ものまねタレント・コロッケ「僕のちょっとふざけた芸風はミッキーにインスパイアされている」

エンタメ
2023.07.23
ミュージシャンが歌う姿を大袈裟にデフォルメしたり、芸能人をロボットに見立てて動いたりと、独自のものまね芸で爆笑を巻き起こすものまねタレントのコロッケさん。実は、自身の芸風はディズニー作品から大きな影響を受けていると教えてくれた。

エンターテインメントのお手本たち。――タレント・コロッケさん。

「ディズニーとの最初の出合いはミッキーマウスのデビュー作『蒸気船ウィリー』。僕、ネズミ年生まれなのでミッキーが大好きなんですよ。この頃のミッキーは、今よりも少し自由奔放なところがいいですね。僕のちょっとふざけた芸風はいたずら心いっぱいのミッキーにインスパイアされています。『ファンタジア』はミッキーが魔法をかけて、ほうきが動き出すシーンが、いま観ても斬新。この作品はクラシックの名曲とアニメーションを融合していて、その画期的な作風にも驚きました。自分のコンサートでは、ものまねとオーケストラを組み合わせたステージを披露することがあるのですが、そのアイデアはここから来ているんですよ。花が自由に動いたり、恐竜が音に合わせて戦っているように見えたり。現実ではありえない動きに心掴まれました。本人がするはずのない動きをする、という僕のデフォルメ的表現もここから生まれたんです」

ディズニー作品の魅力はなんといっても、躍動感のある動きにあると言う、コロッケさん。

「止まっていても動きの余韻を感じたり、足を一歩踏み出すだけでも首がカックンと動いたり。ディズニーキャラクターにしかない動きがたくさんある。それをどうやって再現できるかと練習してきたことが表現の幅に繋がったと思っています。操り人形が動き出す瞬間に心がときめいた『ピノキオ』、部屋で大はしゃぎしていたおもちゃが男の子が入ってきた瞬間ぴたりと動きを止める『トイ・ストーリー』など、とにかくキャラクターの動きに目がいってしまう。子どもに体をつかまれたウッディが目だけをキョロキョロと動かすところなんてたまらないです」

動きにフェイントをかけたり、歌いながら顔を激しく動かしたりするコロッケさんのパフォーマンスは、ディズニーがお手本。そして、ディズニー作品を観ていると、人として忘れてはいけないことにも気付かされるという。

「人間も動物もおもちゃも、みんな等しく愛情たっぷりに描かれているんですよね。誰かを思いやり、助け合うことの素晴らしさを思い出させてくれます」

【Disney】『蒸気船ウィリー』(1928)

いたずら心いっぱいのミッキーマウスが魅力的。

01

貨物船をご機嫌で操縦するミッキーマウス。ミニーマウスが持っていた楽譜と楽器を山羊に食べられてしまったため、動物を楽器に見立てて、演奏を始めてしまう。冒頭の口笛シーンはウォルト・ディズニー・アニメーション作品のオープニングロゴタイトルとして使われている。© 2023 Disney

【Disney】『ファンタジア』(1940)

魔法の力でほうきが動き出す瞬間にワクワクする。

02

クラシックの名曲にアニメーションを融合。セリフはなく、映像、色彩を通して物語が語られる革新的な作品。指揮は“音の魔術師”として知られるレオポルド・ストコフスキー、演奏は世界屈指のオーケストラのフィラデルフィア管弦楽団が担当。© 2023 Disney

【Disney】『ピノキオ』(1940)

「星に願いを」は大好きな曲。これだけはふざけずに歌います。

03

玩具屋の店主ゼペットは男の子の操り人形にピノキオと名付け、自身の子どものようにかわいがる。本物の人間になることを夢見るピノキオの心象を名曲「星に願いを」が豊かに表現。「ものまねアレンジでカバーしようと試みたこともありますが、まじめに歌っています」© 2023 Disney

【PIXAR】『トイ・ストーリー』(1995)

おもちゃやぬいぐるみたちの、コミカルな動きがたまらない。

04

アンディのお気に入りのおもちゃだったカウボーイ人形のウッディとバズ・ライトイヤーがタッグを組み、冒険を繰り広げる。“もし、自分の知らないところでおもちゃが動いていたら?”という空想を完璧な世界観で形に。誰もが子ども時代の自分と重ね合わせて観られる作品。© 2023 Disney/Pixar

掲載作品は、すべてディズニープラスで配信中
視聴には、月額990円、年額9900円の2プランがあり。詳しくはhttps://disneyplus.disney.co.jp/

Croket 1960年生まれ、熊本県出身。’80年『お笑いスター誕生!!』(日本テレビ)でデビュー。五木ひろし、美川憲一、谷村新司など300種類以上のものまねレパートリーを持つ。ものまね番組の出演のほか、全国各地でコンサートや座長公演を務めるなど精力的に活動し、新境地を開拓し続ける。

※『anan』2023年7月26日号より。取材、文・浦本真梨子 構成・野尻和代

(by anan編集部)

PICK UPおすすめの記事

MOVIEムービー