アシックスが「世界メンタルヘルスデー」に合わせて発表したブランドキャンペーン「Everyday Escape(エブリデイ エスケープ)」。“心と身体のバランスを日常に取り戻す”をテーマに、10月6日、表参道で体験イベントが開催されました。リトリートでも旅でもなく、日常の中で見つける「小さな逃避」とは?

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    遠くに行かなくても、“心と身体を整える時間”は見つけられる

    この日、アシックスが打ち出したのは、“Everyday Escape”、つまり、「日々の生活のなかでストレスから逃れよう」という新しいウェルネスのかたちでした。

    背景にあるのは、現代人が抱える「慢性的なストレス」と「リセットの難しさ」。

    2024年の厚生労働白書によると、ストレスを「心身の健康における最大のリスク」と答える人は15.6%と、過去20年でおよそ3倍に増加。特に20〜30代の若年層ほど、心の不調を身近に感じているというデータもあります。

    最近では、たまったストレスをリセットするためのウェルネス旅行が世界的に人気。日本でも、ウェルネスを目的に旅行に出かける旅行者が増加しており、さらにそのうち52%は、日常生活から意識的に離れ心身のバランスを整える体験(ウェルネスリトリート)を優先していることがわかっています(2025年のトラベロカの調査による)。

    そんな現状に対して、アシックスが伝えたいメッセージは明快。「ウェルネスは、必ずしも遠くへ行かずとも、高額な体験を買わずとも得られる。毎日のなかにこそ、心と身体を整える“瞬間”がある」というのです。

    会場となった〈表参道TERRACE〉に集まったアスリート、インフルエンサー。アシックスの担当者から、“15分9秒”の根拠がていねいに説明されました

    参加者を代表してイベント参加の意気込みを語る、アシックスブランドアンバサダーの一ノ瀬メイさん

    アシックスは、「毎日15分9秒の運動」がウェルネス旅行と比較してメンタルヘルスを21%改善するという研究結果を発表。ウェルネス旅行やリトリートがもたらす短期的な効果よりも、日常的な運動習慣のほうがストレス軽減に継続的な影響を与えることを示しました。

    街の喧騒と街路の緑が溶け合う東京・表参道で開催されたこの日のイベント。参加したのは、アシックスブランドアンバサダーの一ノ瀬メイさんを含む、20人弱のインフルエンサーたち。今回のイベントは、ただの「発表会」ではなく、15分9秒の運動がもたらす効果を体験として理解するための、小さな実験でもあったのです。

    五感をひらく15分9秒の「花探しウォーキング」

    イベントのメインコンテンツは、アシックスの最新シューズを履いて行う「花探しウォーキング」。表参道の街を15分9秒間散歩し、見つけた花を撮影しよう、というプログラムです。

    見慣れた街の景色をただ通り過ぎるのではなく、ひとつのテーマ(=花)をきっかけに、“見る・聞く・感じる”という五感のスイッチを入れ直す、というわけです。

    スタート地点の〈表参道TERRACE〉を出発すると、街のざわめきの中、風の音や飲食店から漂ういい香りとともに、一歩一歩足を進めていく感覚が意識できるよう。普段は無意識のまま歩いている“移動”が、このときだけは“自分に戻る時間”に変わります。

    「歩く」という行為は、アシックスのブランド・スローガン『Sound Mind, Sound Body』を、誰もが日常に取り入れられる身近なアクティビティ。

    ただの運動ではなく、心と身体のバランスを取り戻す「リズム」。歩幅と呼吸と鼓動がそろうと、頭の中にあったノイズが静まるような感覚になる──そんな体験を、このウォーキングは思い出させてくれました。

    会場に戻るころには参加者たちの表情もどこかやわらいで、「素の自分に戻った」ような晴れやかさがあったのが印象的でした。

    髙橋菜々さんが語る、“デジタルから離れる勇気”

    イベントに参加したインフルエンサー・髙橋菜々さんも、この「日常のなかにリトリートを見つける」というテーマに共感したひとり。

    普段からSNSでの発信をしている彼女にとって、“デジタルデトックス”は心を整える大切な習慣になっているといいます。

    「ここ数か月で意識的にスマホを手放す時間をつくるようになりました。通勤や移動のときも、以前はずっとSNSを見ていたけれど、今はあえて本を読んだり、外を眺めたりしてリセットするようにしています。そのほうが、次の日の仕事にも前向きに向き合える気がして」

    一ノ瀬さん(中央)や、同じく参加した小山春香さん(左)と、イベントでのウォーキングを通してすっかり仲良くなった髙橋さん

    そんな髙橋さんの心の支えになっているのが、“推し活”です。

    「坂道グループのライブに行くのが私のご褒美なんです。去年、神宮球場のライブを音漏れで聴きながら隣のテニスコートで練習して、“来年は絶対この場所でちゃんとプレーしながら聴くぞ”って決めたんです。その目標が今年叶って、本当にうれしかった! くだらないことかもしれないけれど、そういう小さな目標が日々の活力になります」

    目標をもって、心の調子を整える。それもまた、Everyday Escapeのかたちのひとつ。“運動=身体のため”という枠を超えて、“運動=心のため”としてとらえるアシックスのメッセージと重なります。

    心と身体をつなぎ直す、「日常のリセット」

    歩いたあとの身体の心地よい余韻と、自分の“内側の声”に少し耳を傾けた感覚。それが、アシックスの提案する「15分9秒のEveryday Escape」です。

    「Everyday Escape」のイメージムービーでは、脚本家でコメディアン、俳優としては『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』にも出演しているナターシャ・ロスウェルを起用

    「忙しい日常でも、ほんの数分で心と身体を整えられる」。この体験は、これからのウェルネスの新しいスタンダードになるかもしれません。

    運動を“義務”ではなく“癒し”として捉える発想の転換。「走る」「歩く」といったあたりまえの動作を心をほぐす儀式に変え、ウェルネスをより日常的で、自分らしいものへと変えていく──。

    これからの毎日で、たとえば朝の通勤路を少し遠回りして歩いてみるのでもいいかもしれません。今日の15分9秒が、明日の自分を少しだけ優しくしてくれるはず。そんな気づきをくれた、アシックスの新しいメッセージを感じた一日でした。

    あなたにぴったりの“15分9秒”を見つけて!

    information

    アシックスのサイトでは、より豊かな“15分9秒”を過ごすためのコツなど、さまざまな情報を公開中! 「Everyday Escape」についてアシックスが行った調査結果も詳しく紹介されています。

    写真・太田太朗 取材、文・編集部

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