誰でも痩せやすい体に導ける“背骨しぼり” スッキリ上半身を手に入れる3つのメソッド

ビューティ
2024.11.28

なにかと前かがみの姿勢を取ることの多い現代人。背中の筋肉は固まり、気づけばハミ肉が気になることも。いま話題の「背骨しぼり」で、背骨を中心に広がる深層筋にアプローチ。自信を持てる美しい上半身を手に入れよう。

背骨をしぼるだけで、美しい背中が出現。

バレエとピラティス、解剖学の知見を融合させ、無理なく美しく痩せられるメソッドを提案してきたパーソナルトレーナーの隅田咲さん。今、彼女の最新メソッドとして注目されているのが、運動経験の有無や体質などに関係なく、誰でも痩せやすい体に導ける「背骨しぼり」というメソッドだ。

「普段の生活でほぼ行っていないのが、上半身をねじる動作。さらに、スマホやPCを前かがみの姿勢で長時間見る習慣が重なり、背骨まわりの筋肉はガチガチに固まっています。使えていない筋肉が多いほど、背中がたるんだり、余計な脂肪がつきやすくなったりするんです」

そこで大切になるのが、眠っている筋肉を目覚めさせること。

「やり方はとても簡単。背骨をしぼり上げた姿勢を1分間キープすることが基本です。たったこれだけの動きで、体の奥で眠っていた深層筋を伸ばしてほぐすことができます。背骨の動きに関わる脊柱起立筋や多裂筋をはじめ、胸(肋骨)まわりのこわばりに関係する横隔膜や腹横筋、内腹斜筋などを一気に目覚めさせられるので、美背中が手に入り、太りにくく痩せやすい体に変わります」

今回、スッキリ上半身を手に入れる3つの動きを紹介。

「毎日続けると背骨や肋骨まわりの柔軟性がアップして、姿勢も改善します。とにかく2週間続けてみてください。さらに続ければ、疲れにくい体にもなりますよ」

背骨しぼりの基本

日常生活には上半身をねじる動きが少ないので、まずは背骨しぼりの基本を体に覚えさせるのが大事。人体は構造上、骨盤を正面に向けたまま真横を向くまでねじれるとされるが、実際はできない人が多い。

「背骨の中でも可動域が狭まっているのが、特に硬くなりやすい胸椎付近です。その状態をリセットするためにも、基本の動きを繰り返しましょう。しぼり上げる感覚が身についたら3つの背骨しぼりに挑戦を」

両足を腰幅に開いて立ち、両手をクロスさせ胸の前に。背筋を伸ばし、頭が天井から引っ張られるようなイメージを常に意識。

腰は固定し、上体だけしぼる。振り向いた側の背中の筋肉が縮み、反対のわき腹が伸びた感覚があるまでしぼりきる。反対側も同様に。

3つの背骨しぼりにトライ!

スッキリ上半身を手に入れるため、背中、肩、わき腹に着目した「背骨しぼり」を紹介。背骨を限界までしぼり上げ、背中が温かくなってきたら、脂肪燃焼のサインです。

背骨しぼり

背中はもちろん、お腹もほっそりしてくる動き。動きの一つ一つを丁寧にゆっくり行うことで効果が上がる。最初のポジションのあぐらをかけない人は、両ひざ立ちから始め、片脚を横に出してしぼりの動きを行おう。

1、床に座り、かかとを引き寄せてあぐらをかく。頭が天井から引っ張られるイメージを持ち、背骨はまっすぐ、肩の力は抜いて。

POINT
足はなるべく横に開く。背中や腰が丸まると効果を得にくいので注意。

2、右ひざを立てて右脚を体の横に出し、かかとを床につける。右ひざの角度は90度。右腕で右ひざのあたりを押さえる。

3、左腕を前ならえのようにスッと伸ばす。右ひざが内側に倒れると背骨が曲がってしまうので、背筋を意識しながらひざの位置はキープ。

4、左腕を伸ばしたまま左側に開き、上半身を限界までしぼり上げる。息を吐きながら5秒かけてしぼり、吸いながら1秒かけて元に戻る。これを10回繰り返す。反対側も同様に。

肩しぼり

背骨をしぼり上げる動作に慣れたら、続いては肩や腕まわりを伸ばす動きをプラス。しっかりしぼり上げるほど、眠っていた深層筋が目覚めるので、大きな動きを意識して実践を。肩まわりの動きが良くなると、背中や二の腕の脂肪が落ちやすくなり、肩こりも軽減!

1、かかとを引き寄せてあぐらをかく。ひざを曲げたまま、左の足先を後ろに出す。骨盤は正面を向いたまま。

2、両手指先は軽く床につき、背筋を伸ばしたまま、おへそを右に向ける意識で胴体を右に軽くねじる。視線は右斜め前あたりに。

3、左ひじを曲げながら右斜め前に上半身を倒す。右ひじは伸ばしてなるべく遠くに右手をつく。

4、左腕を右ワキの下を通して遠くに伸ばし、左手のひらは上に向ける。左側の肩と背面の筋肉が伸びるのを感じながら、60秒キープ。呼吸は自然に行う。反対側も同様に。

わき腹しぼり

上体をねじる動き同様、わき腹をしっかり伸ばすことも普段しない動き。背骨しぼりに上体を左右に倒す動きを加えれば、胸椎周辺の柔軟性がさらに上がり、わき腹がホッソリしてくる。また、横隔膜が動きやすくなり、深い呼吸もしやすくなる。

1、あぐらをかいて座り、ひざを曲げたまま左の足先を後ろに出す。できる人は右かかとを少し前に出す。

2、両手は右ひざに置き、骨盤は正面に向けたまま、おへそを右に向ける意識で胴体をギュッと右側にしぼる。

3、背骨をしぼったまま、左手の甲を右ひざの外側につけ、右腕をまっすぐ頭上に伸ばす。

4、背骨しぼりを維持しつつ、右腕を伸ばしたまま、右手を遠くに引っ張りながら体を左真横に倒し、60秒キープ。反対側も同様に。

PROFILE プロフィール

隅田 咲

パーソナルトレーナー。バレエ×パーソナルトレーニングジム「プリマ」代表。ピラティス、解剖学にも精通。YouTubeチャンネル「SAKI エレコアメソッド」を配信中。近著は『やせる背骨しぼり』(サンマーク出版)。

写真・中島慶子 ヘア&メイク・高松由佳 取材、文・板倉ミキコ

anan 2424号(2024年11月27日発売)より

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