リュックと添い寝ごはん「ジャンルレスな音楽になるのは必然」 新アルバムが完成

エンタメ
2024.04.09
リュックと添い寝ごはんは、高校在学中に「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019」への出場、初の全国流通盤をリリースした後、’20年に1stフルアルバム『neo neo』でメジャーデビュー。若くして才能が認められた彼らだが、ここ数年は世間からの印象と、自分たちが本当に鳴らしたい音楽とのギャップに悩んでいたという。葛藤を抱えていた中、いかにしてニューアルバム『Terminal』を完成させたのか?

青春ロックだけに囚われない、ジャンルレスな音楽性に到達した。

Entame

左から、ぬん(Gt)、松本ユウ(Vo/Gt)、堂免英敬(Ba)、宮澤あかり(Dr)。

「今回のアルバムに収録している『Be My Baby』を作ったことで、1stミニアルバム『青春日記』のような“青春ロック”だけじゃなくていいんだ、ってことが自分の中ではっきりと分かったんです。ただ、楽曲制作はかなり難航しまして…。作業が進まないまま、夜中3時を迎えて“このままじゃいけない。芸能の神様がいる伊勢に行った方がいいのかも”と思い立ち、気づいたら始発の新幹線に乗っていました。伊勢市周辺の宮川中央公園を歩いていたら、突然サビのメロディが降ってきて、そこで一気に曲が完成したんです」(松本)

ほかのメンバーも、今作を通して新たな気づきを得たという。

「『Dreamin’ Jungle』をきっかけに、自分自身が大きく成長できましたね。以前だったら絶対に弾かないようなベースフレーズをふんだんに盛り込ませてもらったことで、自分になかった引き出しをどんどん開けていった感覚があります。この曲を作って以降、自分の中から生まれてくるフレーズがだいぶ変わりました」(堂免)

「『long good‐bye』は音作りにすごくこだわったのと、フレーズ作りでユウくんが『電車っぽい感じにしたい』と言っていて。最初はどういうことか分からなかったんですけど、ちょっと掴めたような気がして。最終的に理想の音を作れたんです。あと、どうすればドラマティックな感じになるのかを考えて。サビ前はシュガー・ベイブの『DOWN TOWN』のフレーズを参考にするとか、こだわりがたくさん詰まった曲になっております」(宮澤)

「『未来予想図』はみんなで合宿に行った時に、“夏フェスでやれる曲を”ということで作った曲です。勢いに任せて演奏する曲で、この前もライブでやらせてもらったんですけど、青春を取り戻せた感覚になりました。何回聴いても学生時代を思い出せるような楽曲になっています」(ぬん)

これまでのアルバムは、現在までの自分たちを作品に昇華してきたが、『Terminal』は「これからの自分たちは、こういう音楽を作っていきたい」と指針を提示した一枚だという。今や“青春ロック”だけに囚われない彼らが、そこにはいた。

「一時は『君たちは何をやりたいのか分からない』とか『音楽の方向性を1つに絞った方がいいよ』と言われていたんです。だけど、自分はそれが腑に落ちなかった。僕らはサブスク世代で、年代やジャンル問わずに、いろんな音楽を聴ける環境で育ってきてるので、ジャンルレスな音楽になるのは必然。これから同じようなバンドが増えていく中で、より自分たちの軸をしっかりと持ちながら、今まで以上にいろんなジャンルの曲を発信していきたいと思います」(松本)

Entame

3rdアルバム『Terminal』。先行配信曲「Be My Baby」「恋をして」「天国街道」をはじめ、最新曲「Dreamin' Jungle」「long good‐bye」を含む全11曲収録。【完全生産限定盤(CD)】¥2,500(SPEEDSTAR RECORDS)

りゅっくとそいねごはん 左から、ぬん(Gt)、松本ユウ(Vo/Gt)、堂免英敬(Ba)、宮澤あかり(Dr)。’20年に1stフルアルバム『neo neo』でメジャーデビュー。4月18日から6月30日まで全国12か所を回るリリースツアーを開催予定。

※『anan』2024年4月10日号より。写真・森川英里 取材、文・真貝 聡

(by anan編集部)

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