生理前にあらわれる心身の不調である「PMS(月経前症候群)」に悩まされている人は多いのでは? ブルーな時期を前向きに過ごすための方法を、一緒に考えませんか。女性同士でも、PMSについて話す機会は意外と少ないという声も。生理前に悩んでいる症状や対処法について、anan総研メンバーの比嘉桃子さんと片桐優妃さんが語り合いました。

Index

    anan総研とは?

    what's anan so-ken?

    anan総研は、ananの誌面やデジタルで活躍する読者代表組織。女性たちのライフスタイルやいまの考えをデータと座談会で表現するリサーチ連載など、ananの各所で活躍しています。

    語り合ったのは…

    Profile

    左・片桐優妃さん

    anan総研No.115。ライター、PR業。4年ほど前に出産し、それ以降、生理前のむくみなどを自覚するように。日頃からデトックス系のサプリやドリンクを飲んだり、食事に気をつけてセルフケアしている。

    右・比嘉桃子さん

    anan総研No.362。フリーライター。PMSではイライラや気力の低下に悩んでいる。仕事の効率を上げるためにもPMSを克服したいと、生活習慣の改善にも前向き。漢方薬にも興味アリ。

    悩みを誰かに話すだけでも気持ちがラクに!

    比嘉さん

    私がPMSを自覚したのは、大学生の頃。生理前になると、彼の何気ない言動にイライラすることが増えて、「あ、これがPMSかも」って気づいて。いつもは気にならないようなことも、この時期になると無性に腹が立ってしまう(笑)。

    片桐さん

    私は生理も重くないし、PMSもとくに気になる症状はなかったんだよね。でも出産後、経血の量が増えたり生理が変わった感覚があって。それもあってか、生理前のむくみがすごく気になるようになった。食べる量も生活も同じなのに、顔がパンパンになって体重も増える…。それで、生理が終わるといつの間にか、元に戻っている感じだった。

    比嘉さん

    生理前は私もむくみやすい! とくにお酒飲むとひどい。むくんで脚が痛くて、着圧ソックスを履かないと眠れないくらい。生理前は落ち込むこともあるし、ほぼ毎回、何かしら症状があるけど、でも一番気になるのはやっぱりイライラかも。

    片桐さん

    イライラで困ったことは?

    比嘉さん

    最近は主に夫に対してだけど、些細なことでイラッとしてケンカになりやすいことかな。そういう時は、物理的に距離をとるようにしてる。私の場合、ひとりだと心穏やかに過ごせるんだよね。だから夫にも話して、「PMSだから気にしないでね、ほっといてね」と。ちゃんとイライラの理由を伝えたらケンカが激減したから、理解してもらうことは大切だと思った。片桐さんは、むくみのトラブルって何かある?

    片桐さん

    大したことじゃないけど、生理前で、顔がパンパンでほうれい線もクッキリしちゃってる日に、友だちに「写真撮ろう!」って言われると、へこむ(笑)。むくみを感じたら、デトックス系のドリンクを飲んで、塩分を控えめにしたり、顔をマッサージしたりしてるけど、即効性があるわけでもないんだよね~。

    比嘉さん

    顔のむくみって、周りの人からしたら「いつも通り」に見えているかもしれないけど、自分的には全然違うから気になるよね。

    片桐さん

    そうなの! 「今日、生理前だからむくんでて…」とか、わざわざ言うことじゃないし、でも自分はめっちゃ気になっちゃう。体のだるさもあるし、全然いつも通りの自分じゃなくて、気分も落ちる。

    比嘉さん

    私も「PMSでイライラしやすくて」とは家族以外には言えない。言ったら絶対、気を遣わせちゃうからね。結局、自分でどうにかするしかないというか…。

    片桐さん

    そうなんだよね。イライラとかむくみって、生活に大きく支障があるわけでもないから、我慢したりやり過ごしたりしている人も多いと思う。そういえば、生理前は日中でも眠くなることが多いかも。これもPMSかな?

    PMSでみんな何に悩んでいる?

