年々移り変わる夏の生活スタイル。今年、女性たちは睡眠に関してどのような悩みを持っているでしょうか。20~30代の女性300人にアンケート調査を実施し、また睡眠のプロに、適切な向き合い方も聞きました。
Index
Q. 睡眠の質には満足していますか?

Q. 通年でどのような睡眠のお悩みがありますか?

Q. 寝る直前にしていることは?

Q. 昼寝はしますか?

睡眠は精神状態を表すバロメーター
単純に睡眠だけに悩んでいる人は実は少なく、不眠を訴える人の多くは生活習慣などさまざまな理由が関係しているという。
「デジタル機器が普及し、コロナ禍を経てオンライン化が一気に広まりました。その結果、際限なく仕事を続けたりゲームやSNSに熱中することで睡眠時間が減り、画面からブルーライトを長時間浴びることで、睡眠に悪影響も。また、社会情勢や経済の悪化などの不安から眠れなくなる人もいるでしょう。睡眠とは精神状態を表すバロメーターでもあるので、睡眠環境だけ変えても睡眠が改善されるとは限りません。社会的不安を取り除くリソースを作ったり、パーソナルなサポートも大事です」(睡眠専門医・内田直先生)
そして女性特有の睡眠悩みも。
「ホルモンの状態が引き起こすPMS期は、イライラしやすいなど精神状態が不安定になるため、睡眠の質が落ちやすく、“日中眠い”などの症状も多いでしょう。また、以前は中年以降の男性に多いと考えられていた“睡眠時無呼吸症”ですが、女性にも多いことがわかってきています。いびきもまた、睡眠の妨げになります。もし睡眠になんらかの不安を感じている人は、睡眠環境、食事、運動など生活習慣の見直しをしてみましょう。ランチ後の軽い昼寝は睡眠不足の解消や仕事の効率化にも繋がるのでおすすめです。日中の生活が辛いなら、睡眠専門医のいる病院を受診するのがいいでしょう」
教えてくれた方
Profile
内田 直(すなお)先生
精神科医。睡眠障害や発達障害など専門性の高い臨床活動を行っている「すなおクリニック」院長。「すなおクリニック宇都宮診療所」を今夏新たに開院。著書に『小説みたいに楽しく読める 睡眠医学講義』(羊土社)ほか。
anan 2460号(2025年8月27日発売)より