【QuizKnock】祝・東兄弟baton入社! 24時間クイズのことを考えている双子が進路を決めた理由。

エンタメ
2025.03.26

知的エンタメ集団QuizKnockに2022年から参加している東問さん、東言さん兄弟。クイズ界最強双子として活躍してきた二人が、大学卒業のタイミングで、遊びと学びをつなげる各種サービスの運営やコンテンツの制作を行っているQuizKnockの運営会社batonへの入社を発表! 今回は、その門出を祝うとともに、これまでとこれからを語る大ボリュームインタビューをお届けします。

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INDEX

    東問
    ひがし・もん/東京都立大学経済経営学部卒業。佐賀県出身。ラ・サール中学(鹿児島)に入学し、高校1年生のときに桜丘高校(三重)に転入。第38回『高校生クイズ』優勝。所属大学のクイズ研究会会長。双子の兄。AB型のふたご座。

    東言
    ひがし・ごん/東京大学文学部卒業。東京大学のクイズ研究会所属。佐賀県出身。ラ・サール中学2年生のときに桜丘中学校(三重)に転入。問とともに第38回『高校生クイズ』優勝。『東大王』(TBS系)にもレギュラー出演していた。。双子の弟。AB型のふたご座。

    「言ちゃんが入社するなら自分も入社する」と決めていた

    「進路のことはQuizKnockメンバーに大々的に伝えてはいないんですけど、みんななんとなく知ってる感じ(笑)。4月には入社式もあります」(言さん)

    「今日の撮影ではじめて『入社ってお祝いするイベントなんだ!』ってハッとしました」(問さん)

    「(自分たちで紙吹雪やクラッカーで盛り上げていることに対して)こんなにセルフで祝うものなんですか⁉(笑)」(言さん)

    01/01

    ──お二人はanan初登場ということで、はじめましての読者に向けて、まずはお互いのことを紹介していただけますか?

    東問さん(以下、問):(言さんを指して)こちらはQuizKnockの東言さんです。得意料理はオムレツです。いまは東京大学に在学しているんですが、今年の3月をもって卒業されまして、QuizKnockの運営元であるbaton社に入社されるとのことで。

    東言さん(以下、言):いちばん重要な情報を言ってなくない?

    問:得意なクイズのジャンルは…。

    言:違うって。

    問:ああ、僕の弟です!

    言:はい。(問さんを指して)同じくQuizKnockの東問です。我が双子の兄でございまして、現在は東京都立大学に在学中、今年3月をもって卒業し、僕と同じく4月からbatonに入社予定です。クイズがめっぽう強く、batonの中でも東問より強い人間はなかなかいないんじゃないか、というほどです。

    ──いまお二人からもお伝えいただきましたが、問さん・言さんともにbaton社への入社が決まったとのこと、おめでとうございます。

    問・言:ありがとうございます!

    ──それぞれ、大学卒業後の進路を決めるまでの経緯を教えていただけますか?

    言:僕たちは2022年にQuizKnockに加入して以来、動画出演などを通してbatonに関わり続けてきたので、卒業後にそのまま入社するというのもまあ、選択肢のひとつではあったんです。これまではずっとバイトという形だったんですけど。ただ、僕としてはbaton以外の会社のことをまったく知らなかったこともあって、就職活動をしてみるのもありかなと思って。去年の春から、いろいろな企業の説明会や面接にも足を運んでみていたんですよね。同時に「batonに入るとしたら」という相談も進めていて、最終的にはbatonに入ることを決めた、という流れです。決めたのは去年の10月くらいだったかな。

    問:僕もだいたいそんな感じなんですけど…僕はいろんな企業にお話を聞きに行ったりした結果、やっぱりbatonでやっていることのほうが自分にとってはおもしろいと思えると感じたので、言ちゃんより先にbatonに入ろうかと決めてはいたんです。でも、言ちゃんがいないのに一人でやっていくのは僕にとって面白みに欠けるところもあるから、baton側には「言ちゃんが入るなら僕も入ります」って伝えてて。だから言ちゃんが去年進路を決めたタイミングで、僕も自動的に入社が決まったという。

    言:baton側にも「この先も変わらず関わってくれたら嬉しいけれど、二人の人生は会社が決めることじゃないから、よく考えて判断してほしい」と言ってもらっていたので。

    ──進路については、社内のメンバーにも相談しましたか?