    生理前の不調は人それぞれ。どんな悩みがあるか、聞いてみた。anan総研メンバーにアンケートをとったところ、眠気やイライラなどの精神症状が上位で、倦怠感と肌荒れが続く結果に。症状は様々だが、何かしらの不調を抱えていることがうかがえる。[調査機関:マガジンハウス自社調べ 調査期間:2025年7月21〜27日、調査対象:20代の女性176人、複数回答]

    比嘉さん

    きっとそうだよ。PMSって、いろんな症状があるっていうから。眠気に近いかもしれないけど、私は生理前とか生理中は気力がゼロになる。びっくりするほど、やる気が出なくて、どうにか無理やり仕事をしている感じ。片桐さんは、眠気対策は何かしている?

    片桐さん

    もう無理!ってなったら昼寝しちゃう(笑)。ちょっとでも寝ると、気持ちも体もスッキリするから。夜も早めに寝るようにしているんだけど、でも本当はイヤなんだよね。普段起きていられる時間に寝なきゃいけないって、ちょっと時間をロスしている感覚もあって…。

    比嘉さん

    わかる、生産性が下がっている気がしちゃうよね。

    片桐さん

    PMSに効く薬とかサプリもあるよね。あれってどうなんだろう。

    比嘉さん

    漢方薬は興味があるけど、まだ手が出せていない。サプリは前に飲んでいて、継続して飲まなきゃ意味ないのかなと思って、しばらく飲み続けていたけど、面倒でやめちゃった!

    片桐さん

    もう少し手軽に続けやすいといいけどね。

    比嘉さん

    あとはやっぱり規則正しい生活が大切なのかな。生活習慣で少しでもイライラや無気力が改善できるなら、見直していきたいな。今日は片桐さんと話せてよかった! 普段、生理痛の話くらいは周りの友達ともするけど、それ以上の話はなかなかしないから…。

    片桐さん

    私もむくみのモヤモヤを聞いてもらって気持ちが軽くなったよ。ありがとう! PMSはこれからも付き合っていかなきゃいけないものだから、しっかり対策して快適に過ごしていきたいね。

    PMSにまつわるお悩みと上手に付き合う方法って?

    なぜ生理前に不調が起こるのか、anan世代に多い症状は? PMSを正しく知ることが、毎日を快適に過ごす一歩に。

    教えてくれたのは…

    Profile

    小宮山瑞香先生

    こみやまレディースクリニックあざみ野 院長。婦人科検診をはじめ、生理痛やPMS、デリケートゾーンの悩みまで、女性の不安や心配に寄り添った診察を行う。

    女性ホルモンの変動やストレスが関わるPMS

    PMSは、おもに排卵後から生理開始までの「黄体期」に起こる心身の不調のこと。原因ははっきりとわかっておらず、生理に伴う女性ホルモンの変動や自律神経の乱れ、ストレスなどの関与が考えられる。

    症状は多岐にわたり個人差も大きいが、産婦人科医の小宮山瑞香先生によると、20~30代は、落ち込みやイライラなどの精神症状、むくみなどが比較的多い傾向にあるという。

    「30代前後は、仕事の責任が増えたり、結婚や出産などライフステージの変化で、ストレスを受けやすいことが影響していると考えられます。喫煙や飲酒、睡眠不足、肥満などもPMSのリスク因子に。

    生理前の不調は、大なり小なり多くの人が抱えていますが、生活習慣の見直しや薬の服用で対策できます。しんどさをそのままにせず、気軽に婦人科に相談してほしいです。病院のHPを見て、診察内容にPMSや生理の悩みが入っているかを、選ぶ目安にするとよいかもしれません」

    イライラとむくみの関係は?

    むくみの改善でイライラ緩和が期待。むくみの症状が強い人ほど、イライラなどの否定的な感情が強いことがわかっています。PMS症状のむくみとイライラなどの否定的な感情は、相関があるとされる。「明確な関係性はわかっていませんが、むくみの改善は直接的な水分貯留だけでなく、精神症状にも良い影響を与えるといえると思います」※ 閉経前、月経が定期的にある女性68人を対象、月経前の症状についてのアンケート調査 出典:産科と婦人科;83(12);1434-1439,2016

