美しいボディラインを育む、“よい姿勢”の法則。
骨格の構造通りに正しく体を使っていれば、筋肉は全身にバランスよくつき、しなやかに動くもの。当然、ボディラインも美しくなる。
「体の使い方の基本は姿勢です。骨盤がしっかり立ち、背骨のS字ラインを維持した姿勢が身についていれば、使うべき筋肉をダイナミックに使えるので、バストやウエスト、ヒップの形まで整います」(姿勢治療家<R>・仲野孝明さん)
様々なメソッドで“よい姿勢”の習慣づけを提唱してきた仲野さんが、最近考案したのが“ダ・ヴィンチ・ポーズ”。ポーズをとった瞬間に“悪い姿勢”の癖がリセットされ、“よい姿勢”の感覚が得られる、画期的な方法だ。
「座りっぱなしやスマホの長時間の使用など、悪い姿勢で過ごしている人が多いので、日中気付くたびにポーズをとってみてください。歪みが直り、本来のボディラインに戻りやすくなるでしょう」
さらに今回は、普段の体の使い方による悪影響を減らすポーズも紹介。
「ちょっとした普段の心がけで、体は確実に変わっていきます」
HOW TO ダ・ヴィンチ・ポーズ
1.両足の間をこぶし1個分開けて立つ。足裏の3点で床を掴むよう意識して
【POINT!】足裏の3点を意識して立とう
親指と小指の付け根、かかとの3点を意識し、かかとに少しだけ体重をのせると安定して立てる。足の指を一度全部持ち上げて、親指から下ろしていくと、3点を意識しやすくなる。
2.呼吸は自然に。真横に伸ばした両腕を肩の高さまで上げる。
3.肩の高さまで上げたら、両手のひらを上に向ける。
4.“ダ・ヴィンチ・ポーズ”の完成! ここで数回深呼吸。一日6回行うことを目標に。
悪い体の癖の影響を取る
悪い体の使い方を続けることで、コリや痛みが生まれたり、動きにくい場所ができ、ボディラインも崩れやすくなるもの。代表的な2つの悪い癖が及ぼす体への影響を取る方法を紹介。
デスクワークが長い人は…背伸びで前かがみをリセット。
1.坐骨を立てて椅子に座り、両足の間はこぶし1個分開ける。
2.手の甲が見えるように両手を胸の前で組み、腕を前へ伸ばす。
3.組んだ手を上げていき、手の甲を見ながら顔も上げる。
4.顎を引くように顔を正面に戻す。
5.両手と坐骨で引っ張り合うように体を伸ばしたら、両手を左右へゆっくりと大きく下ろす。
6.1の姿勢に戻り、深い呼吸を数回繰り返す。
スマホの使用時間が長い人は…腕、胸の筋肉の硬直を取る。
1.壁の前に体の右側を向けて立つ。右腕の肘を曲げ、体より少し後ろ、頭の高さになる位置で壁に右手をつく。
2.右手はそのままで、左足を1歩前に。胸の筋肉が伸びるのを感じながら深い呼吸を数回繰り返す。壁についた手の高さを変え、満遍なく胸の筋肉を刺激。反対側も同様に。
机の前に立ち、指が自分の方に向くように両手のひらを机に置く。手のひらに自重をかけ、手首、腕が伸びるのを感じながら深い呼吸を数回繰り返す。利き手だけ重点的に行ってもいい。
※痛みがある場合は、無理せず痛みのない範囲で行って。
仲野孝明さん 姿勢治療家(R)。「仲野整體東京青山」院長。大正15年創業の仲野整體の4代目。“人間本来の正しい体の使い方”を指導する。著書は『毎日の疲れを一瞬でとる魔法のポーズ』(徳間書店)など多数。https://senakano.jp
長袖バックポイントトップス¥2,780 レギンス¥2,580(共にVeroman Plus M) https://veroman.fit
※『anan』2021年9月29日号より。写真・中島慶子 スタイリスト・白男川清美 ヘア&メイク・浜田あゆみ(メランジ) モデル・メイ・パクディ 取材、文・板倉ミキコ
(by anan編集部)