まさみさんの『ロボコン』の監督さんとお仕事できるなんて、最初は嬉しさと驚きしかなくてニヤニヤしてました」

モーニング娘。卒業から2年半、工藤遥さんが『のぼる小寺さん』で演じるのは、クライミング部でボルダリングに打ち込む高校生。目の前の壁にひたむきに挑戦しつづける姿に、卓球部の近藤ら同級生たちも背中を押されていく。小寺さんの柔らかなオーラにこちらまでハッピーになる珠玉作です。

「小寺さんは誰かに影響を与えようと思っているわけではなくて、好きなことをしてるだけなんですよ。口数もすごく少ないですし、近藤くんの目線で描かれている部分もある。監督に“小寺さんとしてその場にいてくれればいい”と言われて、ただ一生懸命ボルダリングしてた感じでしたけど、それが役作りのうえで一番大事なことかなって。クライミング部のメンバーとはクランクインの3か月前からずっと練習で同じ時間を過ごしていて、役柄に近い関係性が出来上がっていたのもよかったですね」

そう、東京都2位の実力を持つ小寺さんを吹き替えなしで演じるべくボルダリングを猛特訓。

「そのレベルまで持っていくのは無理かと思ったりしたんですけど、負けず嫌い精神でなんとか(笑)。実は、小寺さんと私は性格的にはかけ離れているんです。でも、“まずはやってみます”と自分の夢を一直線に目指す姿勢は、私がアイドルから女優になると決めたときのベースでもある。そういう意味では演じやすかったですね」

近藤との間に漂う青春の叙情もみずみずしく体現。女優として大きな一歩を踏み出した現在の夢は?

「誰にでもハマる役者っていうか。どんな作品に出ても10人中8人くらいには好きでいてもらえるような存在になりたいです」

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『のぼる小寺さん』 目の前の壁に挑みつづける小寺さん。そのひたむきさが同級生たちの背中を押していく。監督/古厩智之 原作/珈琲 出演/工藤遥、伊藤健太郎、鈴木仁、吉川愛、小野花梨ほか 新宿バルト9ほかにて上映中。©2020「のぼる小寺さん」製作委員会 ©珈琲/講談社

くどう・はるか 1999年10月27日生まれ。埼玉県出身。2011年、11歳11か月のモーニング娘。史上最年少で、モーニング娘。に加入。‘17年12月に卒業後は、女優として活動している。

ブラウス¥38,000 パンツ¥52,000(共にSHO KURASHINA/SHOWROOM UNO INC TEL:03・5545・5875)イヤリング¥3,500(Juicy Smile)juicy-smile@i.softbank.jp

※『anan』2020年7月15日号より。写真・内山めぐみ スタイリスト・鈴江英夫 ヘア&メイク・市川良子(吉野事務所) インタビュー、文・杉谷伸子

(by anan編集部)

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自分のしていること(仕事や専門性の高いことなど)が過小評価されていて、日の目を見ない状態を⻭がゆく感じやすいときです。先進的すぎて理解されないとか、周知が足りないだけとか、内容が難しすぎるとか理由はあるにしても、あきらめないことが大切です。投げ出さずに目標に向かって努力を続ければ必ずチャンスはきます。

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