
Ⓒヤマシタトモコ・祥伝社/アニメ「違国日記」製作委員会
累計205万部を突破、実写映画化もされた『違国日記』がTVアニメとして放送中。物語は、少女小説家・高代槙生(こうだい・まきお)が、両親を亡くした15歳の姪・田汲朝(たくみ・あさ)を勢いで引き取ったことから始まる共同生活を描く。
“わかり合えない”からこそ見える二人をつなぐ時間と距離感

本作について「人と人は絶対にわかり合えない、ということを大切に描きたいと思いました。それでも……と、もがきながら関係を作っていく行為こそ尊い」とインタビューで語った、原作者のヤマシタトモコさん。人付き合いが苦手で孤独を好む槙生と、人懐っこく素直な朝。価値観も性格も異なる人間同士が違いを受け入れ、どう共生するのか──描かれるのは、完璧なシスターフッドではない。間違ったり説明したりしながら、ささやかな暮らしの中で二人が“それでも”ともがく姿が、アニメでも丁寧に掬い取られている。
二人をつなぐものの一つに料理がある。実際に料理を作り、そこから作画されたというシーンは美味しそうなのは当然のこと、二人なりに作り上げている食卓の温かみを感じさせる。また、槙生が褒めた朝の“歌声”にもハッとした。それぞれの解釈によって頭の中で鳴っていた音楽は、こんなにも強く優しいものだったのかと。そこにTOMOOのOPテーマ「ソナーレ」やBialystocksのEDテーマ「言伝」がそっと寄り添う。料理や歌など、小さな日々をないがしろにせず自他を知ろうとする。東京のどこかで暮らす槙生と朝の息遣いが聞こえてくるような作品となっている。
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『違国日記』
大城美幸監督と制作会社「朱夏」の、原作へのリスペクトを感じる線描写やキャラクターの表情も見どころ。TOKYO MXにて毎週日曜24時~ほか放送中。Prime Videoなど各種プラットフォームでも配信中。Ⓒヤマシタトモコ・祥伝社/アニメ「違国日記」製作委員会
anan 2483号(2026年2月10日発売)より

























