
ピラティスに興味があっても、スタジオに通わないとできないと思い、トライせずにいる人も多いはず。そんな人におすすめなのが、いま話題の“ウォールピラティス”。
Index
ウォールピラティスのメリット
① マシンがなくても実践できる
「ウォールピラティスはマシンの代わりに“壁”を使ってピラティスの動きを補助したり、負荷をかけたりできるのが特徴。ピラティスはマシンが必要、スタジオに通うものというイメージもありますが、これなら自宅で簡単にできます」(ヨガ・ピラティスインストラクター・西林さきさん)
② 体幹を効果的に鍛えられる
「ピラティスは体の軸となる筋肉、つまり体幹を鍛える運動です。体幹はコントロールするのが難しい筋肉ですが、壁が動きの支えになるため体幹に力が入りやすく、効果的にトレーニングができます」
③ 壁で固定されるので正しい姿勢がとれる
「例えば、腕を回す動きも、壁がないとラクな方向に体が逃げてしまいがち。でも、壁を使うことで、正しい姿勢で動かすことができます。壁があることで動きに負荷がかかり、有効な姿勢での運動が可能に」
④ マシンと異なり、不慣れでも安心
「マシンピラティスにはバネなどの補助がありますが、筋力がない人は、その強度に慣れるまでのコントロールがかえって難しいことも。一方、壁は動くことがないため初心者でも安定して行うことができます」
CHECK!
ウォールピラティスのやり方
必要なのは壁とマットのみ。ウォーミングアップの後に体幹もしくはパーツ別から好きなものを選んでトライ。「難しければ1つだけでも大丈夫です。大切なのは毎日行うことなので、無理のない範囲で続けましょう。各トレーニング、30秒間連続して行えばOK」
トレーニングの前に実践して体をほぐすウォーミングアップ
まずは体をほぐしてスイッチを入れるため、ウォーミングアップからスタート。壁を使うことで、自力ではなかなか伸ばしにくい部位もしっかりストレッチできる。
壁向きのダウンドッグ

1. 壁の前に立ち、手の平を壁につく 壁から2.5歩くらい離れたところにマットを敷く。壁に手をついたときに肘が軽く曲がるくらいの距離に、壁に向かって立ち、両手の平を胸の高さまで上げて壁につく。

2. 手の平を壁につけたまま足を後ろに引く 壁に手をついたまま1歩分下がる。肘が軽く伸びるくらいの位置まで、後ろに下がるのが目安。足は腰幅に開き、手の平全体が壁についていることを確認。

3. お尻を突き出し、背面をストレッチ 息を吐きながら頭を腕の間に沈め、お尻を突き出す。上体と脚が90度くらいになるように意識。楽な呼吸でこの状態のまま30秒間キープ。
まずはデスクワークで凝り固まりがちな両ワキと、お尻からもも裏の筋肉をほぐすポーズ。背面を全体的に伸ばし、動かしやすい体の土台をつくる。
壁に手をつけた肩回し

壁の補助効果で、大胸筋をほぐす 壁と体の間隔は拳2つ分くらい。左膝を床につける片膝立ちの姿勢になったら、左腕を肩の高さに上げて前に伸ばし、手の平を壁につける。手を壁につけたまま腕を後ろに回して、前に戻す動作を30秒間行う。反対側も同様に。
狙いは、肩まわりや胸の筋肉のストレッチ。腕を前後に動かす動作を、壁で補助することで、最も効き目のある姿勢が自ずとキープ可能に。
開脚ストレッチ

重力を使って内ももを柔軟に 壁から足1足分くらい離れた位置にお尻を置いて、仰向けになり、脚を上げてかかとを壁につける。両脚を閉じた状態がスタートポジションで、そこからかかとを壁につけたまま開脚し、開ききったところで30秒間キープする。
きれいな姿勢を保つうえで不可欠な、内ももの筋肉をほぐす動き。難易度が高いイメージの開脚も、壁に脚を立てかけ、重力を使って開くので、格段にラク。
痩せやすい体質をつくる! 体幹を鍛える基本の動き
胸、背中、腰と体を支える内側の筋肉である体幹を鍛えるトレーニング。全身の引き締めにつながるとともに、体の軸が安定し、正しい姿勢をとれるようになり、痩せやすい体に。
プランクツイスト

1. かかとを壁につけて体をしっかり固定 両足を揃えて、かかとを壁につける。両肘は肩の真下に置き、手は組んで。上半身は、肩と脚の付け根を結ぶラインが床と平行になるようにセット。

