肩コリを撃退! 村木宏衣先生の上半身リセット術。
日常的なPC作業やスマホいじりは、肩が悲鳴を上げる原因に。
「肩が前に出た姿勢が続くと、巻き肩になりやすくなります。すると血流が滞って筋肉が固まり、肩コリが引き起こされるのです」
と、エイジングデザイナーの村木宏衣先生。また、現代人の肩コリは腕のねじれとも関わりがあるそう。
「そもそも現代人は肘を伸ばす機会が少なく、何かをつかんだり押す時に親指を使うことが多い。そのため、腕の筋肉が親指側に引っ張られ、腕自体がねじれています。結果として肩甲骨が開き、肩が前に出て、巻き肩や猫背につながるのです。ただ巻き肩と比べて、腕のねじれはなかなか気づきにくいもの。手のひらを上に向けた時に親指が内側に入る人は腕がねじれているので、ぜひセルフチェックしてみてくださいね」
ねじれを改善して巻き肩と肩甲骨の位置を正すという一連のプロセスが、肩コリの根本解決には不可欠。
「動作中に呼吸が止まると肋骨や背中が固まり血流不足に。常に息を止めないことで効果的に行えます」
村木流3か条
1, 頻度は2時間に一回が理想。
2, “イタ気持ちいい”感覚を追求。
3, 吐く息により意識を向ける。
こまめに行えばコリは未然に防げる。“イタ気持ちいい”くらいの強さを意識。吐く息に注目すると、息をたっぷり吸えて呼吸が深まる。
ねじれ腕リセット
筋肉が親指側に引っ張られると、腕がねじれて、巻き肩はエスカレート。ぐるぐる腕を回してねじれを解き、肩コリを根本解決。
STEP1 ほぐす
1, 片腕を伸ばし、手のひらを上に向ける。腕の親指側と小指側の2本の大きな骨の間に、反対側の手の指を入れ、肘までよく揉みほぐす。
2, 一度1の最初の状態に戻り、手首から指をすべらせて、指が止まった位置を押さえる。ここでも骨の間を十分にほぐしておく。
STEP2 前腕のねじれ解消
1, STEP1の2で見つけた肘下側のくぼみを握る。握られた腕の手のひらは体に向け、小指は少し内側に曲げる。
2, 肘から先が伸びた状態を保ちながら、前腕を回す。肘をしっかり伸ばすことを意識。逆回しと反対の腕も同様に。内回し・外回し各10回。
STEP3 上腕のねじれ解消
1, STEP2より上の部分、肘の上側を握る。ここでは、上腕のねじれを解消する。
2, STEP2と同じく手のひらを体に向け、小指を少し内側に曲げて前腕を大きく回す。逆回しと反対の腕も同様に。内回し・外回し各10回。
巻き肩リセット
猫背などの悪姿勢が原因でクセになりやすい巻き肩が、肩コリに直結。肩甲骨が外に開いて肩が前に出た状態から正しい位置に調整。
テーブルを用意。両手はパーの形で指の間は広げた状態に。指先を体の方に向けて手のひら全体をテーブルにつけてキープ。肩が肘よりも前に出ないように手の位置を調整しつつ、体を後ろに引いて行おう。10秒×2回。
【チャレンジ】
椅子に浅く座り、手を体の後ろで組んで座面につけ、肘が曲がらないように腕を伸ばす。お腹を突き出さないように注意しつつ、胸を開いて肩甲骨をぎゅっと寄せ、体をゆっくり左右に動かす。視線は斜め上に。左右20回。
肩甲骨リセット
猫背になると肩甲骨まわりの筋肉が使えず、固まりがち。腕を回す動作中も肩甲骨から大きく動かし、筋肉のバランスを整えよう。
STEP1 肩甲骨から回す
1, 頭の上で組んだ手を裏返し、手のひらを天井に向けて、腕全体で大きな丸をつくる。
2, 腕でつくった丸をキープしたまま、肩甲骨から腕を動かし、1周8カウントで回す。8カウント3周。
3, 反対側も同様に。背すじを伸ばした状態で行う。足を腰幅より広げて行うと姿勢が安定。
STEP2 肋骨から回す
1, STEP1の1の姿勢から手を組んだまま肘を曲げて、手の甲を頭の上につける。
2, 手の甲を頭につけたまま、肋骨から上半身を1周8カウントで大きく回す。8カウント3周。
3, 反対側も同様に。腰は動かさずに、肋骨から上だけを回すように心がける。
村木宏衣先生 エイジングデザイナー。サロン『Amazing beauty』主宰。独自の美容メソッド「村木式整筋」を確立させ話題に。『魔法の顔ほぐし』(宝島社)など著書多数。
ブラトップ¥8,500 レギンス¥12,800(共にルルレモン TEL:0800・080・4090)
※『anan』2022年11月23日号より。写真・中島慶子 スタイリスト・仮屋薗寛子 ヘア&メイク・浜田あゆみ モデル・中嶋杏里沙 取材、文・門上奈央
(by anan編集部)