外湯だけでも13か所! 温泉文化が根付く、長野・野沢温泉でゆったり湯三昧旅

ライフスタイル
2025.01.22

日常から離れて心落ち着く風景に癒されながら、ゆったり湯三昧旅を味わいたい。村全体で温泉文化を守る野沢温泉で、贅沢な癒しを。

【長野】野沢温泉

湯巡りと情景に癒されつつ温泉街をまるごと楽しむ。
奈良時代に高僧・行基(ぎょうき)が発見したとも伝わる野沢温泉は、日本でただ1か所、温泉の名前がそのまま村の名前になっていることで知られる。源泉を管理する“野沢組”や、外湯(共同浴場)を維持管理する“湯仲間”という組織は、他の温泉地では見られない独特のシステム。湯けむりを上げて、こんこんと湧き続けるこの温泉は、今も村民の大切な共有財産。

また、スキーが盛んな土地でもあり、1971年にオーストリアのサンクト・アントン村と姉妹村を提携。多くの有名スキーヤーを輩出し、日本のスキー界をけん引してきた歴史もある。長野県の山間部の村でありながら、世界に開かれた土地であるという印象は、そんな歴史からも感じられる。

風情ある外湯で地元の人と会話しながら熱い湯に浸かる、手仕事が光るお土産を探す、出来たてほかほかの温泉饅頭をほおばる、黄昏時の温泉街をカメラに収める、バーでクラフトジンのカクテルを一杯……1泊といわず連泊して温泉街を歩けば、きっと自分だけの楽しみ方が見つかるはず。外湯は地元の人の日常のお風呂でもあるので、マナーを守って気持ちよく利用したい。利用時は各外湯入り口の賽銭箱にぜひお気持ちを。

手ぬぐい片手に、外湯だけでも13か所ある温泉を巡る。

【大湯】圧倒される堂々とした風格の薬師三尊仏を祀るシンボル的外湯。
温泉街中央に位置し、大湯源泉を引く。浴室は広く、天井も高いので開放感がある。あつ湯とぬる湯と2つの浴槽があり、加水した場合は水を止めてからあがるのがマナー。

下高井郡野沢温泉村豊郷9328 6:00(4~11月5:00)~23:00

【横落(よこち)の湯】寄りやすい立地も人気の珊底羅(さんてら)大将(午)を祀る外湯。
こんなところに外湯? と驚くのは、交差点角の建物地下にある「横落の湯」。男湯は四角、女湯は円形湯船に、麻釜(おがま)から引いた源泉を惜しみなく注いでいる。バスターミナルから近く、時間調整にも便利。

下高井郡野沢温泉村豊郷9784 5:00~23:00

【真湯】湯の花が多く、白濁することも。招杜羅(しょうとら)大将(丑)を祀る外湯。
中心部から少し離れたつつじ山公園入り口に位置し、真湯源泉を引く。とき卵のような湯の花が見られたり、ミルキーグリーンに白濁することもあり、ファンが多い外湯の一つ。熱い場合は湯もみしてみて。

下高井郡野沢温泉村豊郷8851 6:00~22:00

【ふるさとの湯】女性用パウダールームを増設して2024年10月にリニューアル。
日帰りで露天風呂を満喫できる。湯の温度を調節し、適温を実現。雪を見つつ、露天風呂に浸かる贅沢体験を。

下高井郡野沢温泉村豊郷8734 TEL:0269・85・3700 夏季10:00~19:00、冬季11:00~20:00 木曜休(祝日の場合は翌日休) 入浴料大人¥700

野沢温泉のシンボル的外湯「大湯」に降りしきる雪。

セルフで温泉卵が作れるスポットも。

日帰り温泉「ふるさとの湯」の露天風呂。

写真・小笠原真紀 取材、文・泉よしか

anan2431号(2025年1月22日発売)より

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