    言:人事の方とかいろんな人と話はしたんですけど、いちばん相談したのは徳久(倫康)さんかな? 徳久さんはbatonのメディア事業部の部長ポジションの人なんですけど、クイズ界において超有名な人で。

    問:クイズがめちゃめちゃ強いことで有名。

    言:そうそう。もともと僕たちも、QuizKnockに関わる前から知り合いだったんです。徳久さんからは、問・言は今後のQuizKnockに資する存在だという話とか、入社したら僕らにとってどんなメリットがあるかとか、そういうことを伝えてもらって。あと、一個人として「一緒に仲良くやろうぜ」っていう話もありました(笑)。

    ──QuizKnockのみなさんは仕事が終わったあとにも会社内でクイズをしているとよく聞くのですが、クイズプレーヤーとしてはそういった環境に身を置けることも魅力的だったのでしょうか?

    問:たしかに。それは絶対あったと思う。

    言:うちの会社だけですからね、仕事終わりにそのまま会社でクイズできる環境(笑)。

    YouTubeチャンネル「QuizKnock会議中」ではお菓子作り動画も人気の二人。編集部が用意した入社祝ケーキのデコレーションをお願いしてみました。武器のようにろうそくを持つ問さん。

    「動画に出始めたころは、まさかお菓子作りの動画の再生数が伸びるなんて考えたことなかったなぁ」(言さん)。「ろうそくの色のバランスを見たい…」(問さん)

    飾り付け完成! カラフルなろうそくと、双子の熊がちょこん。

    改めて、問さん、言さん、ご入社おめでとうございます!

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    ──読者の方も気になると思うので、就活時のエピソードをもうすこし聞かせてください。

    言:僕は長期インターンみたいな形で、数週間とか1か月くらいいろんな企業に行かせてもらったりしてました。batonのような教育関係の企業だけじゃなくて、IT系、金融系、医療系とか、本当にいろんな業界を見てみたり。

    問:僕は、“人口構造的に今後需要が高まることはわかっているけど、自分が直接的な消費者として関わったことのないビジネス”って結構あるよなと思って。介護・医療系もそうですし、葬儀会社とかも。そういう企業に積極的にお話を聞きに行ってましたね。ただ、僕が普段どんなことを考えて、どんなことを大事にして生きてるかって話を企業の方としているうちに、「君は今後もクイズをみんなに広める活動をしたほうがいい」って言われて。

    言:え、batonじゃない企業から?

    問:そうそう。「君がいま取り組んでいるのは素晴らしいことだし、batonがやりたいことの方向性とも一致していそうだから、いまそれだけ楽しくやれていることがあるならそれに専念してもいいんじゃないか」みたいな。

    実際、僕って24時間クイズのことしか考えてないんですよ。何をどう伝えたらおもしろいか、どんなふうにしたらみんながクイズに興味を持ってくれるかみたいなことを、仕事じゃない場でも常に考えてる。たしかにそれってbatonの仕事といちばん結びつきやすい部分なので、たぶんそういうのがにじみ出てたんでしょうね。

    言:でもそれは僕もまったく同じで…昨日も友達の家に二人で泊まってたんですけど、友達は先に寝ちゃって。問ちゃんと二人で布団の中で、どうやったらクイズがもっとおもしろくなるかって作戦会議を夜中までずっとしてたんです。僕ら二人とも、人生通してそういうことを考えて生きているっていうのはあると思います。

    問:「いや、さすがに明日取材あるからそろそろ寝る?」ってなるまで真っ暗な部屋の中でずっと喋ってたよね。修学旅行の夜みたいでしたね。

    ──いろいろな企業や業界を見た上でbatonへの入社を決められたと。いま改めてお二人が感じているbatonという企業の独自性やいいところを教えてください。

    言:僕は、世の中にはいろんなおもしろいことがあるといえど、クイズがいちばんおもしろいと思ってるので…batonが特異なのは、自分と同じようにクイズをおもしろいと思ってる人間がとにかくたくさんいることですかね。

    問:これはいいことだよね。自分がおもしろいと思っていることを一緒におもしろいと思ってくれる人が周りにたくさんいる。それだけで同じ方向を向いて進めますから。問・言が仲良く同じものをつくってるのも、おもしろいと思うものが一緒だからっていうのはあると思うんですよ。それが家の中だけじゃなくて会社でも実現できるっていうのは特異なことだし、もう、幸せな未来が想定されてますよね(笑)。

    問・言が選ぶ「お気に入りのQuizKnock動画」各3選

    ──ここで進路のお話からはちょっと逸れますが、お二人が特にお気に入りのQuizKnockの動画を3本ずつご紹介いただいてもいいですか? 2025年最新版ということで。

