サッカー日本代表、正念場のアウェイ2連戦に挑む! 注目の選手は?

2021.11.2
サッカー日本代表が絶体絶命のピンチを乗り越え、真価の問われるアウェイ2連戦に挑もうとしている。

W杯カタール大会の出場権を懸けたアジア最終予選が9月からスタート。ホーム開催の初戦でオマーンにまさかの黒星を喫した日本代表は、今月、アウェイで行われたサウジアラビアとの第3戦でも敗戦。3試合で1勝2敗という苦境に立たされ、カタール行きに黄信号が灯った。そして3連勝中のオーストラリアをホームに迎えた第4戦。負けたら勝ち点差が9に開き、出場権獲得の2位以内が絶望的になる大一番で、試合終盤に決勝点をもぎ取って勝利。ギリギリのところで望みをつないだ。

このオーストラリア戦で日本代表が手にしたものは、勝ち点3だけではない。灼熱のサウジアラビアで消耗戦の末に喫した痛恨の黒星からわずか4日後の大きな勝利。心が折れそうな敗戦から短期間でメンタル、フィジカル、戦術面での立て直しに成功し、「絶対にカタールへ行くんだ」「連続出場の歴史を途絶えさせてはいけない」という選手と森保一監督の強い意志が、日本代表に自信と覚悟を取り戻させた。オーストラリア戦で殊勲の活躍を見せた浅野拓磨を取り囲んだ歓喜の輪、勝利後に森保監督と選手・スタッフが大きな円陣を組んで今後への誓いを共有した場面は、チームの強固な団結力を象徴するシーンだった。

確実に風向きは変わった。だが、4試合終了時点でオマーンに総得点で抜かれてグループ4位に転落した事実は見逃せない。11月にはベトナム、そしてオマーンとのアウェイ2連戦が待ち受ける。ヨーロッパでプレーする選手が多い日本代表にとってベトナム、オマーンと続く移動は負担が大きく、全体での練習時間も限られる見込み。これまで苦戦した条件がそろうのは気がかりだが、求められるのは困難を乗り越えての連勝のみ。本当の勝負はここからだ。

オーストラリア戦では東京五輪世代の田中碧が新たなヒーローとなった。10月シリーズを負傷欠場した久保建英、堂安律の回復も期待されている。そして森保監督がどんな戦術、選手起用を選択するかにも注目だ。真価の問われる11月シリーズ。覚悟を固めた森保ジャパンの戦いは、一見の価値アリである。

真価が問われるアウェイ2連戦! 日本代表のキーマンをピックアップ。

田中 碧 選手

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彼の立ち位置とワンタッチパスが攻撃陣を動かす。東京五輪でも活躍した新星に要注目。

古橋亨梧 選手

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ワールドクラスの快足を武器にセルティックでゴールを量産中。日本代表でも爆発なるか。

冨安健洋選手

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今夏、英国の名門アーセナルに移籍して即主力に。日本の未来を担う若き守備の大黒柱。

遠藤航選手

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対人プレーで圧倒的な強さを誇るボランチ。抜群の危機察知能力でチームを救う。

吉田麻也選手

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強じんなメンタルでチームを統率するキャプテン。想いが込められた試合後のコメントも必見。

アジア最終予選グループB

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グループA、B上位2か国が出場権獲得。3位同士によるプレーオフ勝者が大陸間プレーオフへ。

2022W杯カタール大会 アジア最終予選

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第5戦 11/11 vsベトナム
第6戦 11/16 vsオマーン
共にアウェイ開催。スポーツ動画配信サービス「DAZN」でアジア最終予選全試合を配信。アウェイ戦は独占配信。www.dazn.com

※『anan』2021年11月3日号より。写真提供・JFA 文・青山知雄

(by anan編集部)