「5年前、岸田國士戯曲賞を取った後、自分のこの先の演劇人生の長さに途方もない気持ちになったんです。作家やミュージシャンなどいろんな方とコラボレーションをし始めたのも、それまで書いてきたような個人的な物語ではなく、自分以外の言葉と出合いたかったから。そうするうちに大きな劇場でもやらせてもらって、僕も僕の周りも、もしかしたらこの先もやっていけるのかもしれないって確信めいたものを感じたのが、去年の蜷川(幸雄)さんとの舞台に向けて作業をしていた頃(急逝で公演は延期)。蜷川さんを通して自分の未来も見ている気がして、いまこのタイミングで過去の作品を一挙に見返してみたくなったんです」
それがメモリアルイヤーと重なり、全国6都市を巡る大規模ツアーが決定。藤田さんが見据える演劇の未来をぜひ一緒に体感しよう。
What’sマームとジプシー? Who’s藤田貴大?
もとは北海道の小さな町に生まれ育った演劇青年。大学で演劇を学びながら自身のスタイルを模索し、大学在学中、新作のたびにスタッフもキャストも集めて自作を上演する現在のマームの形を作り上げた。26歳で演劇界の芥川賞と呼ばれる岸田國士戯曲賞を受賞。以降、ますます注目度が上がり、オファーは引きも切らない。いまもっとも注目される演劇作家だ。
7月末にはさいたまの同じ劇場で別作品も発表!
オーディションで出会った埼玉県内の14~20歳の出演者たちと作り上げた、少女たちの青春群像劇。「’10年の初演時、観客動員が増え、京都のツアー公演をやったりと、マームの過渡期だったこともあり、思い入れの強い作品です。いま手法としてよく取り入れている、角度を変えながら見せていく演出もこの作品が最初なんです」
#マームとジプシー記事をもっとチェック!
【人気記事】
※本命彼が求めるエロス…「SEX運」が3倍アップする3日間とは