人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。今月のゲストは宝塚、伝説のトップスターである鳳蘭さん! 凛々しい立ち姿と素敵な内面にうっとりです。第1回は「宝塚の知識ゼロで音楽学校を受験!」。

宝塚の知識ゼロで音楽学校を受験!

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歌や踊りが好きだったわけではないのですが、小さい頃から私は人を喜ばせることは大好きでした。あるとき家にお客様がいらしたので、父にまつわる自作の歌を歌ったら、お客様も父もワッと笑ってくれたんです。それが本当に嬉しくて。目の前の人に笑ってほしい、それが一番の私の幸せ。その気持ちは75歳になった今もまったく変わっていません。

その気持ちがあったから宝塚を目指した…と言えたらよかったんですが、そういうことではまったくなく(笑)。中学3年のとき、友達に「どこの高校受けるの?」と聞いたら、その子が「私、宝塚音楽学校受けるの」と言うんです。実は私、遊園地の宝塚ファミリーランドは遠足で行ったことがあったんですが、宝塚歌劇団の存在を知らなかった。でもその子が受けるなら私も、と思い、7か月だけ歌と踊りのレッスンを受けて受験をしたら、受かっちゃった…!! でもこの時点でもまだ私、宝塚を観劇したことなかったんです…。

初めての観劇で、一気に心を奪われて…。

初めて宝塚の舞台を観たのは、音楽学校に入学してから。授業の一環として、1か月に1度、3階のてっぺんから観劇させてもらえる機会があり、そこでやっと観ることができた。そこでようやく、宝塚の華やかで素晴らしい舞台、そして当時のトップスターの魅力に圧倒されました。で、隣に座ってた子に、「私たち、2年学校で学んだらこの舞台に出られるの?」と聞いて、「え、知らなかったの?」と言われ、さらに「あの真ん中の人、誰?!」と聞いて、「え?! 那智わたるさん知らないの?!」と呆れられ(笑)。そんな感じで、私の宝塚人生が始まりました。

後にも先にも、私はあまり誰かに憧れたりすることはないんですが、初めて経験した宝塚観劇で見た那智わたるさんだけは別。宝塚のトップスターという存在感、そして才能に心を奪われましたね。本当に輝いていたんです。そして私もああなりたいと思い、それ以降、歌や踊りのレッスンを頑張りました。

おおとり・らん 1946年生まれ、兵庫県出身。’64年宝塚歌劇団入団、’70年にトップスターに。退団後は舞台を中心に活躍。9/6~29、帝国劇場にて舞台『DREAM BOYS』に出演。

※『anan』2021年8月11日‐18日合併号より。写真・中島慶子

(by anan編集部)

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