新しい何かを思いつくプロセスは、脳の仕組みと密接な関係が。直感力をコントロールするためのヒントを、実践的な立場から脳の機能を研究している菅原洋平さんに聞きました!
洗顔やお風呂など、水回りの時間をゆっくり取る。
アイデアを待ちわびているときは、水のあるところに時間を取るようにして。「内向きネットワークに切り替えるには、体の内側に注意を向けることが大切。入浴やトイレなど、体とダイレクトに向き合う水回りでは、ひらめきが起こりやすいんです」。
浴室の照明を落としたり、あえて情報を絞ることでぼんやりがさらに深化。「集中して仕事をした日は長めに入浴したり、洗顔や歯磨きをいつもより丁寧にすると、昼間のインプットが実を結びます」
お尻を締めて歩く。
歩くことは効率的にぼんやりを作る手っ取り早い手段だと菅原さん。ただし、そのときにもコツがあるそう。「歩いているときに外向きのモードが立ちあがらないように、体の内側に意識を向けることが大事です。そこで肛門をキュッと締め、体の中心軸を固定するようにしましょう。気が逸れたら力を入れ直して」。
ほかにも呼吸に集中しなくては溺れてしまう水泳や、倒れないようにバランスに集中せざるを得ないヨガや逆立ちなどもおすすめ。
掃除やアイロンがけなど単純作業の家事をする。
決まった作業に集中する家事は、脳のネットワークを外向きから内向きに切り替えるのに有効。キッチンの汚れ落としやアイロンがけ、洗濯ものをたたむなど、単純で集中して行うものがよいそう。「ただし単純作業と並行しての“ながら作業”は避けて。ひとつのことに無心になるのがポイント」。
ハウスワーク以外にも、メイクに集中したり、黙々と庭仕事をするのも効果的。自分はコレ、という何かを見つけて、とことん取り組んでみて。
考えていることを人に話す。
「ひらめきとは、新しい情報と既存の情報、つまり記憶同士が結びついて起こります。そして脳内の記憶をコントロールするためには、人との対話がとても大事。誰かに話すことで、脳内にあふれ返っていた大量の情報が言葉によって圧縮され、秩序づけされるのです」。
第三者と話すことにより、自分では使わない語彙をキャッチすることができるので、より効率的に脳内を整理できるという側面も。ひとり言をつぶやくより、ぜひ誰かと対話してみて。
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