まず自分の選択タイプを知ることが大切。
「人は常に『自分が正しい選択をしている』と思い込みたい生き物ですが、すべての人に当てはまるような“正しい選択”など、実はどこにも存在しません。それは、これから未来に何が起こるのか、誰にも予測できないからです。大切なのは、“正しい選択”をするのではなく、今の自分にとってもっともベターな“後悔しない選択”をすること。そのための選択力を養うことが、人生を幸せな方向に導くために大切なのです」(メンタリスト・DaiGoさん)
後悔しない選択力を養うためにまず必要なのが、自分の意思決定スタイルを知ること。
「意思決定スタイルとは、あなたが物事を選択する際の選択タイプのこと。大きく分けると5つあり、それぞれ“合理的選択スタイル”“直感的スタイル”“依存的スタイル”“回避的スタイル”“自発的スタイル”と呼んでいます。意外にも、私たちが『自分で十分に考えて決定した』と思うような選択も、これらの意思決定スタイルに従ってなされていることが多いのです。まずは、自分の意思決定スタイルを知り、みずからの選択の傾向を把握することが、チャンスをつかむ第一歩となります」
実はこの5つの選択タイプのうち、もっとも後悔しない選択をしているのが、
「合理的選択スタイルの人です。ひとことで言えば、選択肢に対して論理的に意思決定ができるタイプで、周囲の人から見ても納得できる選択をすることが可能です。とはいえ、もし自分がこのスタイルでなくても落胆することはありません。現在の意思決定スタイルの特性を理解して、合理的選択スタイルに近づけるように行動を修正してさえいけば、今よりもずっと自分の選択に自信が持てるようになるでしょう。選択の精度やスピードが上がれば、時間や心の余裕にもつながるはずです」
合理的選択スタイルの人がしている習慣とは?
合理的選択スタイルの人が、自分の選択に後悔が残りにくいのはなぜか。そのヒントは、彼らの思考・行動パターンに隠されている。他の意思決定スタイルの人もぜひ参考に!
【ひと呼吸おいて行動している】
例えば、知り合いから数か月先の食事の誘いを受けた時も、予定が空いているからといってすぐに返事をするのではなく、「一度スケジュールを確認してみます」などと対応。“ひとまず保留”にすることで、一歩引いた状態から物事を冷静かつ適切に判断している。
【選択肢を多く持たない】
人間は複数のタスクを同時にこなそうとすると、意思決定を司る前頭葉が疲弊し、選択を回避する傾向にある。ところが合理的選択スタイルの人は、選択肢をあらかじめ絞る方向に考えるため、選択にかかる時間も少なく、結果的にいい判断をすることができる。
【物事を鵜呑みにしない】
「誰々がいいと言っていたから」「テレビで評判だったから」などといった他人の意見を鵜呑みにせず、必ず自分で情報の正しさを調べるということを、生活の中で実践。常に複数の判断材料を用意することで、思い込みという弊害から逃れることができる。
【AかBかで迷ったらCを探す】
ある2つの選択肢で迷っている時、単純にどちらかを選ぶのではなく、両方の利点をうまく組み合わせたり、あるいは「両方選ばない」など、別の可能性を考えることができる。特定の方向に偏らず、常に自由な思考状態であることも、合理的選択スタイルの特徴といえる。
【失敗を繰り返さない】
自分の失敗の経験は、メモにとるなどして記憶。過去を振り返って悔やむのではなく、「どうして選択を間違えたのか」「どんな思考パターンが原因だったか」という客観的な事実を明らかにすることで、二度と同じミスをしないよう反省材料としている。
DaiGoさん メンタリスト。人の心を読み、操る技術“メンタリズム”を活用し、作家や大学教授、企業顧問、プロダクト開発など多岐にわたり活躍。『後悔しない超選択術』(西東社)が発売中。
※『anan』2019年1月30日号より。取材、文・瀬尾麻美
(by anan編集部)
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