    問:昨日リストアップしたよね。ええと…言ちゃんが1本目に挙げてたのが、ふくらさんの結婚報告動画。

    言:主役はふくらさんなんですけど、東問の驚きのリアクションも含めて本当におもしろいので、これはまず見てほしいです。

    【検証】クイズ王ならクイズの最中に結婚報告されても集中して答え続けられる説【ご報告】

    QuizKnockでプロデューサーを務めるふくらPが、自身の結婚を知らないメンバーたちをダミー企画で呼び出し、問読みに中にサプライズ発表する企画。

    言:2本目が「夜それ」。僕たちが何度もやってる「朝それ」って企画の夜バージョンなんですけど、正解した人から順番に帰れるルールだったので、どんどん居残りさせられていくんですよ。終盤で双子のスーパープレー連発でしたね、これは。

    正解するまで帰れない朝それやったらみんなの本気が見られるのか?【夜からそれ正解】

    「『お』で始まる激しいものといえば?」など、頭文字を指定されたお題への「正解」を出し合う人気大喜利企画、「朝からそれ正解」シリーズ。この回は、「正解」に選ばれるまで帰宅できないルールが追加され、熾烈な争いが。

    言:で、3本目はかなり新しい動画なんですけど、「ガチ対策富士山」。1週間ガチガチに対策して富士山クイズに臨むっていう企画で、これもほんと素晴らしかった。

    【一週間ガチ対策】日本一富士山を出題された人たちが富士山クイズの対策をすれば最強説

    1週間本気で対策をしてから挑む富士山クイズ。通常のクイズなら出題されないような超ハイレベルな問題の数々に、出演者はどう挑む?

    問:好きなんですよ~。サブチャンネルもおもしろくて。僕らの思うクイズのおもしろさって、自分が理解できない超ハイレベルなことが行われてるのを見て「意味わかんねえけどすげえ」って思えるところにあるっていうか。小学生のときに高校生クイズをテレビで見て「頭いい高校生ってすごいな」って思ってたのが、まさにそうなんですけど。

    言:そうそう。そしたら知らぬ間に、自分たちが日本のクイズプレーヤーのトップレベルになってしまってたから…。

    問:自分たちのレベルが上がれば上がるほど、「意味わかんねえけどすげえ」と思えるための水準も高くなって、そういった楽しみ方ができるものが減ってきてしまいます。そんな中で、このガチ対策富士山はそういう楽しみを感じられる動画になってますね。ほんとにおもしろかった。

    隣で二人を見守っていたbaton広報Hさん:(小声で)言さんの3選なのに、途中からほぼ問さんが喋ってましたが…。

    問:あ、いまのは東言の3選です! 僕はまた3つ挙げてもいいんですよね? ええと、僕の1本目は「10問耐久クイズ」。問題が進むごとに失格のルールがどんどん増えていくんですけど、これもまた衝撃の展開で…。この動画は企画がすごいよね。

    【神回】失格のルールを追加し続けたら、混乱の末に爆笑の奇跡が起きた【生き残れ!】

    1問終わるごとに、「誰かが正解したらその両脇の二人がハイタッチ」「司会の名前を呼んではいけない」などルールが追加。タイトルに【神回】と付くのも納得な超展開に。

    言:うん。演者がどう振る舞うかとかくじで何を引くかっていうのは運なので、企画者が思ったとおりにおもしろいことが起きるケースばっかりじゃないんですけど、これは全部がうまいこと噛み合って本当におもしろい展開が生まれたという。企画者は(baton社員の)直井さんでしたっけ? さすがすぎる。

    問:次が「英語禁止人狼」。これはクイズじゃないんですけど、企画がシンプルでルールが少ない分、こっちで自由におもしろい戦略が立てられたのがよかったですよね。同じようなおもしろさで言うと、「自由律ジャンケン」もおすすめ。

    【神回】英語禁止の人狼ムズすぎww英語言ったら即【アウト】

    味方の中に潜んだ敵を会話と推理で見つけ出す人狼ゲームを、英語禁止でプレー。ルールを利用した巧みな戦略に注目!

    【地雷グリコ】東大生ら、ジャンケンですら超頭脳ゲームに変えてしまう

    天才高校生たちの頭脳バトルを描いた小説『地雷グリコ』に登場する“自由律ジャンケン”に挑戦。通常のジャンケンにオリジナルの手を追加してバトル!

    言:え、僕、4個目も言いたい。

    問:どうぞ。

    言:これはQuizKnockにハマりたての頃というより、100本くらい動画を見たあとで見てほしいんですけど。

    問:はいはい。【沼らせたいオタク向け】みたいなやつね。

    言:「QuizKnockの動画ができるまで」。これはQuizKnockの動画を見るのが日常になってきた頃にぜひ見てほしい。どんなふうに一本の動画が生まれるのかを追ったドキュメンタリーでちょっと長いんですけど、背景を知れて感動すると思うので。

    【密着6ヶ月】ドキュメンタリー|QuizKnockの動画ができるまで

    企画から動画が公開されるまで、動画制作の裏側を覗き見できるドキュメンタリー。1時間近い大ボリュームもファンには嬉しい。

    10年後どう生きていたとしても、二人で仲良くやってたい

    ──双子のスーパープレーが楽しめる動画もたくさんご紹介いただきましたが、いまお二人が思う、QuizKnockに入って自分たちが成長した部分ってどんなところでしょう?

