『ASICS RUN TOKYO MARUNOUCHI』にて、コーチとフルマラソン初心者のおふたりがクロストーク。

11月16日に開催される「神戸マラソン2025」。その完走を目標にアシックスの100日間サポートプログラム「ASICS Running Program Road to 神戸マラソン2025」に参加しているフルマラソン初心者の挑戦を追う連載第1弾。走り始めの心得など、トレーニング初期に知っておきたいことを、プログラムの担当コーチが伝授します。

Index

    コーチ&プログラム参加メンバー

    Profile

    池田美穂コーチ

    2005年、アシックス入社。2007年、『アシックスストア東京(現ASICS TOKYO GINZA)』の立ち上げメンバーとなったことを機に、本格的にフルマラソンを始める。2008年より、コーチとしての活動をスタート。「ASICS Running Program Road to 神戸マラソン2025」では、「完走目標コース」のメインコーチを務める。

    片桐彩香さん

    『ASICS RUN TOKYO MARUNOUCHI』副店長。2024年11月からランニングをスタート。2025年1月に初フルマラソンとなる「館山若潮マラソン」に出場し、完走。2回目のフルマラソンとなる「神戸マラソン2025」では、タイムを上げるのが目標。

    ゆかさん

    IT企業勤務。2024年11月からランニングをスタート。2025年1月に「東京ニューイヤーハーフマラソン」10kmの部でマラソン大会初出場。同年3月、「練馬こぶしハーフマラソン」に出場するも完走ならず…。「神戸マラソン2025」でフルマラソンに初挑戦。

    「ASICS Running Program Road to 神戸マラソン2025」とは?

    information

    日本発のグローバルスポーツブランド『ASICS』が、「神戸マラソン2025」やマラソン大会に挑戦するランナー向けに提供しているランニングサポートプログラム。

    目標レベルが3段階に設定されていて、大会完走を目指す初級者向けの「完走目標コース」と、フルマラソンを4~4時間半以内に完走したい中級者向けの「サブ4~サブ4.5目標コース」、3~3時間半以内に完走したい上級者向けの「サブ3~サブ3.5目標コース」がある。

    プログラムは、ASICSのアプリ「ASICS Runkeeper」を使って、毎週のバーチャルレースに参加し、専用LINEでコーチからのアドバイスを受け取る。片桐さんとゆかさんは「完走目標コース」を実践中。※プログラムの募集は現在終了。

    練習は週2回。徐々に距離を延ばして筋力アップ

    プログラムの活用方法や、アイテム選びのポイントは?

    池田コーチ

    そもそもふたりは、どうして「ASICS Running Program Road to 神戸マラソン2025」に参加しようと思ったのですか?

    ゆかさん

    実は私、これまでにも何度かアシックスのプログラムに参加したことがあるんです。

    池田コーチ

    え、そうなんですか。うれしいです!

    ゆかさん

    ただ、あえて自分のレベルよりも少し高い「サブ4~サブ4.5目標コース」を選んでしまったので、うまく活用しきれなくて…。今年3月の「練馬こぶしハーフマラソン」では制限時間に間に合わず、完走できませんでした。でも今回は、「神戸マラソン2025」に当選して、フルマラソンに初挑戦という絶好の機会を得たので、できることなら完走したい! そのために自分のレベルに合う「完走目標コース」で、改めてトレーニングを積みたいと思ったんです。

    池田コーチ

    なるほど。確かに自分のレベルに合うプログラムを選んだほうが、効果的にトレーニングができて、おすすめですよ。

    片桐さん

    私は、以前から健康目的で軽くランニングをしていたのですが、昨年5月に『ASICS RUN TOKYO MARUNOUCHI』の副店長になりまして。ラン店舗のマネジメントをするならマラソン経験があったほうがいいと思い、涼しくなった11月から練習を始めて、2025年1月に「館山若潮マラソン」でフルマラソンに初挑戦。なんとか完走しました。

    ゆかさん

    練習を始めてから2か月でフルマラソン完走なんて、すごいですね!

