生理やPMS(月経前症候群)、ホルモンバランスの乱れなど、日々の心身の状態に大きな影響を及ぼす女性特有の不調。10月24日に開催した「ジェーン・スーさんと考える いま私たちのカラダのためにできること」では、女性特有の不調と“自分らしく”向き合うために必要なことをテーマに、ジェーン・スーさんにお話を伺いました。トークセッションの内容をお届けします。

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    20・30代の頃、スーさんが悩んでいた女性特有の不調とは?

    MC進行の吉田明世さんの呼び込みとともに、スーさんがにこやかに登壇。今回のイベントは、ananの公式Instagramでもライブ配信されました

    吉田明世さん(以下、吉田) 幅広い世代が体の悩みを持っていますが、スーさんは20代、30代の頃、生理など女性特有の不調に関する悩みってありましたか?

    ジェーン・スーさん(以下、スー) もちろんです。20代の頃、婦人科で検査をしたら「子宮内膜症かもしれない」と診断されたことがあります。ほかの婦人科では違う診断をされたり、先生と相性が合わなかったり、いろいろです。30代になってからは、冷えで悩みましたね。

    吉田 30代の頃から、TBSラジオに出られていますよね。生放送だと、どんなに生理痛が重くて体調が悪くても、絶対に穴をあけられないというプレッシャーもありますよね?

    スー ありました。実は、生理は今が一番キツいんです。閉経近くなったら血量が減るのかと思っていたら、逆に増える人もいるんですね。タンポンのスーパーサイズが1時間で溢れてしまうので、ショーツ型の生理用ナプキンをはいています。生理痛も気絶しそうになるくらいつらいことも。52歳でこうなるとは思いませんでした(笑)。

    吉田 年齢による変化にはついていけないですね。原稿の締め切りもあるし、飛ばすわけにはいかないですし、本当に大変!

    スー 生放送もあるし、必ず時間に追われた生活をしていますから大変です。

    吉田 生理の他には一年中、冷えとの戦い。夏はクーラーが効きすぎていて、最近は急に寒くなりましたし。実際、仕事のパフォーマンスに影響はありますか?

    スー 体力があるので生放送は何とかできますけど、原稿は書けなくなりますね。言葉が出てこないので、あきらめて寝ます(笑)。

    コラムニスト・ラジオパーソナリティとして幅広い世代から支持を集めるスーさん

    吉田 私は今37歳で、昔から生理痛がひどくて。10代の頃は冬に胃腸が働かなくなって、もどしてしまうことも。今は事前に薬を飲んで対処しています。でも、その薬が合っているのか分からなくて…。最近はそういった生理など、女性特有の悩みについて、割と少しずつオープンにできるようになってきて。恥ずかしくて言えないみたいな時代もあったと思うんですけど、少しずつ時代が変わってきていますよね。

    スー そうです。ここ数年のことですが、ラジオでは男性スタッフにも生理について話すようになりました。1日目から4日目、5日目まで同じ経血量だと思っていた男性スタッフもいましたし、ナプキンにはサイズがいろいろあることも知らない男性スタッフもいました。そりゃそうですよね。習っていないんだから。

    吉田 そうですよね。ラジオやテレビの現場は、男性が多いんです。私の今のラジオの現場も男性ばかりなので、「今日は生理なんです」って言いづらくて…。職場に女性が多いところだと、女性同士で会話することで、男性にも理解してもらうことができますね。

    スー 話題として出ることが当たり前になるまで、慣れてもらうしかないです。女性同士が自然に話せる環境が整えば、男性も理解できるようになるかも。察してほしいと思っても男性には知識がなくて、無理ですから。生理について言える環境を作ることが大事。

    MCを務めていただいた吉田さん

    吉田 スーさんはいつもポジティブで、みんなに元気を与えてくれる存在なんですけど、それでもやっぱり毎日の中で落ち込む時はあるんですか?

    スー 生理とかPMSで体調が悪くなるじゃないですか。体が芯から冷えて、テンションガタ落ちっていう時、ありますよね? なにか特別なことが起こらなくても、体調が気持ちを引っ張っるんですよ。だから、体調が悪い時ほど、体調とメンタルの繋がりを1回パツンと切る。気分が浮かないのは全部、体調のせいにする! 食欲もそうですね。夜中に食べたくなっちゃうんです、PMSで。だから低カロリーのものを買っておくようにしています。

    吉田 ちょっと罪悪感を薄める対策をとっておく、と。

    スー そうそう。体調が悪いときはテンションも下がるんです。そこには相関関係がある。私が52年かけて実感したことです。

    吉田 そうですよね。昔は体調悪くても自分を保てていたんですけど、どんどんわがままになっちゃっています。それで自己肯定感が下がってしまう。

    スー 繰り返しになりますが、やっぱり体調と気持ちを切り離すことが大事かと。めちゃくちゃ食べちゃってるのは体調が悪いからで、気持ちとは関係ない。自分が制御できないせいではありません!って(笑)。イライラしている時は仮眠するなど、ちょっと気持ちが上向きになることを自分の中でいくつか持っておくのもオススメ。自分のことを、友達や家族、子供だと思ってケアするんです。小さなお子さんと一緒に飛行機に乗る時、ぐずらないように親はいろいろ持っていくでしょ。あの感じ(笑)。

