
毎日の暮らしや将来に必要なお金のこと、きちんと把握してますか? 「わからない」ゆえの不安は、知ることで解消できるはず! “お金初心者”の3人と一緒に、お金の勉強を始めましょう。「お金の教科書」、今回のテーマは「海外旅行、行くなら台湾って本当?」です。
海外旅行、行くなら台湾って本当?

門司紀子(もんじ・のりこ)さん 弾丸トラベライター。フリーランス エディター&ライター。訪台60回以上、好きが高じて『台北エリア別満喫旅 食べまくり!』(小学館)ほか、台湾に関する著書3冊。Instagram(@norikomonji)でも情報発信中。
貯蓄未知子(ちょちく・みちこ/34歳・会社員) 都内の賃貸で一人暮らし中。毎月の貯蓄は財形2万円+口座に残った分のみ。奨学金は完済。昨年からNISAをスタート。
台湾を楽しむならLCC利用で日帰り!?
未知子:約3時間で行ける海外とはいえ、台湾旅のほとんどが日帰り旅と聞きましたが本当ですか?
門司:はい(笑)。弾丸旅を前提としたチケットをLCCが不定期に発売しているので、まずは、それを押さえることから始まります。
未知子:お値段は?
門司:5月に行った際は、往復2万7000円でしたね。
未知子:えっ!? 燃油サーチャージは別ですよね?
門司:いえ、LCCの多くは燃油サーチャージ込みなんです。だから、新幹線で東京―新大阪を往復するより安い費用で、海外に行けちゃうというわけなんです。
未知子:ちなみに弾丸旅だと現地には何時間滞在?
門司:たとえば私がよく利用するLCCのPeachでのフライトは、往路は羽田5:55発で台湾8:35着。復路は台湾20:25発で羽田に24:45着。これだと現地に約12時間滞在できます。
未知子:行ったことのない私からすると、12時間が短いのか長いのか、判断がムズカシイ…。
門司:「観光したい、地方にも足を延ばしたい、となれば0泊では厳しいですが、食い倒れに行く! など、目的をシンプルに絞れば、12時間あれば十分。私はもっぱらご当地グルメがお目当てですが、最低でも10軒はハシゴしますよ。
未知子:10軒! 雑貨とかお買い物は一切なし?
門司:いえいえ、その合間を縫って、プラかごバッグやアンティークのお皿、お土産もゲットします。
未知子:さすが達人!
門司:もちろん、効率的なルートで回る必要がありますが、それは私の本を見ていただくとして(笑)。他に知りたいお金の面は?
台湾グルメは10食食べても約2万円で収まる!
未知子:円安の影響は? ハワイでは水1本買うのに500円以上するなんて聞くので…。
門司:もちろん、台湾も関係なくはありません。コロナ前は台湾元1元が3.5円前後だったのが、今は約5円。つまり、350円だったものが500円なので、高くなった実感はあります。ただ、元々の物価が安く、特に食事は外食文化が根付いている国なので、鹹豆漿(シェントウジャン)や魯肉飯(ルーローハン)など、人気のローカルフードは150円も出せば食べられます。そこは大きいですね。
未知子:では、トータルで予算は大体いくらくらいみれば?
門司:下のハックを活かせば、全部含めてもトータル5万円もあれば十分楽しめると保証します!
未知子:今年の夏休みは台湾旅行に決まりです!
台湾旅行をお得にする7つのハック
【航空券】Peachかタイガーエア台湾の2択!
台湾行きのLCCは、Peachのほかにタイガーエア台湾が就航。Peachの弾丸旅チケットは不定期で発売され、座席限定、平日発着に限る場合が多い。タイガーエア台湾に弾丸旅の設定はないが、現地を夜中に出て、翌朝4時台に羽田に着く便があり、夜市まで楽しみたい人におすすめ。機内持ち込みOKの荷物の重さには差があるので注意。
【Wi-Fi】
いつでも経路検索できるよう、日本でeSIMを購入し、事前に設定しておくと便利。3日間使い放題約700円とパケ放題よりお得。
【両替】
現地の空港で行うのが◎。ATMは手数料なしだが、日本紙幣は旧札しか使えない場合があるので注意。両替は1万円すれば十分。
【移動手段】
タクシーの初乗り料金は約400円で日本と大差ないが、何人かで行くなら割れるのでコスパよし。でも1.5km以内は基本、歩く!
【買い物】
お洒落なパッケージのお茶やパイナップルケーキなどは、1000円近くするものも。ハイブランドは日本の方が安い。
【グルメ】高級店の味が格安で味わえる!
日本で食べたら3000円はするであろう、丸々1個を贅沢に使った「芒果雪花冰(マンゴーミルクかき氷)」は約1000円。高級中華の冬の名物、発酵白菜鍋も1人1000円台で食べられるなど、「このクオリティでこの値段!?」と、まだまだ割安に感じるのがグルメ。台湾はビブグルマンを獲得している店も多く、ローカルな食堂でも総じてレベルが高いのも旅行者にはうれしい。
イラスト・小迎裕美子 取材、文・一寸木芳枝
anan2450号(2025年6月11日発売)より