渡辺謙、アンセル・エルゴートは「好きな俳優さんのひとり」 『TOKYO VICE Season2』でバディ感UP!

エンタメ
2024.04.29
日本の新聞社で警察担当記者となったアメリカ人青年ジェイクを通して’90年代東京のリアルな裏の顔を描くドラマ『TOKYO VICE Season2』がスタート。ジェイクを演じていまやインタビューも日本語のアンセル・エルゴートさんと、刑事・片桐を演じる渡辺謙さん。社会の闇を追うふたりを演じた彼らにはハートフルなバディ感が。

「謙さんといっぱい時間を過ごせたことに感謝です」(アンセル)

タレント 渡辺謙 アンセル・エルゴート

左から、渡辺 謙さん、アンセル・エルゴートさん。

――日本語で演技されたこの作品をご覧になって、ご家族はなんと?

アンセル・エルゴートさん(以下、アンセル):「シーズン2も最高ですね」と楽しんでくれてますし、「アンセルは日本に行ってよかった。大人になった」と言ってます。マナーもいろいろ習いましたから(笑)。

渡辺 謙さん(以下、渡辺):彼は真面目なんですよね。役に取り組む方法論や姿勢とあいまって、一緒に過ごすうちに好きな俳優さんのひとりになりましたね。

アンセル:謙さんといっぱい時間を過ごせたことにすごく感謝しています。謙さんは1~2テイクだけで完璧。クリント・イーストウッド監督(早撮りで有名)の作品に出てるから。いや、その前からかもしれない。僕は20テイクとか撮るのが好き。

渡辺:俺は引き出しが少ないんだよ。自分はマテリアルだと思ってるから、表現したもので十分なものが得られたならOKなんだけど、彼は貪欲にいろんな表現をトライする。エネルギーがあるってことでしょうね。

アンセル:エネルギーを無駄にしてるかもしれない(笑)。謙さんは全然無駄にしてない。

――おふたりともエグゼクティブ・プロデューサーでもあります。

渡辺:僕の役割は、日本語をどうリアルに伝えていくか。字幕にしたときにお客さんがコンフューズしないように、1シーンの中にどうバランスよく英語と日本語を配置するかをアンセルとも話したり。記者や刑事、ヤクザが使う言葉は違うし、それを粗訳からキャラクターの体に乗っけるような台詞にしなきゃいけないので、夜中にも結構、撮影中の台詞を確認する電話が来ました。

アンセル:謙さんはいつも自然な翻訳を考えてくれて、僕の演技の日本語を本当にたくさん手伝ってくれました。

渡辺:彼もシーズン1よりさらに日本語の台詞にトライしようという意識が高かったので、彼から台詞の提案があると、それでいけそうか、もっと簡単なワードにするかというセッションもしてましたね。

――シーズン2では恋愛も絡んでジェイクはさらなる危険に直面します。片桐の苦悩も深まっていますね。

アンセル:シーズン2ではジェイクは片桐をちゃんと守ろうとします。ジェイクも大人になってる。

渡辺:でも、バカにもなってるよね。いちばんデンジャラスな女を愛しちゃう。「なんで、そこに行くんだよ」ってみんなが思ってる。

アンセル:でも、その関係は大事。だって、それは…。

渡辺:ちょっと、ちょっと!(と、ネタバレを制す)

アンセル:ジェイクはデンジャーが大好き。だから、日本に来たし、重要な仕事をしたいと思ってる。みなさんもどんどん次回が待ち遠しくなりますし、シーズン1と違って、今回は「ちゃんと終わりました」な感じになります。

渡辺:完結する感じになる。

アンセル:そう、いい食事でお腹いっぱいな満足感がありますよ。

タレント TV ドラマ

『TOKYO VICE Season2』 豪華キャストで1990年代東京のリアルで凶暴な裏の姿を描くハリウッド共同制作オリジナルドラマ。WOWOWにて毎週土曜21時~放送、配信中。出演/アンセル・エルゴート、渡辺謙、レイチェル・ケラー、菊地凛子、笠松将ほか

わたなべ・けん 1959年10月21日生まれ、新潟県出身。『瀬戸内少年野球団』で映画デビュー。アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた『ラスト サムライ』(2003年)以降はハリウッドでも活躍。

衣装協力・BRUNELLO CUCINELLI

アンセル・エルゴート 1994年3月14日生まれ、ニューヨーク市出身。『キャリー』(2013年)で映画デビュー。『ベイビー・ドライバー』(’17年)ではゴールデングローブ賞主演男優賞にノミネートされた。

※『anan』2024年5月1日号より。写真・野呂知功(TRIVAL) スタイリスト・JB(渡辺さん) ヘア&メイク・金 沙知(アンセルさん) 倉田正樹(アンフルラージュ/渡辺さん) インタビュー、文・杉谷伸子

(by anan編集部)

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