    問:成長と言い切れるかはわからないんですけど、変化という点で言うと、やっぱりQuizKnockに入ったことでクリエイティブコンテンツをつくる側の観点を持つようになったというのはありますね。スーパープレーもそうですけど、動画に出演してる人のすごさって作問者とか企画者、編集者のひと工夫があるおかげで引き出されてるんだよな、っていうメタ的な視点を持つようになった。これはもともとなかったわけではないですけど、QuizKnockに入ったことでよりその工程に詳しくなったとは思います。

    言:あと演者(動画出演者)としての振る舞いの点で言うと、演者内での意見交換の機会が定期的にあるので、それを受けて日々成長してる面はあるんじゃないかなと。

    問:そうね。言われて印象的だったことってたくさんあるんですけど、動画内でずっと喋ってればいいわけじゃなくて、適度に喋らない選択をすることも必要だっていうアドバイスは特に覚えてます。

    言:最初言われたときびっくりしたよね。喋る仕事だと思ってたので。撮影に時間をかけても、実際に動画になるのって10分とか20分なんですよ。だからいかに密度の高いおもしろさを撮影現場で生み出すかも大切だっていう観点ですね。編集で切り詰めるだけじゃなく、そもそも生み出す段階でそれを意識するというか。

    問:こういうことは特にふくらさんがよく言ってくれるんですけど、前提としてメンバーみんなが意識してることだと思います。

    ──お話を伺っていると、演者に限らず、クリエイティブやバックオフィスのチームも含めてQuizKnockだという意識がメンバーのみなさんに共通していそうだな、と。

    問:もう、それは当然。僕たちはほんの一部なんで。

    言:うん。タレントって個性があっておもしろいんですけど、そのおもしろさをいかに社会に伝えていくかみたいなところは、やっぱり僕たちだけでなんとかなるものじゃないし。外部との折衝みたいな部分では広報の方にも本当にお世話になってますし…(baton広報Hさんに)今回もですけど、いつもありがとうございます。

    問:ありがとうございます。

    ──これから社員としてbatonの一員になられますが、現時点で、入社したら新しくやってみたいと思っていることはありますか?

    言:いまってまだ配属がわからない段階なんです。もちろん、すでに社内にはいるのでどのチームがどういうことをしてるかはなんとなく把握してるんですけど、自分が関わっている側面以外は知らない部分もある。なので、入社することで今後関わりが増えてより深く知れるようになると思うので、それを経てやりたいことも見つけていきたいなと思ってます。

    問:いろんなチームの人とごはんとか行って話を聞ける機会もあるみたいなので、そういうのが楽しみですね、いまのところ。

    ──では最後に、お二人は5年後や10年後、どんなことをしていたいですか?

    問:全然想像はつかないんですけど、楽しくやってたい。やっぱりバイトから社員になるとできることも増える分、やらなきゃいけないことも増えて責任も出てくると思うんですよ。いままでは楽しいって思えていたことが、やらなきゃいけないことになったせいで楽しめなくなるのがいちばん嫌だなと思うんです。だからとにかく楽しくやっていけたらいいなと。

    言:僕はまあ、どう生きてたとしても…問ちゃんと仲良くやってたいですよね。

    問:たしかにね。なんか、家族とか友達とは一緒に仕事をしないほうがいいみたいなことってよく聞きませんか? プライベートと仕事の人間関係は切り分けたほうがいいみたいな。でも、僕らの場合はこれまでずっと一緒に働いててマイナスの効果があったって思ったこともないし、むしろプラスだなって思うことがたくさんあるんですよ。ふだんから考えていることを共有しているだけあって、うまく動けることも多いし。

    言:うん。そう思う。

    問:だから今後も、僕らが一緒にいることがいい方向にシナジーをもたらせればいいなと思いますね。

    心配性の撮影スタッフが予備のケーキも用意していたので、召し上がっていただきました。

    「ケーキ食べさせ合うやつとか、やらなくてもいいんですか?」とお二人からご提案をいただいて撮影。

    「おいしい~」の表情。取材中、ずっと仲良しな問さん&言さんでした!

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    写真・土佐麻理子 ヘア&メイク・中山八恵 スタイリスト・大瀧彩乃 インタビュー、文・生湯葉シホ

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