岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「オマージュ」です。
okazaki taiiku

今年1月にオリジナルサードアルバム『SAITAMA』をリリースしました。たくさんの方に聴いていただき本当に感謝しています。で、いろいろレビューなどもしていただいたのですが、その中で気になる言葉があり、それを今回の議題にしたいと思います。その言葉とは「オマージュ」です。僕はいろんなタイプの楽曲を作るので、曲ごとに“これはクラブミュージックのオマージュ”“これはラウドロックのオマージュ”と、1曲ごとに○○っぽいと言われがち。でも、オマージュってなんなん? と思います。

確かに以前、星野源さんにも「岡崎体育は、いろんな音楽ジャンルのおいしいとこ取りをするのが上手」と褒めていただいたことがあるし、浅く広くですがいろんなジャンルの音楽を好きで聴いてきたから、その影響を受けていることは間違いないです。でも、楽曲を作るときに「よし、今回はこの感じをオマージュしたるぞ!」と作るわけではないです。

現代のミュージシャンで、聴いてきた音楽に影響を受けていない人などいないと思うので、すべてのミュージシャンはオマージュの塊であると言えると思うんです。パンク一筋のパンクバンドも過去にいたパンクバンドのオマージュをしているはずです。でも、ことさらに「それはオマージュだ!」とは言われない。そんな中で、僕が「オリジナル」と言われずに「オマージュばっかり」と言われてしまうのは、やはり手広くいろんなジャンルの音楽をやっているからなのでしょうか。だって、パンクバンドの方はアルバムの中にわざわざ1曲ヒーリングミュージックを挟んだりしませんから。僕のそういうメタ的な制作スタイルが、批評をする多くの方たちに、岡崎体育は常に他者を強く意識して音楽を作っていると勘違いさせているのかもしれない。でも、実はそんなことはないんです。“こういうの、ちょっとやってみよ”くらいのテンションです。

以前、ある音楽評論家の方に「岡崎体育は新しいパンク精神を持ったアーティストだ」と言っていただいて腹にすっと落ちたことがありました。そうなんです。僕は過去をトレースしたいんじゃない。ネタ元があるならもっと自由に裏切りたいし、ジャンルにだって縛られたくない。オマージュと言われるより、これ、岡崎体育らしいねと言われるものをもっと確立したいんです。…で、オマージュってどういう意味?

おかざき・たいいく 6/9(日)、さいたまスーパーアリーナにて単独公演「JINRO presents 岡崎体育ワンマンコンサート『BASIN TECHNO』」を開催。5/27には、マイナビBLITZ赤坂で公開リハーサルも開催!

※『anan』2019年5月22日号より。写真・小笠原真紀 ヘア&メイク・村田真弓 文・梅原加奈

(by anan編集部)



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