
左から、Clutch_Fiさん、Lazさん、SHAKAさん、ta1yoさん
今やゲーマーであれば知らない人はいない存在となったeスポーツ・ストリーマーチーム「ZETA DIVISION(ゼータ ディビジョン)」。プロゲーマーとして数々の激戦を経て、現在はストリーマーとして、ゲーム界を盛り上げ続けるレジェンド級ストリーマー4名が、満を持して雑誌『anan』(2473号)のゲーム特集に登場しました。
国内トップの人気を誇るeスポーツチーム
What’s? ZETA DIVISION
ZETA DIVISION(ゼータ ディビジョン)
2018年発足、2021年改名。『VALORANT』『Identity V』など様々な人気タイトルのプロeスポーツ選手、クリエイター約100名を擁する、今最も勢いのあるゲーミングライフスタイルブランド。
── みなさん経歴は異なりますが、選手時代に輝かしい成績を残し、今はZETA DIVISIONのCREATOR部門に所属しています。活動の幅が広がったと感じることはありますか?
Clutch_Fi 自分の名前を冠した『VALORANT』の大会「Devil Clutch杯」を開催できるようになったのは、ZETA DIVISIONのおかげ。12月にはオフラインイベントを開催予定で、それがトントン拍子で決まったのも、スタッフの協力があったからこそですね。

Clutch_Fi/クラッチ 1992年12月11日生まれ、宮崎県出身。『Alliance of Valiant Arms』の公式大会で世界2位に輝いた経歴を持つ。現在は、自身主催のストリーマー大会を開くなど、活動の幅を広げている。活動名の「Fi」は、師匠「Valmet_Fi」から引き継いだもの。
ta1yo 僕は昔からファッションが大好きで、いつか自分のブランドを立ち上げたいと思っていて、それを実現することができました。ひとりでは絶対に成し得なかった!
SHAKA 僕もふたりと似ているかな。主催しているゴーカートのオフラインイベントが、今年から「LEGENDUS SHAKA ONE」にパワーアップして、10月に開催されたばかり。ZETA DIVISIONのCREATOR部門に所属するストリーマーたちも多数参加してくれて、ここにいる3人も出演してくれたもんね。
ta1yo 楽しかったです!
SHAKA あとフリーのストリーマー時代は、自分のグッズを出したいと思うことはなかったけど、オリジナルグッズを作りました。それもZippoライターと灰皿(笑)。
ta1yo グッズがアツすぎる~。
Laz 俺はZETA DIVISION以外に所属したことがないけれど、選手時代からお世話になっているし、ストリーマーになってからもPR配信や案件まわりの管理をすべてしてくれているので、めちゃくちゃ助かってますね。

Laz/ラズ 1995年11月26日生まれ、神奈川県出身。日本の『VALORANT』シーンを牽引してきたトップランナー。プロゲーマーを経て、2024年からクリエイターに。冷静な判断力と精密なエイム力が持ち味。甘いマスクとは裏腹なお茶目な一面でファンを癒している。
Clutch_Fi 僕たちにとってスケジュール管理は、無理ゲーすぎる…。
SHAKA わかる。フリー時代は、「あれ? 俺こんな仕事、入れたっけ?」と思うことがあったけど、今は結構把握できてます。
── 今日の『anan』の撮影は、ちゃんと覚えていましたか?
SHAKA もちろん。ただちょっと遅刻しそうになったから、一応スタッフに事前に連絡入れました。でもビタでスタジオに入れた。
Clutch_Fi 俺はビタちょい遅れ(笑)。
ta1yo 『anan』にこのメンバーで載るなんて、すごく新鮮! スタジオでちゃんと撮影するのも貴重な体験だったし、そもそもユニフォームを着るのも久々だったかも。
Clutch_Fi
は、バンドっぽかった。ta1yo たしかに、ちょっとロックスターっぽい衣装だった。海外のバンドみたいな。

SHAKA/シャカ 1991年12月27日生まれ、福岡県出身。FPSゲーム『Alliance of Valiant Arms』の公式大会で18回優勝するなど、輝かしいキャリアを持つ。ストリーマーに転身後も圧倒的なゲームセンスとユーモア溢れるトークで、あまたの視聴者を魅了している。
── CREATOR部門に所属するメンバーと一緒にやりたいこと、もしくは自分自身が新たに始めたいことがあれば教えてください。
Clutch_Fi バンドを組むこと。
SHAKA いや、まずは遅刻をなくすことが大事じゃないかな。
Laz&ta1yo ハハハ!(爆笑)
Clutch_Fi …。正直な話、自分がずっとやりたいと思っていたイベントを主催できているし、やってみたいことっていうより、今やっていることを長く続けていきたいという思いの方が強いかも。
SHAKA 割と今の活動に満足しているかも。
Clutch_Fi だ・か・ら、今日のメンバーで、バンド組もうよ。Lazさんがドラムね。
Laz え、俺!? 全然やったことないけど…。
Clutch_Fi んじゃ、誰がドラムやる?
ta1yo (Clutch_Fiさんの質問をガン無視して)俺自身がやりたいことになるけれど、来年のチャレンジとして、元プロゲーマーたちを集めて、プロリーグに出場してみようかと思っている。殴り込みじゃないけれど、僕のゲームスキルがまだ通用するのか、確かめたくて。マンガの世界でよくある、若者たちに戦いを挑む最強ジジイ集団みたいな感じ。

