好きなものを好きと言うことで、人は自由になれると思います。

「大学生の頃、日本で“デザイン”というものが注目され始め、すごく興味を持ちました。アメリカ大使館の図書館で『LIFE』など外国の雑誌を眺めたりしてね。当時はまだ終戦して5~6年経った頃で生活がままならない時代だったから、美しいファッションや風景の写真を見て、“こんな暮らしがあるんだ”と憧れましたね。父がオシャレだったこと、そして、ブラジルでの生活や、海外旅行で建築や家具を見たことも、私の暮らしに影響していると思います。そうして学びながらたどり着いたのが、色の統一感を大事にするということ。ひとつでもいいので“自分にはこれが似合う”という色を見つけておくと、買い物でも気持ちがバラバラにならないし、ワードローブにも秩序が生まれ、コーディネートがしやすくなります」
流行ではなく、自分の“好き”を大事にする角野さんの大事なルール。
「日本人は周りの人のことを気にしがちですよね。そうではなく、もっと自分というものや感覚を持って、大事にしたほうがいい。すると、ほかの人と違うことが起こったとしても“私はこれでいいんだ”と強くいられますから。まずは、“友だちとは違うことをやってみよう”と考えるだけでもいいと思いますよ。そうして、周りに囚われずに好きなものを好きと言い、選ぶことは、孤独を感じるかもしれない。でも、自由になれるんです。そういえば、私の作品の登場人物も、好きなことをしている人が多いですね(笑)」
かどの・えいこ 児童文学作家。『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』でデビュー。『ズボン船長さんの話』、小さなおばけシリーズなど、数多くの作品を手がける。
※『anan』2017年4月26日号より。写真・土佐麻理子(角野さん) インタビュー、文・重信綾
(by anan編集部)
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