室町時代から「日本三名泉」の一つに数えられ、時代を超えて愛されてきた下呂温泉のおすすめスポットをご紹介します。
Index
岐阜県中北部に位置し、隣接する高山市、飛騨市、白川村を含めた飛騨地方に属する温泉街・下呂。名湯の評判は室町時代にまで遡り、京都五山の僧が著した詩文集には「本邦六十余州ごとに霊湯あり。その最たるものは、上野の草津、津陽の有馬、飛州の湯島(下呂)、この三か所なり」と記されている。今に至るまで、こんこんと湧き続ける源泉は最高84°C。各施設に配湯される温度は55°Cに調整されており、市内の温泉はどこもお湯が熱め。泉質はアルカリ性のため、湯上がりはツルツルの肌触りに。
また、市内には長きにわたって人々を癒してきた歴史を感じる場所が多い。例えば、大正15年創業の日帰り湯「白鷺乃湯」や、登録有形文化財の温泉宿「湯之島館」、家伝の貼り膏薬・下呂膏を作り続ける『奥田又右衛門膏本舗』。そして、温泉街の中心を流れる飛騨川の河川敷にある足湯「噴泉池」。癒しを求め多くの人が訪れたことを思わせるレトロな雰囲気が、街のあちこちに残る。真冬の下呂の平均最低気温はマイナス2.8°Cで厳しい寒さの日もあるけれど、点在する足湯(なかには手湯も!)で温まりながら、飛騨の味を探しに街さんぽへ繰り出そう!
白鷺(しらさぎ)乃湯

街中でひときわ目を引く「白鷺乃湯」の洋風なドーム。上には街のシンボル・白鷺をかたどった風向計が。
地元民から愛され続ける、大正ロマンな公衆浴場
創業した大正時代を彷彿させる建物が目を引く日帰り湯。名前の“白鷺乃湯”は、「一羽の白鷺が舞い降り、温泉の湧く場所を村人に知らせた」という伝説から。肌に絡むようなまろやかなお湯は、長年親しまれているのも納得な心地よさ。到着後や帰る前に気軽に寄れるのが嬉しい。
information
白鷺(しらさぎ)乃湯
下呂市湯之島856-1 TEL. 0576-25-2462 10:00~20:45(最終受付20:00) 水曜休 入浴料は大人¥470
奥田又右衛門膏本舗

建物は築140年ほど。代々接骨医の家系で、家伝薬を処方していた。明治時代に5代目の活躍とともに薬も評判を呼び、昭和9年に会社を設立。「下呂膏」の原型を発売。
代々継承されてきた、“下呂の妙薬”を今に伝える老舗
炎症を抑える黄柏、楊梅皮、ロジンなどを高温に熱したごま油で混ぜ、乾燥させたものを貼り薬にした「下呂膏」。巷の声に応えて家伝薬を市販薬にした昭和9年から今まで、変わらない製法で作られている。テーピング効果があり、カブれにくい美濃和紙を採用しているのも特徴。昔の調合道具や店看板などが飾られた趣のある店内も素敵。

入浴剤「下呂膏の湯」もある。3包 ¥770
information
奥田又右衛門膏本舗
下呂市森28 TEL. 0576-25-2238 9:00~17:00 不定休
噴泉池(ふんせんち)

タオル等は用意されていないので、足湯に入るつもりであれば足を拭くものを持っていこう。また、噴泉池での飲食はNGなのでご注意を。
飛騨川のせせらぎを聞き、好きな時に好きなだけ温まる
1983年に無料で入れる露天風呂として設置された噴泉池。今は足湯専用になり、早朝の清掃時間(7~8時)以外はいつも開放中。縦6.5m、横5mで、周りを囲う石に10人以上は座れるくらいの大きさ。温泉が流れ出る上流の温度は熱めだから、冷え切った足元を温めていくのにぴったり。3月28日までの毎週土曜は、20:30からの約10分間、飛騨川付近で花火が打ち上がる予定。

足湯に浸かり、下呂大橋と飛騨川を眺めながらぼーっとする時間は至福。
information
噴泉池(ふんせんち)
下呂市幸田

ACCESS
最寄り駅はJR下呂駅。東京駅からJR東海道新幹線で名古屋駅下車、そこからJR高山本線の特急ひだ・高山行き、または富山行きに乗り換えて行くのが最短ルート。東京駅からの合計移動時間は3時間半~4時間。特急ひだの本数は1日約10本のため、特急の時間に合わせて新幹線に乗るのがおすすめ。
anan 2480号(2026年1月21日発売)より
























