ananトレンド大賞2025、ライフスタイル部門で注目するのは、ノスタルジックな色みや粗めの質感など、独特の持ち味が魅力のフィルムカメラ。ピントを合わせにくい、暗い場所での撮影が難しいなど、使いこなすには技術が必要だが、そこにハマる人が続出中。


【フィルムカメラ】フィルムならではの味があり、手間がかかるところに魅力が

「今はスマホのカメラで、瞬時に美しい写真が撮れる時代。だからこそ少しブレた写真や、撮った写真が現像するまで確認できないところなど、あえての不便さを楽しめるところが受けているのだと思います」

と話すのは、最新のカメラ事情に明るいライターのゴン川野さん。

偶然性の高い写真が撮れるトイカメラから、オートフォーカス機能など現代技術を備えた高機能フィルムカメラまでバリエーションも拡大しつつある。

「現像した写真を画像データ化してくれるサービスもあり、アナログとデジタルのいいとこ取りが可能なところも令和ならではの楽しみ方だと思います」

SUMMARY

・フィルム写真ならではの味のある質感が新鮮。
・デジカメとは対極にあるあえての不便さが尊い。
・デジタル技術との融合で使い勝手が向上。

1本のフィルムで撮影できる枚数が限られる、撮った写真は現像するまで確認できないなどの利便性の悪さがかえって新鮮に。レトロに見えてオートフォーカス機能がついていたり、写真の画像データ化サービスなど、技術の進化により使い勝手が向上している面も。

1、SPRITE 35-II¥4,950(ILFORD/イルフォード・ジャパン

2、Rollei 35AF¥159,500(Rollei/ビーハーフ TEL. 03-5812-4860)

3、instax mini Evo¥28,600(FUJIFILM/フィルムカメラお客様相談窓口 TEL. 0570-04-1640)

4、ULTRA F9S¥9,900(KODAK/浅沼商会

5、PENTAX 17¥88,000(リコーイメージング TEL. 0570-001313)

1、老舗フィルムメーカーによるカメラ。「晴れた日の屋外撮影に。調整がほぼ不要で、シャッターを押すだけで撮れます」(川野さん)

2、名機のデザインを継承しながらも内部機能を刷新しオートフォーカスに。「小さくて持ち運びやすそうなところも◎」(スタイリスト・荻野玲子さん)

3、デジタル技術搭載で、画像を選んでチェキにプリントできるハイブリッドインスタントカメラ。「100通りの撮影エフェクトで多彩な写真表現が可能」(川野さん)

4、絞りやピントの調整が不要で、初心者にも扱いやすい。「固定焦点でシャッターを押すだけで撮れる手軽さ、フラッシュ内蔵で約110gの軽さが魅力」(川野さん)

5、フィルムカメラならではの操作性にもこだわりが。「フィルムが高い今、倍の枚数撮れるハーフサイズカメラは嬉しい」(荻野さん)

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Profile

ゴン川野

ライター。オーディオやデジタルカメラ、最新ガジェット分野に詳しい。家電製品総合アドバイザーの資格を持ち、最新機器の性能や使い勝手を分析しながら、わかりやすく解説する記事に定評がある。

荻野玲子

スタイリスト。ファッション、雑貨、インテリアなど、暮らしまわりのスタイリングで活躍。スタイリスト業の傍ら、長野県松本市で世界各地のヴィンテージ雑貨を扱うショップ『REVONTULI』も運営する。

写真・中垣美沙 スタイリスト・白男川清美 取材、文・宮尾仁美

anan 2467号(2025年10月15日発売)より
Check!

No.2467掲載

anan トレンド大賞 2025

2025年10月15日発売

2025年もあと2か月余り。今年も新しいスターアイテムや様々なムーブメントが生まれました。 私たちの毎日を彩った、食、暮らし、健康、美容、ファッション、そしてカルチャーたち。その輝きの数々をキーワードに落とし込み、ジャンル別にあらためてピックアップ。今年大活躍の白石聖さん、しなこさんも豪華に登場!

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    先負

かつて取り組んでいたことに再挑戦する可能性が高い日です。それは「いろいろ寄り道もしたけれど、やっぱり私にはこれが合っている、ここでまた頑張ろう」という意気込みの表れです。ずっとそうしたくても何かの事情で慎重になっていたかもしれません。できるタイミングが来たと感じたなら、そのチャンスを逃さないことです。

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