ta1yo/タイヨー 2000年4月12日生まれ、アメリカ出身。FPSゲーム『Overwatch』の世界大会で、3年連続で日本代表を務める。現在はTwitchをメインに配信。アパレルブランド『HENDERSON TA1YO』を立ち上げ、商品の企画から生地選び、デザインまで携わる。
Laz それ絶対に配信してほしい! 僕は選手からストリーマーになって、割とこの1年はゆったりと過ごすことができた。最近は少しずつ余裕が出てきたので、みんなと同じようにイベントを主催してみたいですね。
SHAKA マジでいいね。でもゲームに関わる人たちって、プロゲーマーとかクリエイターとかスタッフとか、そういう垣根をすでに越えている感はあるよね。同じゲームを愛する人間として、業界全体をみんなで盛り上げていこうという雰囲気をすごく感じます。
ta1yo あ~、それはすごくわかります。
SHAKA だから俺はゲーム以外でみんなと繋がりたい。ドライブに行くとか、どう?
Laz えっ!?
SHAKA 配信終わった後の深夜から夜明けに、各々の車でアクアラインを走るとか。
ta1yo それは男のロマンですね!
SHAKA だからまずは車を買ってくれ!!
ta1yo たしかにZETA DIVISIONは、トヨタグループのトヨタ・コニック・プロと、パートナーシップ契約を締結しているし!
Clutch_Fi いやいや俺、いま免許持っていないのよ。免許の更新が引っ越しの時期と重なって、失効に気づかないまま年月が過ぎてしまい、今となっては最初から免許を取り直さないといけないらしい。
Laz んじゃ一緒に免許取りに行く? 俺は一度も免許取得したことないから。
Clutch_Fi う~ん、それもなぁ。誰か乗せてくれ!
ta1yo 地方でイベントがあると、その帰りにみんなで車に乗り込み、『山岡家』に行ってラーメンを食べるのは、結構あるある。
Clutch_Fi んじゃ、SHAKAの車に乗せて。それでラーメンを食べに行こう!
── みなさんは、年齢もキャリアもCREATOR部門に所属した時期もバラバラですが、どんな関係性なのでしょうか?
ta1yo SHAKAさんとClutch_Fiさんは、『Alliance of Valiant Arms』のプロ選手だったから、ライバル?
Clutch_Fi バチバチに敵対してましたね。
Laz 今は?
SHAKA 敵っすね。
Laz&ta1yo (失笑)
SHAKA 俺がZETA DIVISIONでは一番の新参者だから、一応、3人のことは先輩としてリスペクトしているということにします。
Clutch_Fi 絶対ウソ。でもta1yoは一番年下だけど、ZETA DIVISIONの中では大先輩。
ta1yo Lazさんは昨年までプロゲーマーだったから、ちょっと毛色が違うけど、みんな関係は良好ですね。
── SHAKAさんがZETA DIVISIONに加入した時はどう思いましたか?
Laz それはビックリしました。
Clutch_Fi 俺はビックリしなかった。「だろうな」って感じ。
SHAKA まあ、そうだよね。ZETA DIVISIONには、加入前からずっとお世話になりっぱなしだったし、所属していないのにノリ(鈴木ノリアキ)さんの次ぐらいに、事務所に入り浸ってたもん(笑)。
Clutch_Fi 当たり前のようにいたもんね。
── ストリーマーになって改めて思う、ゲームの魅力とは?
SHAKA さっきも少し話題に上がったけど、年齢や性別とか、関係性もすっ飛ばして楽しめるところじゃないですかね。最近も実際にあったんですけど、よく一緒にゲームする子に年を聞いたら9~10個下だったんです。ショックはありつつも、属性関係なく遊べるのはゲームの醍醐味じゃないかな。
Laz たしかに、他にはあまりないかも。
ta1yo あとは、人によっていろんな熱量で楽しめること。大会に出て熱量高めに挑むこともできるし、逆に、ゆる~くやったり、ジャンル問わず幅広くプレイしたりと、いろんな楽しみ方ができるのも魅力ですよね。
SHAKA そういう意味で言ったら、競技シーンの第一線で、自分のスキルを突き詰めていくと、9割ぐらい面白くなくなっていく。
Laz そう、ツラくなる。楽しいのは勝った時の一瞬だけ。でもその快感は忘れられない。
SHAKA 今はこの4人とも、配信がメインだから、改めてゲームの魅力に気づくことが増えたんじゃないかな。たとえばひとりだったら絶対にここまでやり込まないゲームも、配信することで、みんなでやっている一体感が生まれて、すごく面白いと思うことがある。
Clutch_Fi たしかにね、視聴者のコメントが励みになるし、そういう意味では協力プレイしているようなもの。
ta1yo 人の配信を見るのも楽しいですよね。夜ひとりでゆっくりしている時に、好きなゲーム配信を見ることで、元気がもらえたりする。配信は“最強のラジオ”だと思っている。
SHAKA 俺も仕事している時に、誰かの配信を流し見したりしている。でも気づいたら終盤になっていて、全画面にして食い入るように夢中で見ちゃったりして。
ta1yo 俺たちもみんなの生活に寄り添えるような配信を続けていきたいですよね。
SHAKA 最近、ZETA DIVISION内にVTuberブランドが設立されることが発表になったじゃん。もしかしたら配信でコラボすることもあるかもしれないし、いろんな垣根を越えて、一緒に盛り上げていけたらいいよね。
anan 2473号(2025年11月26日発売)より



























