段取りガン無視で草を食べまくり!? “ヤギ・ファースト”な『ヤギと大悟』のロケに密着!

エンタメ
2023.07.03
モンゴルの民族衣装を着た、お笑いコンビの千鳥・大悟さんが、ヤギのポポちゃんを連れて村や町を歩き、住民の方の家の雑草をポポに食べてもらう番組『ヤギと大悟』。番組を『anan』で紹介したいと連絡をしたところ、「なんならロケ、見に来ます?」とのお誘いが! ウキウキ出かけた我々の前で繰り広げられたのは、本当に“ヤギ・ファースト”な世界でした。

密着! まったりな番組だが、果たしてそのロケは本当に穏やかなのか?!

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5月某日、朝8時少し前。静岡県富士宮市のとある公園の駐車場にanan取材班が到着すると、すでにスタッフさんが収録の準備中。そこに颯爽と、荷台にポポちゃんを載せた軽トラが!! ポポちゃん、思ったよりデカいです…。大悟さんの到着を待つべくADさんがポポちゃんのリードを持っている間、早速あっちこっちの草を食べまくり! プロデューサーの持山さん、「今食べると、ロケ中食べられなくなるから、ちょっと我慢して…」と話しかけるものの、ポポちゃんはガン無視でむっしゃむしゃ(笑)。そうこうしているうちに大悟さんが例の衣装で登場。「お~ポポ、1か月ぶりやな。元気だったか?」と話しかける…が、またもやガン無視であちこち歩くわ草食(は)むわ! かなり力が強いようで、リードを受け取った大悟さんを早速翻弄。この番組、穏やかそうでなかなかの体力仕事かも…。

この日は最初にオープニング用動画を撮影し、そのあとに町をぶらっとするという段取り。草むらの中を大悟さんとポポちゃんに歩いてきてもらうことになったのですが、ポポちゃんの速度&引っ張る強さが本当に半端なく、大悟さんは引きずられる状態(笑)。ズンズン先を歩くポポちゃんに大悟さんはずっと話しかけていて、よく見ていると、言葉はなくてもふたりの心は通じているのではと思わせる、独特の親密さがありました。ドローンが勢いよく飛ぶなか何度か草むらを歩いたのち、突然スタスタと集落に向かって歩き出すポポちゃん。それに合わせてスタッフも一緒にゾロゾロ移動。え、これから集落にロケに入ります~、みたいなのってないの?! 持山さんに聞くと、「ないですないです。本当にポポの赴くままに、ポポのあとをついていくロケなんです」とのこと。何もかもがポポ・ファーストで、台本はあってないようなものだとか。大悟さんが「ポポ、こっちには雑草ありそうだよ?」と話しかけても逆方向にスタスタスタ…。それをみんなで追いかける。ディレクターの冨田さんによると、「ロケ地選びの条件は、車が停められ、オープニングのためにドローンを飛ばすことができ、そこから歩いてすぐの場所に民家がある、そしてそこをヤギが歩ける、それだけなんです。観光地であるとか、そういうことは一切不要。今回もその条件で探し、富士宮にやってきました」。

とはいえ、ただただ集落を歩いているだけでは撮れ高は稼げないので、大悟さんは住民を探します。最初に遭遇したのは、撮影の賑わいを訝しげに見に来たちょっと強面のおじいさん2人組。勝手に撮影するな、とか怒られたらどうしよう…とドキドキ見ていたところ、大悟さんが近づいていき「お父さん、このあたりの方?」とコミュニケーション開始。最初は言葉数少なく対応していた男性陣も、大悟さんのトーク力とポポちゃんの愛らしさによって緩んでくるのが手に取るようにわかります。また別の住宅の玄関に「こんにちはー」と呼びかけては、出てきたおばあさんに「裏の畑、おばあさんの? 雑草で困ってません?」と直談判。冷静に考えると、突然家にヤギを連れた芸能人がやってきて、「雑草食べさせてください」と言われる状況、かなりおかしいと思うのですが、大悟さんとポポちゃんの牧歌的な雰囲気には初対面の人の心を解かす謎の力があるのか、みなさんニコニコ顔で対応するから不思議。おばあさんは「あらヤギ、可愛い」と、畑の雑草を食べさせてくれました。

実はこの日、スペシャルゲストとして、「弩級の新人」(by大悟さん)の生後2か月の仔ヤギが登場。ロケの途中で参加したのですが、さっきまでポポちゃんを褒めていた住民の方々が、「仔ヤギ! 可愛い!」と絶賛し始めてしまい、ポポが見る見る不機嫌に(笑)。大悟さんも「ポポごめんよ、動物にそんな興味のないワシでもこの仔ヤギは可愛い」と言いつつ、拗ねるポポちゃんの頭を撫で撫で。「すまんなポポ、毛並みが違うんや…」と苦笑いの大悟さんでした。

この番組は1回のロケで、4週分を収録。10時半頃1本分が撮り終わり、次の場所に車で移動することに。しばし座ってひと休みする大悟さんのもとに住民の方がやってくると、お喋りをしたり握手をしたり、にこやかに対応。そこには、芸能人とファンといった関係性ではなく、ふらっと村に寄った旅人と、彼を「ここに来てくれてありがとうね」と温かく迎える地元の人のような、とても穏やかな空気感がありました。大悟さんが「仕事だけどこのロケは休暇みたい」と言うのも納得。さてこれがどういう番組になるのか…。オンエアが楽しみだ~!

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『ヤギと大悟』 モンゴルの民族衣装を着た大悟さんが、ヤギのポポちゃんを連れて村や町を歩き、住民の方の家の雑草をポポに食べてもらう紀行番組。ポポがお腹いっぱいになったらロケは終了。2021年12月に特番として第1回が放送され、3回の特番を経て今年4月よりレギュラー放送化。毎週金曜19:25~、テレビ東京系で放送中。

だいご お笑いコンビ〈千鳥〉のボケ担当。1980年生まれ、岡山県出身。千鳥としてのレギュラー番組に『ぴったり にちようチャップリン』(テレビ東京)、『テレビ千鳥』(テレビ朝日系)など。

ポポ 2020年4月25日生まれ、北海道出身。現在は静岡県在住。本名はタンポポ。名前の由来は第1回の放送で「一番最初に出合った花の名前をつける」という大悟の提案から。好きな食べ物は草。

※『anan』2023年7月5日号より。写真・森本美絵

(by anan編集部)

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