    PMSと向き合うための治療やセルフケア

    PMSは放置しないで、自分に合った対策を見つけよう。不調を感じたら専門家へ相談することが重要。また、生活習慣の見直しや、アロマやサプリメントなどセルフケアで対策できることも。

    ① 婦人科受診、低用量ピルや漢方など/PMSの治療としては、低用量ピルや漢方薬、セロトニンを取り込む抗精神薬の服用が挙げられる。「PMSだけでなく、生理不順や重い生理痛を緩和するには低用量ピルを、精神症状やむくみなど限られた症状なら漢方薬から始めるとよいでしょう。いずれの場合も病院を受診して相談を」

    ② 体を冷やさない食事を/冷えは筋肉の硬直や代謝低下を招き、症状を悪化させやすい。PMSの時は冷たいものは控えよう。空腹で糖質の高い食事を摂ると、血糖値の乱高下につながり、眠くなりやすい。「食事の間隔が空いてしまう時は、スイーツより血糖値の急激な上昇を抑えるお菓子を間食にするのがおすすめ」

    ③ ストレッチなど軽めの運動が◎/有酸素運動はホルモンバランスや自律神経の調整に役立ち、PMSの不調にも働きかける。「たとえばストレッチで血流を促すことで、むくみが緩和され、気分転換になって精神症状がやわらぐことも。むくみには、太ももやお尻などの大きい筋肉をほぐすとより効果的」

    ④ ツラい時ほどしっかり休息する/過労や睡眠不足は、自律神経の乱れや血流の滞りにつながりやすく、PMS悪化の原因にも。「仕事が忙しい時でも、合間に休憩を入れてハーブティーや紅茶などを飲んでリラックスし、夜はしっかり睡眠をとりましょう。十分に休息をとることで、体調は整っていきます」

    ⑤ サプリも効率よく活用/摂りづらい栄養はサプリメントも手軽に活用。「心身のリラックスの助けとなるGABAやビタミンB6、マグネシウム、むくみ軽減の期待が持てるγ(ガンマ)-トコフェロールなどもおすすめです」

    ⑥ リラックスして過ごす工夫を/「ストレスをやわらげるために、リラックスして過ごすことを意識しましょう。ゆっくりお風呂に浸かる、アロマを取り入れるのもおすすめです」。自律神経の調整や鎮静作用があるラベンダー、ホルモンバランスの調整や抗不安作用のあるゼラニウムも選択肢にして。

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    食事でもセルフケアできる! 取り入れるべき栄養って?

    日々の食事を見直してセルフケア。積極的に摂りたい栄養成分とそれを含む食材をご紹介。

    γ(ガンマ)-トコフェロール・γ-トコトリエノール/抗酸化作用のあるビタミンEの一種。特に利尿作用があり、むくみの緩和に。植物油に多く、大豆油やごま油、米ぬか油に豊富に含まれる。

    マグネシウム/心身のリラックスに関わるミネラルで、神経のバランスを整えるGABAの働きを助ける作用も。わかめやアーモンドなど、海藻類、ナッツに多く含まれる。

    エクオール/納豆や豆腐などに含まれる大豆イソフラボンを摂ることで、腸内で変換されて作られる成分。女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをする。

    鉄分/酸素を運ぶ赤血球の材料となる栄養素。カツオ、豆乳などに多く含まれ、鉄分を補うことで、心身のコンディション、睡眠の質に関わることも。

    カルシウム/心の健康維持に関わる栄養素。特に日本の女性は不足している人が多い。えびやほうれん草、しらすなどに豊富に含まれ、ビタミンDと一緒に摂ると吸収率アップ。

    ビタミンB6/情緒の安定に関わるセロトニンやGABAの合成に不可欠。手軽に摂れるバナナのほか、にんにくやマグロなどに多く含まれ、マグネシウムと一緒に摂るとより効果的。

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    PMSのことがわかる便利アドレス

    information

    PMS対策する上で、まず自分の状態を把握しよう。該当する症状の項目をチェックするだけで、PMSの程度がチェックできる。

    むくみ、眠気、イライラ、食欲増加など、PMSの症状別の原因と対策が一覧に。PMSの時期を前向きに過ごすツールのひとつに。

    写真・中島慶子 イラスト・黒猫まな子 取材、文・熊坂麻美

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