素材の味を堪能できるおしゃれなおやつ。
このあいだ、私が養成所時代に唯一、「コンビになろうよ」と誘ったことがある友だちの家に遊びに行きました。突然、すごく良い匂いがしてきたと思ったら、3時のおやつとして焼き芋が出てきたんです。美味しいし、季節のものだし、腹持ちもいい。子どもにも安心して食べさせることができます。昔からあるおやつですが、一周回って、とても気の利いたおしゃれなものに感じました。そこにはないはずの暖炉が見えたし、窓からの光も、焼き芋のある空間をほっこりと温かく演出していると感じるほど素敵なものに思えたんです。彼女は焼き芋をオーブンレンジで作っているのですが、なんと、わざわざメニューボタンに焼き芋があるオーブンレンジを選んで購入したというのです。焼き芋をピンポイントで意識して買うことにめちゃくちゃ驚きました。我が家ではいまだに一人暮らし用のものを使っているし、メニューボタンも使わないものがほとんどです。いっとき、すごく反射するからと、オーブンレンジの扉の表面を鏡として使っていた時期もありました。と、さまざまなオーブンレンジの使い方をする人がいることを思うと、彼女の家にあるレンジは幸せですよね。彼女の旦那さんも、買った甲斐があるだろうし、いろいろな人にこの話をするんだろうなと思いました。
焼き芋もそうですが、とうもろこしなど、加工されていない素材そのものを、ふかしたり焼いたりと調理して、おやつにしてみるところから始めてみましょう。フルーツジュースや梅シロップを自作してみるのも、素材の味や旬を知ることができるのでよさそうです。今の季節は、蜜がたっぷりのさつまいもは、美味しい種類もたくさんあるので、ぜひ挑戦してみてください!
よこさわ・なつこ 芸人。“ちょっとイラッとくる女”のモノマネで大ブレイク。婚活で培ったテクニックをまとめた著書『追い込み婚のすべて』(光文社)が発売中。2月に第一子を出産。
※『anan』2020年12月16日号より。写真・中島慶子 イラスト・別府麻衣 文・重信 綾
(by anan編集部)