自然や都会の遊び場…。ニューオープンに注目。
2025年は、どんなお出かけスポットに注目が集まって、行ってみたくなるのだろう。
「今は興味・関心の対象が多様化しているのでなかなか一概に言えませんが、ただ、何かを“体験”できる場所に心が動きやすい傾向はあると思います。例えば、ハイブランドのポップアップに行って、その写真や動画をSNSに上げるなど。それにより友だちから『私も行きたい!』などのコメントがきて、次のコミュニケーションにつながっていく。そんなふうに友だちと緩くつながるためのきっかけ作りとして、体験があるように感じます」(「SHIBUYA109 lab.」所長・長田麻衣さん)
そのきっかけになりそうなのが、2025年1月26日にグランドオープンの「Ginza Sony Park」。公園として開放される建物内では、クリエイティブな体験型プログラムなどが行われる。
「コンクリートの無機質な空間がおしゃれ。みんな写真や動画を撮りたくなるはず」(長田さん)
また、1月22日には豊洲の人気スポット「チームラボプラネッツ TOKYO DMM.com」が拡張して、新たな作品群が誕生。
「チームラボは、どこを切り取っても絵になる。誰かがSNSにアップした写真を自分も真似して撮る、という楽しみ方が、また盛り上がりそうですね」(長田さん)
ほかにも支持を集めそうなスポットのキーワードは、“自然界隈”。
「2024年も人気でしたが、2025年も続くと予測されます。これは風景自体が“映”そのもの。何をするわけではなく、雄大な風景の世界に自分が入り、リフレッシュするのが目的です」(西武文理大学教授・波潟郁代さん)
波潟さんの調査では、20代女性はお出かけ欲が活発で、目的意識がはっきりしているそう。
「その最たる例が“推し”です。推しのためなら、どこへでも行くでしょう。ほかにも音楽フェスやライブイベントへの参加に意欲的で、それと自然がセットになったら最強です」(波潟さん)
4月12日・13日に淡路島で開催される「MAGICHOUR」は、安藤忠雄建築が舞台。かつアーティストのラインナップが魅力的で、今回が初開催という特別感。
「フェスのほかにも人気があるのがテーマパーク。沖縄北部にオープン予定の『JUNGLIA』は、テーマパークと自然のコラボで、ここは行きたくなる人が続出するのでは。写真や動画映えするシチュエーションも、豊富にありそうです」(波潟さん)
動画や写真を撮る“体験”のある場所へ。
“自然界隈”でゆったり、のんびり。
自然界隈とは、高原や川など自然を好むコミュニティのこと。自然の中で何もしない時間をつくるという体験。溢れる情報や複雑な人間関係などから離れてデトックス。
自然×「テーマパーク」「フェス」が人気!
PROFILE プロフィール
長田麻衣さん
若者マーケティング機関「SHIBUYA109 lab.」所長。毎月200人のZ世代と対話を行う。TBS系『ひるおび』月曜コメンテーターなどメディア出演や寄稿も多数。
波潟郁代さん
西武文理大学教授、JTB総合研究所客員研究員。2023年、JTB総合研究所から西武文理大学に出向。観光マーケティングや生活者行動などを研究。