発想力や企画力は、決して先天的に備わっているものではないという。
「誰でも訓練で身につけられると思います。例えば、早く走るために基礎体力が必要なように、いいアイデアを出すためにも、発想の100本ノックや1日5分発想タイムをとるなど、普段から鍛えておくことが大切に」(営業部女子課主宰・太田彩子さん)
その精度を上げるには、情報の集め方にもポイントが。
「発信元がきちんとわかる一次情報にこだわること。聞きかじりの情報からは、いいアイデアは生まれません」(経営コンサルタント・中山遼二さん)
そして、実際に動いてみること。
「座って考えているだけで発想が広がることは、まずありません。アイデアが出てきたら、それをプロトタイプ(試作品)など形にすること。どんなチープなものでも構いません。必ずそこにさらなる気づきや発見があるからです」(K.I.T.虎ノ門大学院主任教授・三谷宏治さん)
企画や発想力をアップさせるためのコツの数々。さっそくご紹介します。
目的とずれないコツは、結論を1つに絞ること。
企画を立てる時は、プロジェクトの目的に合わせることが前提。
「“これ”というキーワードを1つに絞ることがポイントです。例えば、おいしいチョコレートを作るというプロジェクトで、『原材料』と『製法』など重視する項目を増やせば増やすほど、ふわっとしたあいまいな企画に。一方、『原材料』に絞れば、目的に特化した企画案になります」(三谷さん)
リフレッシュにもルールを決める。
脳が疲れた…と感じたら、リフレッシュをすることも必要。
「カフェや公園など、ここにいる時には仕事のことを考えない、というお気に入りの場所を作っておくと、切り替えがスムーズに。1泊で一人合宿に行くのもいいでしょう。また、雑音が入ってこないように、“スマホは半日見ない”などルールを決めてしっかりリフレッシュ」(太田さん)
ヒット商品のタイトルを分析。
アイデアのヒントは、ヒット商品の名前に隠されている!
「例えば本や便利グッズ、食品の商品名には、誰に向けて、どんなふうにその商品を表現しているのかが、凝縮されています。書店やネットショッピングサイトの上位ランク商品をチェックしてみてください。違うジャンルの商品から幅広くリサーチするのが、差をつける秘訣」(三谷さん)
発想タイムはコンディション命。
いくら必要に迫られても、頭が回らなければ生産性はゼロ。
「アイデアを考えて、何か新しいことを見つけるのは、コンディションのいい時にしかできません。朝や休憩中など、“調子がいい”と思った時間を細切れに活用するのがベストです。普段から仕事を早めに進めて余裕を持っておけば、そのタイミングがきた時に、逃さず生かせます」(三谷さん)
能動的メディアで頭を訓練。
おすすめなのは本や雑誌。
「活字を読むのは、自分から情報を取りにいく、いわば能動的な行為。しかも漢字は、その造形、読み方、そして意味などから、脳のあらゆる部分を刺激します。一方、テレビや動画だけから情報収集していると、流し見しているだけでも内容が入ってくるほどわかりやすいぶん、脳の訓練になりにくいのです」(三谷さん)
気ののらない飲み会は市場調査に発想転換。
仕事上の付き合いで参加するお酒の場。楽しく乗り切るには?
「どんな飲み会も、考えようによっては、絶好の市場調査の機会。目上の相手の説教っぽい話でも、その世代の人が何に興味があるのかを探ることができます。そんなふうに能動的な姿勢に改めれば、憂鬱だと思っていた2時間が、一転して有益に。仕事のアイデアとして生かせます」(中山さん)
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