    吉田 生理やPMSは、月に1回でスケジュールが決まっていて準備ができますしね。

    スー そうです。自分のことを他人だと思ってケアするように心がけています。気持ちと体調をどれだけ切り離せるかにもかかっています。

    吉田 ある意味、幽体離脱みたいに上から自分を見る、と?(笑)

    スー そうそうそうそう(笑)。自分のことを嫌いにならないためにそれは、すごく大事。

    不調を感じて不安な時はユビーに相談を!

    吉田 体に不調を感じる時、スーさんは病院探しをどのようにされてますか?

    スー 友達に尋ねるようにしています。

    吉田 友達に紹介してもらって実際に行ってみて、先生とちょっと合わないことは?

    スー なきにしもあらず。一番は家や仕事場に近いことが大事かな。

    吉田 初めての症状だと何科に行けばいいのか分からないという人が非常に多いそうなんです。不調を感じてから病院に行くべきか、どこの病院か、何科にいくべきかなどと迷ってしまって不便を感じる経験を「医療迷子」と呼ぶんだそう。そして20代から70代の男女1,200名を対象にしたアンケートによると、体調不良の際、まず症状について情報を調べて、診断を受けて治療する、この一連の流れで困り事を抱える状態にある人が72%いらっしゃるんですって。

    スー そうなんですね。病院探し、難しいですよね。うちの父親は87歳なんですが、ある時から記憶力がガタ落ちしてしまい、認知症が始まったかなと検査に行ったら、まさかの水頭症だったんです。治療をしたら記憶力も戻ったので、運が良かったと思います。

    吉田 病院に行くべきか、行くならどこに行くのか、自分で検索するのは限界もあるし、情報が多すぎたりして医療迷子になりがちですよね。自己判断による行動で何らかの悪影響を経験した人も、およそ4割いらっしゃるそうです。家族や周囲の人に心配をかけたり、強い不安やストレスで精神的に辛くなったり。市販薬で様子を見すぎて症状を長引かせたりといった人もいるようですね。

    スー そうすると病院に行くタイミングを見失いますね。

    吉田 そういう時、医師が開発した医療AIパートナー「ユビー」というアプリがあるんです。医学の専門的な知識を取り込んでいるAIで、医療情報に特化しています。今いろんなAIがあって、質問したら答えてくれるサービスはたくさんあると思うんですけど、医療に特化したAIなので症状に関連する情報を調べられるとのこと。医師が監修しているのも安心!

    スー さっき私も体験しました!

    吉田 スーさんがユビーと会話すればするほどスーさんの体調を覚えてくれるので、どんどん的確な情報をくれるようになりましたよね。スーさんが先ほど質問したのは、ちょっと悩んでることでしたよね?

    スー そう、首の凝りと生理痛について。

    吉田 首凝りについてユビーに聞いてみたんですが、首や肩の凝りがひどい場合など診察を検討した方がいい場合もあって、整形外科の受診も検討してね、と回答が。実際に具体的な症状でこれは要注意だよっていうのを教えてくれたり。あと、病院に実際行った時に医師にこういうふうに伝えるといいというアドバイスもありましたよね。

    スー ユビーがどう伝えればいいかをまとめてくれるのを見て驚きました。

    吉田 伝えたい症状を忘れてしまうこともあると思うんですが、ユビーがまとめるくれるから、その画面を見せればいいだけみたいですよ。特に受診を急ぐべき症状を教えてくれたり、職場や自宅から近い病院を紹介してくれるので、すごく心強いパートナーになりますよね。

    スー 気になった症状をなにげなくネットで調べてみたら、思った以上に深刻な結果に辿り着いてしまったことは誰にでもあると思います。あれ、怖いですよね。プロが監修した信頼性のある情報に辿り着くのがなにより大切だと思います。

    吉田 大事ですよね。会話形式で具体的に症状を伝えていくと主な原因や対処方法、こういったことをするといいという情報がもらるんだそう。会話してデータが溜まっていくことで、より自分に合った情報提供が可能になります。マイナポータルとの連携で、過去の処方せんを把握してくれたり、自分の体のことを理解してパーソナルな会話をしてくれるのも心強そうですよね。

    ユビーは医師が開発した医療AIパートナー。体調が気になったらスマホでアプリを開くだけで、何科の病院に行けばいいのか会話形式で優しく寄り添ってくれるのもポイントです。会話を通じて一人ひとりの体調を理解し、自分でできる体調管理から、病院探しや受診後の悩みまでサポートしてくれるそうなので、興味のある方はぜひダウンロードしてみてくださいね。

    スー 自分の体調を1か月間、毎日入力してみると傾向が分かっていいですね。

    スーさんがanan読者のお悩みを解決!

