「国内外に幅広い年齢層のファンを持つ本作をキーとした催事は、高島屋の中でも特に若い方や外国人のお客様が多い新宿店に相応しいと企画担当者が考えたことが始まりでした。今回は、これまでヒットして全国を巡回してきた『エヴァンゲリオン展』と『ヱヴァンゲリヲンと日本刀展』の2つをドッキングし、さらに新作映画の展示物も加えた、魅力満載の内容です」(高島屋広報)
11階の催事場をフルに使った今回の展覧会は、エヴァンゲリオンの原画と日本刀作品が対応し、双方を楽しめる趣向に。劇中に登場した刀剣を、日本を代表する刀匠が実際の刀剣として再現した作品が今回の主役。ロンギヌスの槍など人気の刀剣に加え、レイやアスカ、カヲルなどの人気キャラクターや初号機などの機体から発想した本展オリジナル作まで26点を展示する。
なかでも注目は「刀野薙(なたやなぎ)」。これはエヴァンゲリオン・メカニックデザイナーである山下いくと氏と刀匠・宮入小左衛門行平氏がコラボし、1年7か月もの歳月をかけて完成させた作品。山下氏と宮入刀匠は直接会って話をし、その後も手紙やイメージ画を何度もやり取りしながら細部にまでこだわって制作を進めたとのこと。山下氏が描くエヴァ仕様の刀は、日本刀業界において前代未聞の形状だけに、宮入氏は弟子たちと手分けして様々な分野へ相談、鞘は木工職人や鉄を扱う工場にもサポートを依頼したという。こうして出来上がった逸品は、まさに伝統工芸を担う職人の粋を集結させた目玉だ。
また、本展のために原画200点を選りすぐった「EVANGELION ARTWORK SELECTION」には、劇場版4部作の名シーンはもちろん、より細かく描き込まれたアニメーターの筆致が感じられるもの、指示出しなどのコメントやメモが多いものを選出。作品に対する熱、現場の創意を感じてもらいたい意図だ。
ファンはもちろん、国内外のクリエイターにも大きな影響を与えるエヴァンゲリオンシリーズ。作品に影響を受けて、業界の垣根を越えて新しい作品を生み出す。その波及効果をリアルに実感できる内容だ。
ヱヴァンゲリヲンと日本刀展
2012年に備前長船刀剣博物館が企画した、日本刀と『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』がコラボした展覧会。盛況で本展まで全国を巡回してきた。
上・「刀野薙」はエヴァのメカニックデザイナー・山下いくと氏がデザインを描き下ろし。下・それを日本屈指の刀匠・宮入氏が再現した作品。宮入氏もマンガが大好きで、本作に意欲的だった。©カラー
EVANGELION ARTWORK SELECTION
2013年から全国を巡回する『エヴァンゲリオン展』の中から、貴重な原画約200点をセレクトした、本展のために再構成されたオリジナル・コレクション。
「:Q」C‐1271/修正原画 ©カラー
『ヱヴァンゲリヲンと日本刀展+EVANGELION ARTWORK SELECTION』 新宿高島屋11階 特設会場 東京都渋谷区千駄ヶ谷5‐24‐2 8月30日(金)~9月9日(月)10時~20時(金・土曜~20時30分、最終日~17時。入場は閉場の30分前まで) 一般1000円ほか。新宿高島屋 TEL:03・5361・1111(代表)©カラー
※『anan』2019年9月4日号より。文・山田貴美子
(by anan編集部)
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