新田真剣佑さんと北村匠海さんがこの度W主演を務めるのは、1つの体を2人で共有しながら音楽や恋愛で奇跡を起こす、青春映画『サヨナラまでの30分』。物語は、1年前に死んだバンドボーカルのアキ(新田真剣佑)が遺したカセットテープを、颯太(北村匠海)が偶然拾うところから始まる。そのテープを再生する30分間だけ2人の体が入れ替わってしまうことがわかると、アキは颯太の体を使って、かつてのバンドの再結成を図ろうとするが…。
――お二人は、これまでドラマや映画で何度も共演してきましたが、この作品が決まり、相手役を知った時はどんなお気持ちでしたか?
北村:またか!(笑)って。
新田:“またか感”あるよね(笑)。
北村:でも、2人で1人の役を背負うにあたり、まっけん(新田)とやれるのはうれしかったな。
新田:俺も。同じ役で誰となら心通じるだろうって考えた時、匠海ぐらいしか思い浮かばなかったからうれしかったよ。
北村:僕も、相手がまっけんじゃなければちょっと難しかったかもしれない。本当にまっけんだったからこそ成立したと思う。
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――2人で1つの体を共有するにあたり、北村さんは颯太とアキの両方を演じることになったわけですが、役作りが難しそうですね。それぞれ共通点や共感できる部分はありましたか。
北村:颯太は人付き合いが苦手な“陰キャラ”で、僕も昔はそうだったから気持ちはまだわかるんですが、アキを演じるのは難しかったですね。それでも颯太とアキは音楽好きという点で共通していたから、アキが体に入ってくることによって、だんだん颯太自身が道を見つけていく姿に、日々勇気づけられていました。
新田:俺とアキの共通点? いつも思うけど、どんな役に入る時も自分との共通点を考えることはないですね。ねえ、匠海は共通点とか共感とか、そういう考え方でいつも役に入ってる?
北村:あんまりやってないかも。学生の頃は、役を掴むために自分との共通点をあぶり出してみたりもしてたけど、だんだんそういうベクトルでは見なくなってきたかな。丸々、別人になるイメージ。
新田:そうそう。だからアキとは別人だからこそ、俺は全てが理解できました。
――2人ともバンドで歌うシーンがありましたね。
新田:そこは結構難しかったです。俺は普段から歌ってないから、ノリ方がわからないまま少ない練習で本番を迎えたのは、チャレンジングでした。撮影終盤でようやく、あ、わかってきたかな、って。
北村:僕はここに来るついさっきまでバンド(DISH//)のリハしてたぐらい、音楽は365日日常にあるんで、ある種ホームな感じ。ただ、撮影に入る前に音楽の部分のレコーディングがあって、その時点で颯太として、そして入れ替わったアキとして歌わなければいけなかったから、そこはなかなか大変でした。まっけんがアキとして歌った曲を聴かせてもらったりしながら役を作っていたんだけど、歌も芝居も、アキを演じるにあたり、まっけんに納得してもらえないと、それはアキじゃないと思った。だから僕は、まっけんを見ながらアキを作りました。ちなみに、歌、とてもうまいよね。一音一音にこだわってさ。僕なんてバーッて歌っただけなのに。
新田:こだわりがね…どうしても。
北村:こっち、一応音楽活動もやってんだけどなってなったよ(笑)。
新田:完成作を観たら、颯太からアキへのスイッチは見事でした!
北村:まっけんがそう言ってくれて、よかった!
新田:俺はアキだけど颯太もアキで、匠海は颯太とアキで…だからアキは俺だけの役だとは思ってなかったけどね。
北村:不思議な感覚だよね。
新田:アキが颯太に託して颯太が現実世界を回していくというのを客観的に観ていたら、観終わったあとに、これは颯太の映画だなって思ったの。
北村:え、ホント? 僕は観終わった後、アキの映画だと思った。アキのことを思うと、最後はめちゃくちゃ泣いちゃった。
新田:いいヤツだな!
――ところで、今回のアンアンのテーマが“NEXT”なんですが、W主演を叶えたお二人が、NEXTと聞いて思うことは?
新田:「ネクスト コナンズ ヒーント!」(笑)
北村:あ、コナンのそれ、マジで僕も思い浮かんだ。
新田:あとは、“NEXTブレイク俳優ランキング”。
北村:勝手に決めるな、ってね(笑)。
新田:俺さ、6月に友達とイタリアに旅行したんだけど、また次もイタリアに行きたいな。
北村:仲のいい人と行くと楽しいだろうね、いいな~。僕、プライベートで海外旅行したことがほとんどないから、僕も旅行したいな。あ、あとね、半年前から始めた本格的なカレー作りをもうちょっと極めていきたい!
Arata Mackenyu 1996年11月16日生まれ、アメリカ出身。2020年は舞台、地球ゴージャス二十五周年祝祭公演『星の大地に降る涙THE MUSICAL』に出演予定。また、主演映画『ブレイブ 群青戦記』も公開予定。シャツ¥39,000(ワンダーランド/ヘムトPR TEL:03・6721・0882) Tシャツ¥21,000 パンツ¥30,000(共にキャバン/トゥモローランド TEL:0120・983・522) その他はスタイリスト私物
Takumi Kitamura 1997年11月3日生まれ、東京都出身。俳優としてだけではなく、ダンスロックバンドDISH//のリーダーも務める。2020年は主演映画『さくら』『思い、思われ、ふり、ふられ』が公開予定。ブルゾン¥64,000 シャツ¥39,000 パンツ¥32,000(以上マーカウェア/パーキング TEL:03・6412・8217 ) シューズ¥52,000(アデュー/エドストローム オフィスTEL:03・6427・5901) その他はスタイリスト私物
『サヨナラまでの30分』 アキが遺した1本のカセットテープを颯太が再生する間だけ、2人は入れ替わり、1つの体を共有する。アキは颯太の体を使って、かつての恋人やバンド仲間に会いに行く。『サヨナラまでの30分』出演/新田真剣佑、北村匠海、久保田紗友、葉山奨之、上杉柊平、清原翔ほか 2020年1月24日、全国ロードショー。
※『anan』2020年1月1日-8日合併号より。写真・来家祐介(aosora) スタイリスト・櫻井賢之(新田さん) Shinya Tokita(北村さん)ヘア&メイク・カスヤ ユウスケ(ADDICT_CASE/新田さん) 佐鳥麻子(北村さん) 取材、文・若山あや
(by anan編集部)