旧城下町、長野県松本市。温泉宿「扉温泉 明神館」はJR松本駅南東に位置する入山辺(いりやまべ)に佇みます。豊かな源泉の湧く神話の山で、湯治と美食で自分をいたわる最高の滞在を。
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山の恵みで心と体を洗う、標高1050mの温泉宿

立ち湯「雪月花」
新宿駅から特急あずさで約2時間40分。冬の松本駅に降り立つと、四方を山に囲まれた街独特の静謐な空気に包まれる。国宝・松本城を有するこの街は、城下町として築かれた文化が戦火を逃れ、今なお鮮やかに息づいている。近年では民藝をはじめとするアートの街としても人気の旅行先だ。
市街地を抜け、南東の入山辺地域へ40分ほど車を走らせると現れるのが、温泉宿「扉温泉 明神館」。標高1050mに位置する入山辺の温泉は、日本神話で天の岩戸を開いた天之手力男命(あめのたぢからおのみこと)がその戸(扉)を信州の戸隠へと運ぶ最中に休息をとったという伝説から、“扉”の名を冠するのだそう。
「この宿は、現オーナーの先祖であり当時のこの地域の村長が、温泉で体を癒してほしいと開いた湯治場が始まりです。神話の地であり、大和合(おおわごう)神社の奥社もそばにあるため、パワースポットとして訪れてくださる方もいます」(サブマネージャー・伊藤陽子さん)
湯治場として始まった宿の売りは、もちろん温泉。刺激の少ないアルカリ性単純泉が、3つの共用風呂と各客室に引かれている。
「38~40°Cと、水温はやや低め。美肌効果が高い優しい泉質で、体をいたわるには最適です。特に、立ち湯『雪月花』では、標高約1000mの地で120cmの深さの浴槽に立って浸かることで発生する負荷で体を活性化し、血行促進も期待できます」
高すぎない温度かつ低刺激な温泉だからこそ、滞在中に無理なく何度も入浴を楽しむことができる。
さらにこちらでは、食も貴重な体験の一つに。できる限り長野県産にこだわった新鮮な食材を、和食「信州ダイニング TOBIRA」、フレンチ「Nature French 菜」のいずれかで味わうことができる。
湯治宿で、体を外から、内から癒してリフレッシュして。
長野の食材を最高の味でいただく、明神館の美食
滞在の楽しみとして、温泉と両翼を担うのが美食。宿泊者は気分に合わせて、和食とフレンチどちらかで一流の料理を朝夕楽しむことができる。市内にレストランも構える温泉宿が提供する珠玉の皿を楽しんで。
French Cuisine|“瞬”の食材を届ける、華やかなフレンチ
明神館の4階、木の温もりを感じる落ち着いた空間が印象的な「Nature French 菜」。夕食のメニューに食材の名前のみが記載されているのは、刻々と移り変わる“瞬”の食材を味わい楽しんでほしいというフレンチ料理長・髙畑太郎さんからのメッセージだ。可能な限り、長野県内で採れた新鮮な食材を使用し、見た目にも美しい品が続く7~11品のコースで、特別な日にもピッタリ。
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Nature French 菜
朝食 8:00~10:30(10:00最終入場)、夕食 18:00~21:30(19:30最終入場) 予約不要
Japanese Cuisine|長野の伝統食材を存分に味わうパワフルな和食
ガラス張りの空間で、森の中で食事をする気分を味わえる和食「信州ダイニング TOBIRA」。冬季の夕食は、鍋をメインにした満足感抜群の7品前後のコース料理。県外の人には珍しい食材も豊富で、どの皿も和食料理長・内山哲也さんの工夫が。追加料金で注文できるドリンクには、長野の地酒や、明神館で漬け込んだシロップを使用したボタニカルドリンクなども。
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信州ダイニング TOBIRA
朝食 8:00~10:30(10:00最終入場)、夕食 18:00~21:30(19:30最終入場) 予約不要
Breakfast

和食

フレンチ
和食では「明神館」の田んぼの米や豆腐、松本の老舗『萬年屋』のお漬物セット、フレンチでは地元農園の卵や市内のB型事業所で生産されたジャムなど、とにかく地産地消にこだわった健康的でボリューミーな料理が並ぶ。髙畑さんによると、「食べた後のその人につながる料理」を意識して考案されているそう。フレンチは、2月から野菜だけを使用したインパクトあるカラフルなものに変更予定。
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扉温泉(とびらおんせん) 明神館(みょうじんかん)
1931年創業、国定公園に佇む山のおこもり宿。
松本市入山辺8967 TEL. 0263-31-2301 チェックイン15:00 チェックアウト12:00 アクセス/JR松本駅より送迎バスで約40分。
※事前予約制 ※宿泊料金は季節によって変動。別途入浴税がかかる。
anan 2480号(2026年1月21日発売)より








