    片桐さん

    ただ、短期間だったので、十分に練習できなかったという無念さがあり…。そのため、「神戸マラソン2025」ではきちんとトレーニングしたいと思い、プログラムに参加しました。

    池田コーチ

    ふたりともすでに「ASICS Running Program Road to 神戸マラソン2025」でトレーニングをしていると思いますが、改めてプログラムの特長をお伝えしますね。

    トレーニングは「神戸マラソン2025」まで100日というタイミングの、8月11日の週から始まっています。ふたりが参加している「完走目標コース」は、週2回、5kmずつ走ることからスタート。

    「完走目標コース」はゴールまで歩かずに、制限時間以内での完走や5~5時間半以内でのフィニッシュを目指すイメージ。

    WEEK1の8月11~17日は5kmを2回。そこから距離を延ばし、例えば9月22~28日のWEEK 7では、1回目が8km、2回目が15kmに!

    池田コーチ

    週を追うごとに徐々に距離を延ばしていきますが、そのピークは本番3週間前のWEEK 11。プログラム最長の25kmを走ります。

    そこに合わせて体づくりをするために、4週間前のWEEK 10はこのメニューを、WEEK 9は…と逆算していくと、100日前からトレーニングを始めておいてほしいということになるのです。

    ふたりは、実際に週2回のトレーニングをやってみて、いかがですか?

    ゆかさん

    もともと週2、3回走っていたので、今のところキツさは感じていません。ただ、前回参加したプログラムでは、体調の関係で週に1回しか走れないこともありました…。

    池田コーチ

    そういう時もありますよね。そんな時は、無理せずお休みして大丈夫ですよ。

    もちろんトレーニングをスケジュール通りに行うことが理想ですが、50~60%の達成度でも完走を目指せるように設計してあります。100%こなしたら、好タイムでフィニッシュできるのでは! というイメージです。

    ゆかさん

    そうなんですね! 50~60%の達成度でも大丈夫そうで、ちょっと安心しました! ちなみに、お休みしたら、そのぶんほかの日に多めに走ったほうがいいとかありますか?

    池田コーチ

    そうですね、週に1回しか走れなかったら、次の時に1〜2km多めに走ってもいいと思います。

    ただ、ランニングに必要な筋力や心肺機能は急に強化されるわけではなく、トレーニングを積み重ねることで培われるものなので、週に1回しか走らないと、体が変わるまでに時間がかかってしまうんです。週1回を多めに走るより、距離が少し短くなっても週2回走ったほうが有効といえます。

    片桐さん

    その感覚、すごくわかります。週1回だと、次に走る時に体が重くなってしまって…。

    それに、メニューどおりに走ればラクにゴールできるかもと思うと、週2回の練習も苦にならないというか。週末に配信されるコーチのアドバイスで、翌週の走り方などを事前に示してもらえるのも助かります。

    前回のフルマラソンでは、自分にマラソンの知識がないなか、セルフでメニューを組み立て、完走に持っていくことが、いかに難しいかということを実感したので、ビギナーにとってこのプログラムは心強いです。

    ゆかさん

    バーチャルレースも、モチベーションになりますよね。「みんながんばっているから、私もがんばろう」って思えます。

    池田コーチ

    このプログラムは、毎週バーチャルレースにエントリーできるのも特長ですが、それぞれ走っている時間帯も環境も違うので、順位は気にしなくて大丈夫。とくにビギナーは、ゆかさんのように、「みんながんばっている」と励みにしてもらえたらと。

    ランニングに適したアイテム選びも完走に不可欠

    GEL-KAYANO 32/アシックスのランニングシューズのなかでも、シグネチャーモデルといえるシリーズ「GEL-KAYANO(ゲルカヤノ)」の一足。優れたクッション性やフィット感が魅力。¥ 22,000 

    ウイメンズROADコンプレッションブラトップ/しっかりフィットして、ランニング中のバストの揺れを軽減。極力、肌に負担がかからないように、縫い目のないシームレスなデザインが採用されているのもポイント。¥6,600

    マルチポケット4インチショーツ/サイドポケットに加え、小物も収納しやすい伸縮性にすぐれたポケットを搭載したショーツ。裾にはスリットが入っていて、ランニング中の脚さばきも快適。¥7,150

    MMSスタビリティタイツ+/アシックススポーツ工学研究所によってテストされ、安定したブレの少ないランニングをサポートする高機能タイツ。吸汗速乾性と伸縮性にも優れた一着。¥ 22,000

    1/ 1

    池田コーチ

    フルマラソンを完走するには、トレーニングはもとより、シューズ選びも重要です。

    初心者の場合、きっちり練習していても、後半に脚や膝が痛くなって走れなくなることがあります。

    その原因のひとつは、フォームが安定していなかったり、筋肉が不十分だったりして、太もも前部にばかりに負担がかかること。そんなトラブルを避けるためには、クッション性に優れたシューズを選ぶことが大切です。

