津田篤宏(ホモサピエンス 馬場役)、ユースケ(ホモサピエンス 柴垣役)
劇中に登場するお笑いコンビ・ホモサピエンスを演じたダイアン。芸人のガチな掛け合いは物語を一層リアルなものにし、ファンからは絶賛の声が上がった。声優(ほぼ)初挑戦という二人に、収録を振り返ってもらった。
――『オッドタクシー』が初めての声優のお仕事になるんですよね。
津田:そうです。前にアニメの収録現場に取材に行って、チロッと出させてもらったくらい。
ユースケ:その時の経験があったからスッと役に入れましたね。
津田:いや、一言しか喋ってへん(笑)。経験のうちに入らない。
――演技は難しかったですか?
津田:「柴垣」が全然言えない時があって、最終的に「お前」に変えてもらいました。ほら、「柴垣」ってすごく難しい名前でしょ?
ユースケ:いや、インド人みたいな名前やったらわかるけど、柴垣なんて巷に溢れてるやんか。だから僕、ブースの外出たんですよ。一人のほうがいいかな、柴垣がおると萎縮するかなと思って。
津田:なんで萎縮すんねん(笑)。
ユースケ:タバコを2本吸って戻ったら、まだ柴垣柴垣言うてて。え、ずっと言うてたん? 監督さんもどんだけ頑張んねんと思って。
津田:お前も映画のアフレコ、全然言えてなかったやんか。
ユースケ:「盛ってる」のイントネーションが関西弁と違くて。で、監督さんがテンパってたから「とりあえず落ち着いてください!」って言うていったん止めて。
津田:なんで監督がテンパんねん。あと止めるなよ。
――(笑)。馬場と柴垣の性格は、普段のお二人とは違います?
津田:全然違いますね。僕、普段あんなおっとりしてないですもん。
ユースケ:柴垣はお笑いへの熱が前面に出てて、あの姿勢とかトガリは僕そのまんまですね。
津田:全然ちゃうやんけ(笑)。
ユースケ:熱いんで。
津田:劇中で事件に巻き込まれた柴垣が「おもろいやんけ」なんて言うんですけど、西澤(ユースケ)はいのいちばんに逃げる。
ユースケ:柴垣がやってたキャバクラのボーイも経験済みですし。
津田:うそつけ! お前、とんかつ屋でしかバイトしてへん。
ユースケ:キャバクラのシーンではとんかつ屋さんでバイトしてた時の感じを出しました。とんかつ屋さんで働いてよかったです。
――(笑)。好きなシーンは?
津田:彼女(二階堂ルイ)と楽屋でハグするところです。すげードキドキした。演じた三森すずこさんと映画のアフレコでご挨拶できた時は、勝手に“やっと会えた”みたいな感覚になりました。
ユースケ:僕は、第6話の最後で馬場にネタ合わせを断られた柴垣がトボトボ帰るところ。ショーウィンドーに馬場のパネルがあって。切なかったですね。またトニーフランクの曲が芸人の歌やから。
――映画の見どころは?
津田:大満足の仕上がりになってると思います。新発見もあるし。
ユースケ:アニメを見てはった人も見てなかった人も楽しめる。安心して観られると思います。
津田:第三者からの視点で描かれてるのが興味深いよな。
ユースケ:…正直、僕は小戸川には何かあると思ってたんです。
津田:そらそうやろ。主人公やぞ。
ユースケ:早くから気づいてた。
津田:ンフ(笑)。小戸川のその後が気になる人はぜひ!
ホモサピエンス 柴垣/馬場
野心を持つイノシシの柴垣(CV:ユースケ/ダイアン)と脳天気なウマの馬場(CV:津田篤宏/ダイアン)による中堅お笑いコンビで、N‐1グランプリの準決勝進出の常連。コンビ格差に悩む。
中学の同級生だった二人が2000年に結成。『ダイアンのTOKYO STYLE』(TBSラジオ)に出演中。『ダイアンのガチで!ごめんやす』(群馬テレビ、BSよしもと)が、4月8日スタート。YouTube「ダイアン公式チャンネル」も配信中。
津田さん(写真右)・すべてスタイリスト私物 ユースケさん(写真左)・カバーオールジャケット¥89,990(ボストック TEL:03・3470・2221) その他はスタイリスト私物
『オッドタクシー』 東京のど真ん中で個人タクシー運転手として働く、天涯孤独の小戸川。客との何気ない会話を重ねながら平凡な日々を送っていたが、次第に巷で話題の女子高生失踪事件に巻き込まれていく。2021年4月から6月にかけてテレビ東京系で放送。4月1日に『映画オッドタクシー イン・ザ・ウッズ』が公開。
©P.I.C.S./映画小戸川交通パートナーズ
©P.I.C.S./小戸川交通パートナーズ
※『anan』2022年4月6日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・内野陽文 ヘア&メイク・寺田英美(e‐mu) 取材、文・飯田ネオ
(by anan編集部)