6名の女性作家が捉える変わりゆくアジアの“今”。
今回集った写真家6名のルーツは、在日コリアン・韓国・台湾・中国・シンガポール・日本とさまざま。育った環境も、作風も何もかも違う彼女ら。そんな彼女らをつなぐのは、女性であること、アジア人であること、写真で表現することの3つ。
今回の出品点数はトータル約80点。文化の狭間を生きる人々のアイデンティティに向き合った作品や、異文化との調和をテーマにしたポートレートがあったり、ちょっとショッキングだけど中国の若者の自傷行為を生々しく写した作品なども展示される。日本から参加するのは須藤絢乃。2014年度のキヤノン写真新世紀でグランプリを受賞した、新世代の日本人作家だ。
6名が、各々の目線で現実を直視して生み出した作品たち。これらをすべてひっくるめて「愛について」と題したこの展覧会に、きっと誰もが何か共感したり考えたりすることがあるはず。ぜひ足を運んでみて。
【日本】 須藤絢乃
実在する行方不明の女の子に扮したセルフポートレート。
須藤絢乃〈幻影 Gespenster〉より 2013年 作家蔵 ©Ayano Sudo/須藤絢乃 Courtesy of MEM, Tokyo
【中国】チェン・ズ
いま最も注目される中国の作家。自傷行為を扱った作品で受賞。
チェン・ズ《蜜蜂 #065-01》 〈蜜蜂〉より 2010年 作家蔵 ©Chen Zhe
【シンガポール】ジェラルディン・カン
学生時代の彼女が、自ら演出をつけたファミリーポートレート。
ジェラルディン・カン《08:33》 〈ありのまま〉より 2010年 作家蔵 ©Geraldine Kang
【韓国】キム・オクソン
済州島で暮らす、外国人と結婚したカップルを撮ったシリーズ。
キム・オクソン《ヒロヨとマイケル2》 〈ハッピー・トゥギャザー〉より 2004年 東京都写真美術館蔵 ©Oksun KIM
【在日コリアン】金仁淑(キム・インスク)
在日コリアンの家族の肖像。民族や家族の問題を浮き彫りにする。
キム・インスク《息子と私》 〈サイエソ:はざまから〉より 2008年 東京都写真美術館蔵 ©金仁淑
【台湾】ホウ・ルル・シュウズ
被写体自身の言葉が添えられた「二重視線」は彼女独特の手法。
ホウ・ルル・シュウズ《尚久菊(シャン・ジョウジュー)と陸鐸(ルー・ドゥオ)01》 〈高雄眷村三部曲 エピソード1:ここは私たちの出会う場所(励志新村)〉より 2012年 作家蔵 ©Lulu Shur-Tzy Hou
「愛についてアジアン・コンテンポラリー」 東京都写真美術館 2階展示室 東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内 開催中~11月25日(日) 10時~18時(木・金曜~20時、入館は閉館の30分前まで) 月曜(10/8は開館)、10/9休 一般800円ほか TEL:03・3280・0099
※『anan』2018年10月10日号より。
(by anan編集部)
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