スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『タケヤ洋菓子舗』の苺ショートほかです。

手前左から、「苺ショート」800円、「チーズケーキ」750円、自家製の落花生プラリネのこうばしい香りと塩気がたまらない「落花生ダクワーズ」330円。奥・「テリーヌショコラ」3900円(22.5cm)は、ねっとりしすぎずスッと溶け消える儚さとパワフルなカカオ感を併せ持つ。
イチゴがのった三角ショートに陽だまり色のスフレチーズケーキ。「こういうお菓子が好きだから深掘りしました」と山本健シェフ。世界最高峰のパティシエコンクール、「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー 2009」や「ワールドチョコレートマスターズ 2005」で日本代表を務めた凄腕が始めた自店で並べるのは、フランス菓子というより日本で愛され続けるthe洋菓子。懐かしムード漂いつつも味わいは今っぽく。つまり軽い口溶けで控えめな甘さに、そして素材感を鮮やかに仕立てる。
とりわけ生クリームは「シェラトン都ホテル東京」シェフパティシエを務めたあと、店を開くまでの間に、乳業メーカーのラボでみっちり研究を重ねたそう。行き着いたのは道央のトウモロコシを食べて育つ牛の、軽いのにコクがあるミルク。このクリームたっぷりのショートケーキは口にした途端に生地もクリームもふわりと消えてしまう。まろやかな乳味のなかでイチゴの果汁が滴り、甘酸っぱく華やぐ香りが口いっぱいに。
チーズケーキなら北海道産クリームチーズを重くならない限界まで入れ、小麦粉はできる限り減らして、チーズ感もエアリーも叶えるギリギリのラインに。フォークを入れる時、耳を澄ますとシュワリと音がするほどフワシュワ。ミルキーさとチーズの柔らかな酸味に包まれる。もう一個食べたくなるほど軽やかで味わい深く、また洋菓子が好きになる!
Profile
chico
チコ スイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。
information
タケヤ洋菓子舗
東京都目黒区八雲2-8-11 ボーリバージュ101 TEL. 03-6676-4814 11:00~19:00 火・水曜休 Instagramはtakeya.yougashiho
anan 2486号(2026年3月4日発売)より














