時代とともに変化するセックス観。今回のアンケートからは、こんな傾向が窺える模様。
「セックスの主導権は、男性から、徐々に女性に移っている印象です。普段のデートでも割り勘が当たり前になり、関係性も対等になってきた今、女性はプライベートで嫌なことははっきり拒否しますし、自分のやりたいことを自由にしたい。スマホでアダルト動画が簡単に見られるなど、日常的な好奇心の刺激もあります。アンケートでも、『愛はもちろん、カラダの満足も欲しい』と答えている人が多数派になるなど、女性は自らの欲望に率直で、意のままにセックスを選択しつつある状況です」(世代・トレンド評論家・牛窪恵さん)
「昨今は、性に肯定的で体験が多い人と、そうでない人の二極化が著しい。セックスの位置づけや交際という概念も曖昧で、多様化しています」(東邦大学医学部医学科客員講師・西郷理恵子さん)
アンケートから見えてきたセックス事情をご紹介します。
お互いのカラダを男女とも求め合っている!
Q.セックスは好きですか。
「YES」と答えた男女が、女性70%、男性97%とともに高い数値に。「ひと昔前までは、女性がセックスを『好き』と言うのは憚られましたが、これだけ多くの人が好きだと答えているのは、セックスに対する意識が、より開放的になっている表れでは」(牛窪さん)。「射精で快感が得られやすい男性と違い、女性はクリトリスが感じやすいなど、“挿入=快感”とは必ずしもいえません。いいセックスを経験しないと『好き』と言えないはず」(西郷さん)
多くの人が“性欲”に自覚的。
Q.パートナーがいる、いないにかかわらず、セックスをしたくなることはありますか。
「YES」が女性67%、男性92%と割合的には「セックスが好き」と答えた人とほぼ同じ。セックスの良さを知っているからこそ? 「以前は彼氏がいないとセックスを想起しづらかったと思いますが、最近はスマホの動画などで、性欲がONになる機会は日常的にあります。こうした情報が、性欲を自覚的にさせるのでしょう」(牛窪さん)。「付き合っていなくても、好意と興味と発情を感じる相手なら試してみる、という女性も今どきは多い印象です」(西郷さん)
セックスをするなら特定の相手と。
Q.経験人数を教えてください。
最も多いのは1~5人(75%)。続いて、6~10人が13%、11~15人が6%、16~20人が4%、21人以上が2%という結果に。「昔はこれくらいの人数だと相手は彼氏オンリーだったでしょうが、今は性的なコミュニケーションを楽しむためのライトな相手の可能性も。もちろん誰彼かまわず、ではありません。一方、11人以上の人もけっこう多い。SNSなどで出会いの機会が増えたからかも」(牛窪さん)
好きな相手とのセックスだからおおむね満足。
Q.パートナーとのセックスに、満足していますか。
「満足」と「まあまあ満足」を足すと、女性は76%、男性は75%。「女性は得てしてセックスに気持ちが伴うもの。好きな人との行為なので、『満足』と答える人が多くなるのは納得です。一方、男性は、初体験の年齢が遅くなり、経験値が低い分、セックスに求めるものも多くない。そのため『満足』と感じやすいのでは」(牛窪さん)。「イマイチの場合、改善しようという意思と努力が双方にあるかどうか。それで満足度は違ってきます」(西郷さん)
1か月に複数回とコンスタントにしている人が過半数。
Q.最近のセックス頻度を教えてください。
「ほぼ毎日」(2%)、「週に数回」(28%)、「月に1~3回」(33%)の人を合わせると63%。「この頻度からは、特定の相手がいる、あるいは積極的に相手を探している人だということが推察されます。一方、彼氏が欲しいけど行動をしていないなど受け身の人はその分少なく、している人としていない人の差は大きいでしょう」(西郷さん)
牛窪 恵さん 世代・トレンド評論家、マーケティングライター。テレビ番組のコメンテーターとしても活躍。近著は『「おひとりウーマン」消費!』(毎日新聞出版)。
西郷理恵子さん 東邦大学医学部医学科客員講師。月150人以上の男女の恋愛、結婚、性の悩みにアドバイスをするカウンセラー。All About恋愛ガイド。
※『anan』2018年8月15・22日号より。イラスト・micca
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