これが“やせウォーク”
やせウォークとはクセのない正しい歩き方のこと。
「ウォーキングは脚で前に進むものと思われがちですが、脚を使いすぎるのはNG。骨盤を前に押し出すように体を進め、それに脚がついていく形が基本です。また、大事になるのが足裏の重心移動。かかとのやや外側で着地をし、足裏の小指からかかとを繋ぐ外側のアーチに重心を移動させながら、最後は足の親指でしっかり地面を蹴るのが正解。さらに、お尻や裏ももの筋肉を主に使うこと、背すじを伸ばし、つま先と膝を正面に向けることを意識してください」
それでは早速、やせウォークの基本の動きを解説。足裏のイラストで重心の位置もしっかり確認を。
歩く前にすべきベーシックストレッチ。
「股関節」を広げる(左右30~60秒ずつ)
股関節が硬いと推進力となるお尻が動かず、脚の力で歩こうとしたり、太ももに負荷がかかり気味。可動域を広げれば、お尻の力を使えるように。
1、床に座り、右膝に左足を掛ける。
両膝を軽く曲げて床に座り、両手を体の後ろについたら、左足を右膝の上あたりに引っ掛ける。
2、左脚を抱え込み、股関節を伸ばす。
左脚を抱えて股関節を伸ばし、左ももがお腹にくっつくように膝を引き寄せる。30~60秒キープし、左右を替えて同様にする。
POINT:背中は丸めずにまっすぐ伸ばし、骨盤を前に起こすようにすると効果的。抱えている脚の膝は、できるだけ外側に向けるようにして。
「前ももの筋肉のハリ」を取る(左右30~60秒ずつ)
股関節が硬いまま歩いた結果、前ももに負荷がかかって必要以上に筋肉が発達しがち。前ももばかりがたくましくならないよう、しっかり伸ばしてまずはハリを取ろう。
1、左向きに寝そべり左膝を曲げる。
左を向いて寝たら、左脚を前に出して膝を90度に曲げる。左腕は頭の下に、右腕は体に添えて。
2、右膝を曲げ、つま先を持つ。
右脚を体の後ろに曲げ、右手でつま先を持って、かかとをお尻に近づける。30~60秒キープし、左右を替えて同様にする。
POINT:かかとをお尻に近づける時、腰が反らないように注意を。この時、腰を丸めて下腹部に力を入れましょう。
“やせウォーク”
1、骨盤を前に出す意識で。
脚は骨盤の動きについていくので、骨盤から前に出すイメージで進もう。前足は、つま先を上げすぎず、かかとのやや外側で着地を。膝とつま先は正面を向いているか確認して。
前足はかかとのやや外側、後ろ足は外側や指先に重心を乗せる。
2、親指に重心を残す。
着地した前足(左足)は外側のアーチに重心を移動し、中臀筋(お尻の上部の筋肉)に体重を乗せる。後ろにある右足は親指でまっすぐ地面を押し、骨盤の右側を前に押し出して。
前足は外側から、後ろ足は指の下あたりから親指のほうへ重心を移動。
これはNG! やってはいけない歩き方
大股歩き
腰をひねる形になり、本来使うべき股関節やお尻の動きが制限されてしまう。上半身のねじれから姿勢も不安定になり、着地時に外ももが体重を受け止めようとするので、脚が太くなるリスクにも。
かかとから落とす
膝を伸ばしてかかとから着地すると、膝や足首、足指の動きにブレーキがかかり、膝下だけで地面をひっかくような歩き方に。すると脚で体を引き寄せるようになるため、余計な筋肉が発達する原因に。
モデルウォーク
腰を振りながら一直線上を歩き、着地時に膝を伸ばしきるようなモデルウォークは、ただ見栄えを良くするためのもの。前ももに無駄な力が入るだけでなく、お尻が外側に揺れて骨盤がブレてしまう。
大きく手を振る
腕の自然な揺れが振り子となって体幹の安定を保っているのが正しい状態。しかし無理に大きく動かすと、大股で歩く時と同じく体幹がねじれて着地時に不安定になり、脚への負荷が増してしまう。
もり・たくろう ボディワーカー。パーソナルトレーニングスタジオ「rinato」代表取締役。丁寧な指導でモデルからの信頼も厚い。近著『森拓郎式 ほぐし棒で翌朝もっと! 小顔』(扶桑社)。
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※『anan』2021年5月5日-12日合併号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・白男川清美 ヘア&メイク・浜田あゆみ(メランジ) モデル・中嶋杏里沙(ライトマネジメント) 取材、文・菅野綾子
(by anan編集部)