2. お尻で半円を描くようにツイスト お腹に力を入れつつ、大きな半円を描くような意識で、お尻を右側にひねる。できる範囲でいいけれど、理想はお尻の横が床につく寸前まで。

3. 反対側にもツイスト。30秒間左右にひねる 左側にお尻をツイスト。右と同様にお腹に力を入れながら、大きな半円を描くことを意識。30秒間、左右にゆっくりツイストを繰り返す。

【NG】肩が肘より前に出てしまうと効果ナシ 肩が肘よりも前に出てしまうと、体を支えきれず、お尻が落ちてしまううえ、体幹に力が入らない。肩を痛めるリスクもあるので要注意。
お腹、背中、ワキと上半身の体幹全体を鍛えつつ、最も効くのはウエストまわり。壁を使って足が動かないように固定しながら、腰をひねってくびれくっきり。
オープンプランク

1. 壁のすぐ隣で、プランクの姿勢に 体の右側が壁につく位置で、足を腰幅に開き、手の平を肩の真下につく。この時、肩からかかとを結ぶラインが一直線になるように意識。

2. 腕と上半身を壁につけて戻す 左手を床から離し、左手と上半身を右側の壁につけたら、1の姿勢に戻る。1~2の動きを30秒間、ゆっくり繰り返す。反対側も同様に。

【NG】体を一直線に保てず、腰が落ちてしまう 負荷の高い姿勢のため、腰が落ちてしまいがち。体幹に力が入らないうえ、腰を痛めてしまうのでNG。キツければ足を少し広く開いてOK。
胸を開き、片手で体のバランスをとることで、全身の引き締めにつながるトレーニング。壁を上体の補助に使って、バランスをサポート。
ペルヴィックカール

1. 仰向けの姿勢で足裏を壁につける 床に仰向けになり、膝を曲げて足裏を壁につける。この時、まずは膝が90度になる位置にお尻と足裏をセットし、そこから足を2足分上にずらす。

2. お尻を床から上げて、下ろす お腹に力を入れながら、お尻を床から浮かせる。肩、腰骨、膝を結ぶラインが一直線になる姿勢を目標に。このアップダウンを30秒間繰り返す。

【NG】お尻を上げる時は、腰が反らないように お尻を上げることを意識しすぎて腰が反ると、腰を痛める原因に。また、お尻を下ろす時はドシンと下ろさず、背中を丸めながらゆっくりと。
お尻ともも裏の筋肉を刺激して、高さと丸みのあるヒップラインへ。足を床に置いてもできる動きだが、壁を使って傾斜をつけることで、お尻を上げやすい。
クロスダウンドッグ

1. 足裏を壁につけ、腕で体を支える 上半身が床と平行になるように、手の平を肩の真下につき、足裏を壁につける。辛ければ手の平を肩幅より広めの位置につくと強度ダウン。

2. 右手を床から離して左脚のすねをタッチ お尻をプリッと突き出すように意識しながら後ろに引き、右手で左脚のすねをタッチ。届かなければ、膝など手の届くところまでで大丈夫。

3. 左手で右脚のすねを触る。交互にリズミカルに 右手を床に戻したら、左手を離して右脚のすねをタッチ。腕ではなくお腹の力で体を支えつつ、左右のタッチを30秒間繰り返す。

【NG】骨盤が後傾すると、背面を鍛えられない 骨盤が後ろに倒れて背中が丸まっているのはNG。お尻からもも裏の筋肉が緩んで、効果が激減。お尻を突き出し、骨盤を前傾させるのが鉄則。
体を三角のポーズでキープするダウンドッグは、全身の筋肉強化に有効。さらに、壁で足裏を固定し、片手で体のバランスをとることで、負荷をアップ。
お話を伺った方
Profile
西林さき
ヨガ・ピラティスインストラクター。運動を紹介するYouTubeチャンネル「さきヨガちゃんねる」が人気。著書に『90秒でみるみる体が柔らかくなる さきヨガほぐしストレッチ』(マイナビ出版)。
【ウォーミングアップ】ブラトップ ¥9,000 レギンス ¥14,800(共にルルレモン/ルルレモン お客様窓口)
【基本の動き】タンクトップ ¥8,500 レギンス ¥14,800(共にルルレモン/ルルレモン お客様窓口)
写真・中島慶子 スタイリスト・武政 取材、文・保手濱奈美
anan 2482号(2026年2月4日発売)より


























