誰かをサポートする時には、自分が一歩引くことも大事!
産後、落ち込みやすくなっていた時期がありました。産後ケアホームに入院している時は、助産師さんの前で泣きたくないのに泣いてしまったり…。退院後も不安でしたが、区の訪問助産師さんが来てくださったことで、すごく気持ちが落ち着いたんです。その方に、「入院中、すごく辛かったんですよね~」と話したら、「みんな心配していたんですよ」と言われました。その時に初めて助産師さんたちにバレていたことに気づき、ちゃんと見てくれていたんだと、ありがたい気持ちになりました。
また、入院中に仲良くなったお母さんと退院後も連絡を取っていて、「あなたがいてくれて心の支えになりました」と伝えたんです。すると、どうやら訪問助産師さんに、「横澤さんを支えてあげて。あなたなら力になれるから。メールとかいっぱいしてあげて」と言われていたようで、助産師さん本人がケアするのではなく、そのお母さんに託していたことに、感動したんです。間接的に伝わる優しさがあることを知りました。しかも、そのお母さん自身も、もともと私のことを気にかけてくださっていて“こんなに心の隙間に入ってくれる人、いる?”と思うような方。そして、訪問助産師さんに頼まれたことも一切言わず、ただただ親切にしてくれた。そんな人柄をわかっていた助産師さんは、本当にすごいなと思いました。
そんな助産師さんのような人を目指すには、“私が私が!”と自分が何かをすることにこだわるのではなく、適役を見つけられるようになること。周りを観察し、周りの人たちの特性をきちんと知ることが大事です。そして一番向いている人にお願いし、自分が引くべきところでは、ちゃんと引ける。そうして誰かのために動けることは、本当にすごいと思います!
よこさわ・なつこ 芸人。“ちょっとイラッとくる女”のモノマネで大ブレイク。婚活で培ったテクニックをまとめた著書『追い込み婚のすべて』(光文社)が発売中。2月に第一子を出産。
※『anan』2020年7月1日号より。写真・中島慶子 文・重信 綾
(by anan編集部)