    あと、着地した時に足がブレて、かかとが内側に入ってしまい、膝にねじれが生じるのも、膝を痛める原因に。土踏まずの内側に、着地時のブレをおさえるような構造があるシューズを選ぶといいでしょう。

    ビギナーの方には、「GEL-KAYANO 32」がクッション性・安定性も兼ね備えていておすすめですよ。

    ゆかさん

    私はランニングシューズを3足持っているんですけど、この間、一番合うと思っていた一足のウェブサイトを改めて見たら、サブ3.5(上級者向け)と書いてあって…。買った時は全然知りませんでした(笑)。

    池田コーチ

    試しに「GEL-KAYANO 32」を履いてみます?

    「GEL-KAYANO 32」を試し履き。『ASICS RUN TOKYO MARUNOUCHI』では、専用の機器で足形を計測し、おすすめのサイズを提案してくれる。

    ゆかさん

    足にフィットする感覚! それにとても軽いです。

    池田コーチ

    そうなんです。足とシューズがフィットしないと靴擦れを起こしたり、衝撃を軽減する機能が本来の役割を果たせなかったりするので、このモデルはフィット感も十分に考慮されています。

    片桐さん

    ウエアも、ランニングに適したものを選ぶのがおすすめですよね!

    池田コーチ

    もちろんです! まずはブラトップ。胸が揺れて痛くなったり、ストラップで肩がすれたりしないように、スポーツ用のブラをつけていただきたいです。「ウイメンズROADコンプレッションブラトップ」なら、上下の揺れをしっかり軽減することができます。

    あと、42.195kmを走り切るには、要所で栄養補給をすることが必要で、できるだけエナジージェルを携帯しておきたい。「マルチポケット4インチショーツ」は、前と後ろに4つのポケットが付いているので、ジェル入れにも便利です。

    ゆかさん

    複数付いている小さなポケットは、ジェル入れだったんですね!

    池田コーチ

    ショーツと合わせて、「MMSスタビリティタイツ+」も揃えていただきたいアイテムのひとつ。斜めのラインはデザインではなく、脚がブレにくいようにサポートするための機能です。先ほどお話しした、膝が内側に入ってしまうという事態を抑制することもできます。

    アシックスのランニングアイテムをチェック

    正しいランニングフォームを確認しよう!

    『ASICS RUN TOKYO MARUNOUCHI』では、専用の機器を使ってランニングフォームのチェックも行える。片桐さんがトライ!

    池田コーチ

    最後に、ランニングフォームについて、お伝えしたいと思います。

    42.195kmという長距離を、いかにラクに走るかが完走のカギ。そのため大前提として、力まず、体の力を抜くことが大切です。

    そのうえで、重心を高くキープしましょう。ポイントは、猫背にならないように、胸を開いてリラックスすること。また、腕の振りは、力が抜けていればそれだけでOK。角度などは気にしなくて大丈夫です。

    片桐さん

    下半身で気をつけるポイントはありますか?

    池田コーチ

    太ももやお尻、体の中心に近いところの大きな筋肉を使ってほしいんです。脚の上のほう、つまり骨盤のあたりから脚を前に運ぶような意識を持つと、大きな筋肉が使えて、すぐにバテてしまうようなことにはなりません。

    ゆかさん

    足はかかとから地面につけるとか、何かポイントはありますか?

    池田コーチ

    着地の際は、骨盤から上げた脚を、そのまま真下につくイメージです。足裏全体を地面に置くようにしてください。

    次回はふたりに実際に屋外で走ってもらって、フォームの確認をしましょうね。

    片桐さん

    はい。それまで教わったフォームを維持できるように意識しないと(汗)。

    ゆかさん

    私も、がんばります!

    次回の記事公開は10月28日を予定。片桐さんとゆかさんが順調にトレーニングを続けられているか、中間報告やランニングフォームのチェックを行います。ふたりとも、がんばって~!

    神戸マラソンに続き…

    information

    東京マラソン2026や、冬~春のマラソンに挑戦するランナーをサポートするランニングプログラム「ASICS Running Program Road to 東京マラソン2026」の参加申込みがスタート! 募集期間は、2025年11月19日(水)まで。

    写真・小笠原真紀 取材、文・保手濱奈美 撮影協力・ASICS RUN TOKYO MARUNOUCHI

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