    最後にanan読者の方から寄せられた女性特有の不調に関するお悩みエピソードに、スーさんにお答えいただきました。

    相談できる相手がいなくて、モヤモヤ…

    質問者①

    私は生理が重いほうですが、職場に同年代の女性が少ないこともあり、周りに相談したり頼ったりすることができません。

    男性にはもちろん、年上の女性たちにも言いにくい雰囲気があり、仕方ないとは分かっていても正直しんどい時もあります。不調に共感はしてもらわなくてもいいけど、理解や配慮をしてほしいと思うので、モヤモヤを放置しています。周囲に上手に察してもらういいアイデアはありませんか?

    スーさん

    体調が悪い時に仕事をするのは大変ですよね。そういう時、私は敢えて、「生理辛いですわ」みたいなことを雑に口に出します。まだまだ言いづらい会社もあるかもしれないですが会社に理解がありそうだったら、上司に相談するといいと思います。令和なので、生理についても理解がある環境を作っていきましょう。

    病院にかかるかどうか、判断に迷ったら?

    質問者②

    仕事が忙しくて体調が悪くても、病院に行くより仕事を優先してしまいます。まずネットで症状を調べるのですが、ネガティブな記事に引っかかると余計に不安になるもの。

    スーさんは、お忙しいと思いますが、体調が悪い際、こんな時は病院に行く、このくらいなら市販薬で様子を見るなど、決めているルールはありますか?

    スーさん

    私の場合、どんな症状であれクラッとめまいがしたら病院へ行くようにしています。普通に立っているのが難しい状況は、高熱があるとか、自律神経が乱れているとか、脱水症状が起きている可能性が高い。いつもと違う症状が出てきたら、病院へ行く。市販薬は、合うものを都度都度探しつつという感じですね。今度はユビーに聞いてみようかな。

    前向きに付き合うためには、どうすれば?

    質問者③

    母が更年期の症状がひどかったことが今でもトラウマです。これから自分もその世代になると思うと、正直歳をとるのが怖いと感じてしまいます。ホルモンバランスの変化と前向きに付き合っていくためスーさん流のアドバイスがあれば教えてほしいです。

    スーさん

    お母さんの頃と令和の今では、更年期に対する対処方法が異なりますよね。いろんな選択肢があるので、早めに婦人科に行きましょう。まずは女性ホルモンの数値をチェックして。不安な気持ちを聞いてもらうことから始めてみてはいかがでしょうか。

    医師が合わないと思ったら?

    質問者④

    以前、受診した婦人科の先生の態度が威圧的だったことがあって以来、婦人科に行くのが嫌になってしまいました。スーさんは、合わないお医者さんに当たってしまった時はどのように対応していますか。

    スーさん

    インプラント治療で大変な目に遭ったことがあります。何回か通って合わないと判断したら、新しい病院に変えます。質問を嫌がられたり、受付の人の態度が悪かったり、なにかしらのストレスになることがあるなら、病院を変えてみるのも手だと思います。

    女性特有の不調にまつわるモヤモヤについて、スーさん自身の経験をもとにポジティブなメッセージを伝えてくださった今回のイベント。スーさんの素敵な言葉の数々が、ひとりでも多くの女性たちが“自分らしく”毎日を過ごすためのキッカケになりますように。

    information

    ユビー

    不調の時、相談しても共感されずに悩んだことはないですか? 検索して余計不安になったことは? そんな不安に寄り添ってくれるのが、医師が開発したAIパートナー「ユビー」。体調が気になった時、スマホでアプリを開くだけで、チャット形式で優しくサポートしてくれます。

    写真・中島慶子 取材、文・福田恵子

    スーさん・ブラウス¥108,900(キング/モラビト プルミエ TEL. 03-5434-7834) ネックレス、太¥49,500 細¥18,700 左手中指のリング¥77,000 右薬指のリング¥81,400(以上agete TEL. 0800-500-5000) 右手小指のリング¥69,300 ピアス¥101,200(共にホアキン・ベラオ TEL. 03-6821-7772) その他はスタイリスト私物 吉田さん・ベスト¥27,500 スカート¥38,500(共にHER. info@her-webstore.com) ピアス¥49,500 ビジューリング¥39,600 丸いビジューリング¥28,600(以上etebijoux TEL. 0120-10-6616)

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      赤口

    付き合いがそれほど深くない間柄で生じる問題を内包している日です。距離感を間違えて失礼な言動をしてしまう、話し合うことなく勝手に物事を決めてしまうなどです。本来ならゆっくり互いを知っていく必要があるのに馴れ馴れしくしたり、確認をはしょってしまうことが主な原因でしょう。関係構築の土台作りを急ぎすぎないで。

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