BE:FIRSTのSHUNTOさん

「世界に通用するグループ」という目標を掲げ、メインストリームを駆け上がっているBE:FIRST。以前は「人見知り」と語っていたSHUNTOさんが、音楽を通して多くの人間関係を紡いだことで、どう成長してきたのか、その内なる思いに迫る。

7色の個性が輝くBE:FIRSTのメンバーとしてデビューした時は、まだあどけなさが残る高校生だった。あれから様々な経験を積み、人と人との繋がりを大切にしながら成長を遂げてきたSHUNTOさん。彼が考える人間関係のほどよい距離感とは。

「いまだに人見知りです。全然直らないですね。プライベートでも遊んだり飲んだりするのは、グループのメンバーか、『XY』(バンド&ボーイズグループ)のRAIAぐらいかな。RAIAは名古屋の同じダンススクール出身の友達です。ありがたいことにいろんな仕事をいただき、たくさんのフェスにも参加させてもらって、いろんな人と触れ合える機会には恵まれていますが、自分から話しかけるのは苦手で、いつも流れに身を任せています。でも人に興味はあるし、仲良くなりたいという気持ちはめちゃくちゃ持っているので、相手から話しかけられたら、緊張するし、うまく返せないかもしれないけれど、素直に嬉しいです。自分から壁を作ることはないと思うけれど、最初の壁は厚いほう。それをクリアできれば、徐々に自分をさらけ出せるようになって、距離を縮めていけるんですけど…。片や、うちのメンバーは距離を縮めるのがうまい人が多いですね。特にLEOくん、SOTAくんはグイグイいきます。あとMANATOくんはそこまで積極的なタイプではないんだけど、気がついたらいろんな人と仲良くなっていて、すげーなと思う」

人見知りだけど、人には興味があるSHUNTOさんが、距離を縮めたいと思うのは、いろんな面を持っている人だとか。

「関わっていくにつれて尊敬できる部分が増えていく人や、いろんな魅力を持っていて広がりがある人に惹かれますね。『え、そんな一面あったの?』『そんなこともできるの?』みたいな、新しい発見がずっと続く人って純粋に楽しいし、いろんな刺激を受けるから自分の視野も広がります。先日、Shota君(Aile The Shota)のワンマンツアーのアフターパーティに参加したんです。Shotaくんの友達はクリエイティビティに溢れていて、尊敬できるような部分をたくさん持っている方ばかりだから、構えず自然と話しかけることができました。人の出会いは一期一会で、今度いつ会えるかわからないので、『今しかない』と思う時は、人見知りなんて言っていられない。デビュー前からずっと大好きだったUVERworldさんに初めて会った時もそうでした。フェスで共演したんですが、ずっと憧れていた人を間近にして今までにないぐらい緊張したけれど思い切って話しかけたんです。『大好きです』って(笑)。そしたら受け入れてくれて、それがきっかけで、ありがたいことにコラボさせていただくことになったので、その時の自分を褒めてあげたい。やっぱり世界を広げるためには、勇気を出すことも必要ですね」

自分の引っ込み思案な性格を十分に理解しているからこそ、SHUNTOさんは挨拶を大事にする。この日も、スタッフひとりひとりの目を見て、丁寧に挨拶をしていたのがとても印象深かった。

「確かに、挨拶はしっかりするように心がけています。挨拶はコミュニケーションの入り口だし、言われて嫌な人はいないじゃないですか。それも決まり文句をただ言うだけでなく、そこに気持ちをしっかり乗せて伝えるようにしています。それだけは当たり前に身についているかも」

決して口数が多いほうではないが、だからこそ発する一言一言にさりげないやさしさを感じる。そんなSHUNTOさんに、長く良い関係を築いていくために、人付き合いで心がけていることを聞いてみると。

「寛容な心(笑)。たとえば時間の感覚が違う人とか、意見が合わないなと感じる人がいても『この人はそういう人なんだ』と思って接します。それは別にその人の人格を否定しているわけじゃなく、それがその人なんだから受け入れるしかないと、そういう捉え方をしているというか。だって性格なんて簡単に変えられるものじゃないし、違う部分にいちいち反応してもお互いによくないような気がするから。仲間の中で意見がすれ違っても、自分の意見を押し通すこともあまりしない。だからって自分の意見を曲げたとは思っていないし、本当に言いたいことは言うし、そうやって持ちつ持たれつの間柄が心地よさに繋がっていくんじゃないかな。でもそれでも余計な一言を言ってしまったかもとか、後で反省することはあります。反省したことを次に生かそうとは思いますが、人付き合いは“生もの”だし、みんなそれぞれ違うから、一生完璧にできることはないと思う。だからみんな悩んだり落ち込んだりするんじゃないかな」

では、人間関係に悩んでいる読者の方に、BE:FIRSTの曲を処方するとしたら、どの曲? と聞いてみると「うわぁ、難しい。なんだろう」としばし黙考するSHUNTOさん。その後、「『Moment』かな。深く語り合える仲間が近くにいるってことが素晴らしいことだし、その幸せに自分自身が気づくことが大切だから、それを噛みしめられる曲かも。よかったら、ぜひ聴いていただければ(笑)」

BE:FIRSTは現在、グループ初のワールドツアーの真っ最中。ツアー中の目標を聞くと。

「時差ボケを早く直すこと。もう本当に苦手で…、というのはさておき、訪れる国のリアルな音楽カルチャーにたくさん触れたいですね。できるだけ外に出て、景色を眺めたり、現地の空気を感じたり、もし勇気が出せたら現地の人と触れ合ったり…。いろんな経験を自分にさせてあげて、また大きく成長した自分をみんなに見せられたらと思っています」

Profile

SHUNTO

シュント 2003年9月1日生まれ、愛知県出身。アメリカ、アジア、ヨーロッパを巡るワールドツアーの公演中。さらに全国10都市をめぐるファンミーティングツアー「BE:FIRST 2nd Fan Meeting‐Hello My“BESTY”vol.2‐」を開催予定。5月28日に7th Single『GRIT』が発売予定。

シャツ¥103,400 パンツ¥138,600(共にマルニ/マルニ ジャパン クライアントサービス TEL:0120・374・708)
ジャケット¥309,100 シャツ¥132,000 パンツ¥113,300(以上マルニ/マルニ ジャパン クライアントサービス)

写真・恒川脩平(SIGNO) スタイリスト・安本侑史 ヘア・大城祐樹 メイク・藍澤 茅 取材、文・鈴木恵美

anan 2447号(2025年5月21日発売)より
Check!

No.2447掲載

人間関係の距離感。

2025年05月21日発売

私たちにとって永遠のテーマである人間関係、そして距離感。その最適解を探る特集です。みんなが日頃心掛けていることや起こりがちなトラブルをピックアップし、近づく、遠ざける、職場でスムーズな関係をキープする、といった方策を距離感ごとに探ります。解散コンサートを控えたユニット・Chi☆Qの時代を駆け抜ける煌びやかな特写のほか、BE:FIRSTのSHUNTOさん、timeleszの猪俣周杜さんのCLOSE UPを掲載。

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