緑黄色社会「私たちにしかできない曲が生まれたと思います」 タイアップ曲も満載の新アルバム

流行り廃りに関係のないスタンダードな存在になりたい。

「既発のタイアップ曲が強く光を放っているからこそ、久しぶりに4人それぞれいったん自由に曲を作ってみたんです」（長屋）

「Channel Me」はアルバムのひとつのキーワードである“ゲーム感”を醸しながら、どんどん場面が変わっていくユニークな曲だ。

「昨今15秒や30秒尺で楽曲を切り取って踊るというトレンドがありますが、1曲の中にいろんな要素が入っていて短い尺で曲が切り替わって、どこを使っても踊れるような曲があったら面白いと思いました。でもいざ（穴見）真吾と制作し始めたらなかなか思うように曲に落とし込めず、アートとして機能してもらおうと思って作り上げました」（小林）

「アートだけれどポップスに落とし込めている曲なので、『よく完成まで持っていけたな』って思いました。私たちにしかできない曲が生まれたと思います」（長屋）

「アレンジ力に驚きました。『どこからこのアイデアが湧いたの？』って思うようなポイントが多くあって、二人の新たな引き出しにワクワクしましたね」（peppe）

長屋さんのラップが入る「Monkey Dance」もはじけている。

「（小林）壱誓の歌が入ったデモが届いて『面白いし良い曲だな』と思う半面、『壱誓と真吾は制作時に私のことを思い浮かべたのかな？』とも思いました（笑）」（長屋）

「思い浮かべたよ（笑）」（穴見）

「俺は長屋に『歌えません』と言われてもおかしくないと思ってた（笑）。そう言われたら全部歌詞を書き直すつもりだった」（小林）

「ボーカリストとしての自分への果たし状が届いている気持ちになりました（笑）。歌入れ前に宅録をするんですが、過去一ぐらい時間をかけてテイクを重ねました。私の歌は伸ばした後の余韻や抑揚で良く聞こえるタイプだと思うんですが、この曲では全く別の歌唱が必要とされるのでどう戦うか考えました」（長屋）

「2Aのラップパートも長屋なりの正解をちゃんと出してきたから『さすがだな』と思いました」（小林）

紅白歌合戦に3度出場。着実に“国民的バンド”への道を歩み存在感を強めているが、今の目標とは。

「先日ある人に『紅白のトリを飾るアーティストになってほしい』と言われて、目指すべきはそこなのかなと思いました」（小林）

「僕もはっとしました。たくさんの人に『このアーティストの曲を最後に聴いて年を越したい』と思われるようになりたいですね」（穴見）

「私としては、流行ることも素晴らしいし目指したいところではあるのですが、流行り廃りに関係のないスタンダードな存在になっていきたいと思ってます」（長屋）

INFORMATION インフォメーション

5thアルバム『Channel U』

5thアルバム『Channel U』。月9ドラマ『真夏のシンデレラ』主題歌「サマータイムシンデレラ」、TVアニメ『薬屋のひとりごと』オープニングテーマ「花になって」を含む全17曲収録。【通常盤】￥3,300（ソニーミュージック）